エルドアン、「報道の自由」を主張―セルヴィへのコラム指示はどこへ?
2023年01月04日付 Cumhuriyet 紙
公正発展党(AKP)のレジェプ・タイイプ・エルドアン大統領は、与党に近いことで知られる記者のアブドゥルカディル・セルヴィ氏への「コラムには必要なことを書くように」との発言を忘れて、報道の自由を主張した。
AKPのレジェプ・タイイプ・エルドアン大統領は、第7回アナトリアメディアアワードの番組に出演した。「2月28日事件時代には、扇動的な報道をするメディア組織が存在した。私が詠んだ詩のせいで下された裁判の判決を、もう村長にすらなれないといった見出しで、まるで祝うように報道する新聞社があった。さて、どうなったか。彼らの先を読む力は乏しく、不毛であり、村長にすらなれないと彼らが言った人物は大統領になった。」と話したエルドアンは以下のように発言した。
「これまで、テロ行為を支援したり、女性たちを侮辱するコラムニストまで、メディアにおいて第4の力とは決して言えないような不名誉な者たちと遭遇した。
トルコは、このようなネガティブなことが起こったにもかかわらず、この20年で、民主主義とともに、報道モラルとその自由のレベルが上がっている。私たちの国の報道の歴史を知っている人は、メディアが今日、より自由な制作をしていることが分かるだろう。2023年のトルコにおける報道は、1990年代、70年代、80年代に比べてとても自由で、制圧もなく、国民の評判も得られている。どの党派寄りであったとしても、報道機関が、必要な役割をその権利をもって遂行できる力を私たちの時代になって取り戻したのだ。誰もが、思いのままに書いて、発言し、主張できるのである。
ゲズィ公園での抗議運動で、商人の商品や財産を略奪した野蛮な人々を英雄化した者たちは、同様のことがパリやワシントンで起こった時には、すぐにテロリストだと断言した。」
■何があった?
エルドアン大統領は、2022年9月28日(水)夜に、CNNトルコとDチャンネルの共同番組にて、アフメト・ハカン氏、ハンデ・フラト氏、ザフェル・シャーヒン氏、アブドゥルカディル・セルヴィ氏の質問に答えた。番組の最中に、ヒュリエット紙のアブドゥルカディル・セルヴィ記者が、エルドアン大統領に対し、「国立の総合病院について野党の声が少なくなってきていますが、どう受け止めていますか。」と質問した。
「アブドゥルカディルさん、コラムにはこういう必要なことを書いてください」と言いながらセルヴィ氏へ指示を出したエルドアン大統領は、そのあと笑いながら、「見てみなさい、アフメト(・ハカン)氏は、そうしてますよ。」と発言した。
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( 翻訳者:大畠梨紗子 )
( 記事ID:54761 )