クインシー研究所:米国のイスラエルに対する譲歩がイランとの悲惨な戦争の扉を開く (3)
2023年02月25日付 al-Quds al-Arabi 紙
■米国シンクタンク:イスラエルへの譲歩により、バイデン大統領はイランとの悲惨な戦争の扉を開ける
【ロンドン:本紙】
しかしながら、パルシ氏によると、過去数年と数ヶ月で、様々な事柄が大きく変化したようだという。その期間、トランプ前大統領はイラン核合意から撤退した。対して、バイデン大統領はこの合意への復帰を約束しているものの未だにこの取り決めは忘却の彼方にある。
パルシ氏は一方で、イラン国内の政権は保守強行派に回帰していると指摘している。そして、彼らがイラン国民をより一層弾圧するとともに、核対話を混乱させているという。その結果、広範囲に及ぶ抗議運動や中央政権にとってここ十年以上で最も重大な体制への挑戦を引き起こしてしまった。
パルシ氏は論考の中で、このような状況下にも関わらず変化しない唯一のものは、イランとの戦争が中東地域と米国、そして自由と尊厳をめぐるイラン国民の闘争にとって悲惨な状況を招くことであろうと強調した。
にもかかわらず、イラン核計画に対して外交的ではなく軍事的に対処するという、長期間にわたるイスラエルの立場に譲歩することを通じて、おそらく図らずも、それがバイデン政権の目指す方向性となっているとパルシ氏は見ている。
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( 翻訳者:齋藤公佑 )
( 記事ID:55202 )