最低賃金改正へ光、エルドアン発言
2022年12月21日付 Hurriyet 紙

レジェプ・タイイプ・エルドアン大統領は、公正発展党の党会派会合において「今日最低賃金の問題に関して大臣と協議することによって、うまくいけば十中八九、明日公表し、進めていく」と述べた。エルドアン大統領はインフレーションについても言及し、「我が国が目標を達成する前には、インフレーションを即座に指定したレベルまで下げること以外に障害は残っていない。うまくいけばこの先数カ月でインフレーションが反対に下がっていくのを一緒に目撃することになるだろう」と述べた。

最低賃金に関する会議は続いている。エルドアン大統領は「今日[月額]最低賃金の公表はあるのか」という質問に対して、「じっくりと検討し、良い措置を講ずる」と返答した。公正発展党の党会派会合で「今日最低賃金の問題に関して大臣と協議することによって、うまくいけば十中八九明日公表し、進めていく。同様に現在続いている諸問題についても解決がつく措置を講じ続けることになろう」と述べた。

■「私たちはかごを背負っている」

エルドアン大統領は党会派会合での発言後、出口で最低賃金に関する記者たちの質問に答えた。同大統領は「最低賃金を9000リラとする労働者側からの要求をどう評価するか」との質問に対して、「大臣と、経営者の団体代表とじっくりと話し検討していく。うまくいけば良い措置を講じ、結論に達したい。全員のあらゆる要求に沿って措置を講ずる状況にない。我々が背負っているのは8500万人分のカゴであるからである。責任を担っていない人々は気軽に話している。しかし、我々の背中のかごには8500万人がいる。この全員のことを考えていく。教育から健康まで、司法から治安まで、交通からあらゆるインフラや上部構造の問題まで、これらはすべて何とかして対応されていくだよね。もちろん、責任を担っていない人々はたくさん反対意見を述べている」述べた。

■「インフレーションを即座に抑えることに対する障害はない」

エルドアン大統領は、「新年からの労働者、公務員、定年退職者の年金に行なわれる引き上げ分が、機会主義者の強欲が原因で短期間で霧散霧消してしまうことを許すわけにはいかない。我々は一丸となって国民の共通の未来を優先させる義務があるのだ。我が国が目標を達成する前には、インフレーションを即座に指定したレベルまで下げること以外に障害は残っていない。うまくいけばこの先数カ月でインフレーションが反対に下がるのを一緒に目撃することになるだろう」と述べた。

■金利のメッセージ

エルドアン大統領は、投資のために金利を引き下げたと述べ、「中央銀行が9%に引き下げた金利、なぜ9%なのか。これが重要なところだ。投資家に投資をしてもらいたいのだ。0.5%で泣いてもらいたくない。金利が高いと言わないでほしい。ようやくだ。ほら9%だ。さあ投資をするんだ。」と述べた。同大統領は、「トルコは年末時点で4~5%の成長で今年を締めくくるだろう」と述べた。

■ビルギン大臣:会合は続いている

ヴェダト・ビルギン労働社会保障相は最低賃金に関して、「日にちはまだ定かではない。会合は続いている。残念ながら昨日は結論に至らなかった。」と述べた。

昨日最新の会議が行われたが妥協点は見つからなかった。トルコ労働者組合連盟のエルギュン・アタライ会長は「研究は40年間行われている。貧困、飢餓は最低賃金に関係している。専門家の方々が研究をしている。今月1日での飢餓ラインは7785リラ(約5万5387円)、貧困ラインは1万リラ(約7万1146円)だ。トルコ労働組合連合の要求は9000リラ(約6万4034円)だ」と述べた。

■どのような過程を経ていくのか

最低賃金決定委員会の第1回会議が12月7日に、第2回が12月14日に開かれた。第3回目は当初12月21日に予定されていたが、12月20日に開かれた。委員会の会合では、雇用者側はトルコ経営者団体連盟、労働者側はトルコ労働者組合連盟、政府側は労働社会保障省が代表参加している。委員会は労働社会保障相の要請により、いつでも開催することが出来る。以前は委員会以外で、大臣が経営・労働各トップと、または大統領側が双方の最高責任者を説得することによって、会議で結論に達していた。最低賃金は現在、労働者に関して名目月額6471リラ(約4万6039円)、税金と控除を差し引いた手取りは5500リラ35クルシュ(約3万9133円)とされている。

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( 翻訳者:伊永勇人 )
( 記事ID:54704 )