HDPデミルタシュ元党首、英メディア・インタビュー「選挙を決めるのはクルド票」
2023年04月06日付 Cumhuriyet 紙
刑務所に収監されている人民の民主主義党(HDP)のセラハッティン・デミルタシュ元共同党首は、英フィナンシャル・タイムズ紙のインタビューでクルド人を含む野党の団結が「独裁」を防ぐことができると述べた。
トルコの第13代大統領が決まる5月14日の選挙まで38日となり、2016年以降収監されているデミルタシュ氏はフィナンシャル・タイムズ紙に語った。
HDPの元共同党首であるデミルタシュ氏は、弁護士を通じ「トルコは権威主義体制へと一歩一歩近づいています。もしエルドアン氏がこの選挙に勝利すれば、トルコは新たな独裁体制へと突き進むでしょう。」と話した。
選挙でクルド人有権者の票が重要になってくると話すデミルタシュ氏は、クルド人を含む野党が団結することで「独裁」への移行を防ぐことができると語った。
同氏は、「クルド人有権者の支持を得ない政党は第一党になることはなかった。この選挙でもクルド人は鍵となるでしょう。」と述べた。
フィナンシャル・タイムズ紙は、クルド人がトルコ全人口8500万人の内約18%を占めると述べ、「エルドアン氏は初めて総選挙前の世論調査で遅れを取っている。」と伝えた。
■クルチダルオール氏は評価されている
フィナンシャル・タイムズ紙はHDPが6野党連合に公式に参加しなかったと指摘し、デミルタシュ氏の「エルドアン氏は社会を分断することで今の地位に留まり続けることに成功しました。野党が選挙に臨む際に団結することは、分断を解消することのみならず、選挙で勝利するために重要です。」という発言を伝えた。
デミルタシュ氏は、クルチダルオール氏が「変化と民主主義のために真摯に取り組んでいる」と述べた。クルド人は「大統領統一候補を高く評価しており」、クルチダルオール氏の選挙活動に「希望を持っている」一方で、選挙前に事の成り行きを窺うため待機することになると話した。
■「選挙後どうなるか」
同紙は、「デミルタシュ氏を釈放するという2020年の欧州人権裁判所の決定をトルコ政府は無視した」と伝え、デミルタシュ氏がクルディスタン労働者党との仲介役になって政府と共同したが、2015年に和平プロセスは崩壊したと述べた。
デミルタシュ氏は、「刑務所にいる間も絶対に政治を諦めず、積極的に闘いに参加しようとしました。エルドアン氏は公然と、私を刑務所に留めておくと話しています。選挙後も彼がそう言い続けられるかどうかを見ていきます。」と語った。
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( 翻訳者:小鉄礼子 )
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