エジプト:当局は「タハリール」広場の痕跡を消し去ろうとしている
2023年01月29日付 al-Quds al-Arabi 紙
■当局は「タハリール」広場の痕跡を消し去ろうとしている
【カイロ:ターミル・ヒンダーウィー】
2014年以来課されている厳重な治安上の措置の状況の影響で、タハリール広場で記念写真撮影を行うことは、ある種の危険な冒険行為となった。タハリール広場では、ムハンマド・フスニー・ムバーラク元大統領を退任へ追いやることために、18日間に渡ってエジプトの革命家による占拠が行われた。
(2011年)革命のアイコンであるだけでなく、20世紀にも、多くの事件が起こったタハリール広場だが、エジプト人たちは立ち入りを禁止されるようになった。
ムハンマド・アヌール・サダト大統領に対して、イスラエルへの戦争開始とシナイ半島の解放を求めた1972年の学生デモについてうたった詩の中でエジプトの詩人アマル・ダンクルが名付けたように、タフリール広場は「石のケーキ」である。またタハリール広場では、1977年1月、サダト政権による経済政策の決定を拒否するため行われたデモである「パン蜂起」も発生している。そして2011年1月に革命家によって占拠され、2013年6月に「ムスリム同胞団」の退陣を求めるデモが行われたのも、同じ場所でもある。
しかし、エジプトで最も重要な広場で今日見られるのは、広場の古い区画を保護するための警備会社、私服姿で広場を取り囲む治安警察、そしてそこに集まる警察車両である。
(後略)
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( 翻訳者:笠井野乃果 )
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