CHPの市長ら一同に「政府圧力に抗す」
2022年12月24日付 Cumhuriyet 紙
共和人民党(CHP)の広域市市長11名は、コンヤで一堂に会した。会議後に共同宣言を発表した。
CHPの11名の広域市市長は、コンヤにおいて一堂に会した。会議の開式スピーチはCHPのセイト・トルン副党首とイスタンブル広域市のエクレム・イマムオール市長が行った。会議の後にCHPの市長の連名で共同宣言が発表された。共同宣言では、イスタンブル広域市のエクレム・イマムオール市長に対して下された禁錮刑と政治活動禁止に関する団結のメッセージが発せられた。
宣言の全文は次のとおりである。
「トルコ最大の11市の広域市市長として、39回目の会合をこの度コンヤで開催しました。寛容さと、誰に対してもあらゆる思想に開かれた(態度)を、アナトリアの地に刻み付けたメヴラーナ・ジェラーレッディン・ルーミーの街、コンヤで彼の749年周忌に作業を終えられたことを非常に喜ばしく思います。
■「トルコ民主主義の存続に対する攻撃である」
こんにち我々の唯一の議題は、政府の指示によることが非常に明白な司法判決により我が国に生じた動揺と混乱であることは言うまでもないでしょう。イスタンブル広域市市長のエクレム・イマムオールに対して下された2年7ヶ月15日の懲役と政治活動禁止の刑罰が、この最新かつ最も深刻な事例の一つです。トルコだけでなく、世界においても反感を買ったこの反民主的な判決を与党議員が正当化し、上級裁判所に対して、その判決を維持するようにと、メディアを介して伝達を行ったことは、出来事の深刻さを表出させました。
現政権の庇護者である司法機構による攻撃は、トルコの民主主義の存続に対する攻撃です。若い世代の未来に対する攻撃です。社会と社会の選択する権利に対する圧力の共謀です。この圧力に屈すれば、我が国は後戻りができない暗闇へ落ちるでしょう。我々はこの圧力を受け入れませんし、屈しもしません。
■「恐怖と焦りの現れである」
与党は、2023年の総選挙で正々堂々と勝負するのではなく、選挙で『アドバンテージ』を得てスタートを切りたいと思っていることは明らかです。疑いの余地なくこれは、選挙に敗北することを察知した彼らの恐怖と焦りの現れです。しかし、この取り組みは裏目に出たようです。国民は、サラチハーネにいる彼らのリーダー(=イマムオール)とともに、その意思を守ることを示しました。
寛容の中心地であるコンヤからも改めて、権力への野心で国を自らの道具とし、独裁の闇に陥れようとする者たちへ声を上げます。
かつて我が国の民主的な意志を抑圧することを目的とした極めて不当かつ反民主的な介入が幾度となくありました。こんにちに至るまで権力者たちが妄想した際限のない権力で政治を構想する企てはいかなる時も我が国の意識と衝突し、排除されてきました。どのような不法行為であれ、どのような政治的策略であれ、我が国の歴史的な方向を脱線させることができませんでした。この判決もトルコを、その道から逸脱させることはできないでしょう。
国民の見識、洞察、誠実さ、知恵に対して全幅の信頼があります。国民は、その意志を護り、際限のない権力が手中にあると思っている者に対して、選挙で歴史の教訓を与えるでしょう。
思い出していただきたいのです。我々の党は1980年のクーデターで閉鎖されました。党の資産は収奪され、指導部は裁判にかけられ、若手は拷問されましたが、意志を決して失うことなく、あらゆるクーデターから、攻撃から、灰から新たに生まれ、規模を拡大してきた共和人民党の子供なのです。我々は、その体制の時代に暗殺の企て、私刑、襲撃を受けましたが、恐れず、屈することを拒否し、強靭さと慎重さで国民連合を築き、民主主義の前線を広げ、6つの野党で大トルコ連合を形成した、我が党のケマル・クルチダルオール党首指導の下で選出された市長です。
■「クルチダールオール氏を全面的に信頼しています」
この道のりにおいて我々は党首、ケマル・クルチダールオール氏を全面的に信頼しています。6党の野党連合が2023年に我が国を選挙での勝利に導くことも完全に信じています。忘れないでください。どんな役職者もトルコの民主主義と国民の安寧をもてあそびことはできない。政府の仕事は、安寧と平穏の中で社会を選挙に導くことです。見せかけの危機により人びとを強張させ、社会的反応への道を開く決定をすることは、この過程はでどのような人や団体へも利益をもたらさない。我々は、11広域市の市長として、奉職している4千万人以上の国民の側にいて、全ての問題に関心を寄せ、解決プロジェクトを行っていることを繰り返し強調します。
■「我々もいついかなる時も希望を失いません。」
公正、民主主義、権利、そして、法の道のりを、密接に協力し合いながら歩みつつ、この連帯をより強大なものとし、輝かしい未来の日をともに迎えましょう。この道程において、皆これから我々が何をするかを、一緒に、皆が目にします。アタテュルクが言ったように『絶望的な状況などはない。希望を持たない人はいる。私はいついかなる時も希望を失うことはなかった。』我々も希望をいついかなる時も失いません。我が国民も希望を失うことは決してありません。」
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( 翻訳者:関颯太 )
( 記事ID:54721 )