ヨルダン:トルコ・シリア大地震を機に、ヨルダン政府はシリア政府と新しい政治外交の扉を開く
2023年02月15日付 al-Quds al-Arabi 紙
ヨルダンのアイマン・サファディー外務大臣
■サファディー外務大臣(ヨルダン)-ミクダード外務在外居住者大臣(シリア):昨日の「敵」は今日の「友」…そして地震はヨルダンとシリアの方程式を変える
【ロンドン:本紙】
壊滅的な地震とその余波を受けて、ヨルダン政府はシリア政府との関係修復に向けた新たな政治的段階へ飛躍の一歩を踏み出す。
ヨルダンのアブドゥッラー二世国王は、またしても「型破り」な行動に出た。今回はアイマン・サファディー外務大臣をダマスカスへ公式訪問させた。ヨルダンの大臣がシリアを訪問するのは2011年以降初めてである。これが意味するところは大きい。第一に、シーザー法(2020年に米国が発令したシリアに対する経済制裁法)、およびシリアの国境検問所に関する論争を回避するためのヨルダン政府の戦略。第二に、シリア政府との関係修復に向けた大震災の爪痕(被災地)への投資である。
ダマスカスで行われたサファディー大臣とシリア側のカウンターパート、ファイサル・ミクダード大臣との会談のポイントは、(この訪問が)兄弟国の隣国シリアの現状を視察する訪問であり、今後数日間でヨルダンからさらなる救援・救助隊を派遣するための綿密な打ち合わせだと明確に伝えることである。特にヨルダンは他の国際社会の国々と同様、シリア北部の被災地域に援助輸送を提供する意向を示している。ただし、アサド政権を経由する援助である。
ヨルダンの政府上層部の中には、「ヨルダン経済に多大な損失を与えた米シーザー法が、部分的に解除、あるいはたとえ一時的にせよ停止される機会が訪れるのは喜ばしい」と感じている者もいる。
(後略)
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( 翻訳者:ヘス木有那 )
( 記事ID:55067 )