保育園・子もりの値段、上昇
2023年08月25日付 Milliyet 紙

働きに出なくてはならない母親たちが、子供を保育園に預け、家に子守りを呼ぶとき、高い料金に直面している。

イスタンブルで近頃高騰している保育園や子守りの料金が、働く母親と父親を悩ませている。私立保育園協会のハヂュ・ムラト・クシュ会長は、「子守りの料金は月2万5000リラほどだ。保育園の料金に至っては約7000~1万4000リラで変動する金額と言われる。そのため保育料も重い負担になっている」と話した。ベビーシッター会社の社長シェイマ・クバン氏は「日中働いている人たちの負担は1万8000~2万5000リラだ。これには給与と保険料も含まれている。泊まり込みで働いている人の場合は、連続6日間家にいる子守りに2万~3万トルコリラの間で、子守りの用具に応じて変わる」と話した。母親のアイラ・カラエルさんは「乳児保育園から(保育料とは別に)さらに追加で求められる。だから預けるのは不可能だ。仕方なく働き、父方か母方の祖母が面倒をみる」と話した。

月7000~1万4000リラの間を変動する保育料と3万リラにも上るベビーシッター料によって、家族は家の年配者たちの手を借りなくてはならなくなっている。一部の家庭では、その解決策を自治体の支援の利用に求めている。乳児保育園や保育園の関係者は、料金はコストの増加を反映しているとしつつ、子守りのサービスを行っている人たちはマンツーマンの教育がより重要であり、料金はニーズに応じて決まると語っている。

■「保育費は家庭の支出の30%以下であるべきだ」

高騰する乳児保育費と子守りの料金についてコメントした私立保育園協会のハヂュ・ムラト・クシュ会長は、「子守りの料金は2万5000リラ台で、一部の家庭では600~800ドルの間で変動している。保育園の費用は、約7000~1万4000リラで変動すると言われる。そのため、保育費も重い負担となっている。この中には家賃、先生の賃金、食費も含まれ、これらに加えて専門教師を採用して園に価値を付加している、つまりある学校に8~9人ほどの先生がいるとすると、外部のサービスから来ている先生と合わせて13~14人になる。小規模保育園は、子供たちにとって成長過程のすべてを提供できる最も素晴らしい施設の一つだ。そこでは次のようなことに注意する必要がある。一部の園では一定数を超えてしまうこともあるが、それも需給が一致している。保護者は、保育費は最大でも家庭の支出の30%に抑える必要があることを知っておくべきだ。家族もこれをよく考えなくてはならない。必要であれば公立の園に入れることもできるが、もし可能なら私立の園に入れることを強く勧める。子供たちは友達と一緒に学ぶべきだからだ」と語った。

■「家族は家庭にピンが抜かれた手榴弾を持ち込んでしまったことに気付かないだろう」

ムラト・クシュ氏は、「子供のそばに子守りがいるのは、その子供の成長の観点からしてとても健全な過程ではないことを意味する。子守りに関してこんな懸念がある。ご存じのように、外国語を学べるようにと、子供たちに国外からの非常に多くの移民が子守りとして雇われている。彼らは労働許可も問われず、何らかの犯罪歴があるか否か、小児性愛であるか他の何かはないか、といったことについては誰も知らない。それゆえ、家族はおそらく家庭にピンが引き抜かれた手榴弾を持ち込んでしまったことに気付きもしないだろう」と話した。

■「イスタンブルでは保育費が7000~1万4000リラの間で変動している」

イスタンブル・エセンレルのある保育園のゼイネプ・コルクマズ園長は、「今、イスタンブルでは保育費が7000~1万4000リラの間で変動している。保育園の環境や家賃に応じて変わっている。今、私の園では通常7500リラで、提供しているサービスや保護者の求めに応じて課外授業を行っている。3食与えている。朝食、昼食、そしておやつを与えている。働いている家庭のために、朝は8時半から夜は18時半まで園を開け、サービスを行っている。週3日、英語の授業がある。週1日音楽やチェスの授業があり、カウンセラーがいて子供たちの面倒を見ている。この価格で私たちの園では特定のサービスを提供し、リクエストについても検討している」と話した。

■「マンツーマンで関わってほしいなら、子守りの方がよい」

シッターサービスを提供する会社の社長シェイマ・クバン氏は、子供の世話に必要な用具によって料金が上がるとしつつ、「一日中働いている親の負担は1万8000~2万5000リラ。これには、給与と保険料も含まれる。泊まり込みで働く親は、6日間家に泊まる子守りに2万~3万リラの間で子守りの用具に応じて変わる。『以前子守りとして働いていたかどうかはそれほど重要ではなく、詳しい身元証明も経験も重要ではない』と言うなら、最低給与で働く子守りもいる。だが、保育・幼児教育を学び、少なくとも1つのクラスに通い、あるいは英語やそれ以外の外国語を身につけている人を希望するなら、それに応じて料金は上がる」と話した。クバン氏は、乳児保育園と子守りの料金の間の差については、「どのような乳児保育園に預けるにせよ、それに伴う様々なことに先立って家のあらゆる場所にカメラを取り付け、継続的に専属の子守りを監視しコントロールするようなことは多くの乳児保育園では行われない。遊び場のある場所にはカメラが置かれ、ある場所には置かれていない。そして、子供たちを毎分思い通りに監視することはできないだろう。マンツーマンに関わることを求めるなら、その点子守りの方が良いだろう。家族は社会化の観点から乳児保育園を選ぶかもしれないが、それでも今日のイスタンブルでは多くの家庭が団地や公園の近くに住んでいるため、日々公園に子供を連れて行く時間はすべての家族の日課になっている。子守りは子供を引き受け毎日少なくとも2時間公園で遊ばせ、他の子守りや子供たちと一緒に立派に社会性を身につけることができる」と述べた。

■「子守りと私立乳児保育園の法外な値段」

料金の高騰により自治体の乳児保育園に子供を預けようと考えているディデム・シュクさんは、「民間の料金の高騰で何も言えないが、可能な限りの支援もある。広域市は働く母親を支援している。乳児保育園もあり、いくつかの市では託児所の名を冠して開かれた乳児保育園がある。そこに子供を預けるとなると、このようなことを考える。子守りや私立乳児保育園はとても高く、そこに子供を預けたり、そこでのアクティビティに参加したりすることはできない。一日のアクティビティクラスもある。やってみようかと思うけれど、それも今の状況では高すぎる。もちろん、乳児保育園には入れたい。同年代の子や友達と遊ばせたいが、今はできない」と話した。   
 
■「父方の祖母か母方の祖母が面倒を見ることになる」

乳児保育園や子守りの料金が高騰しているため、家族の援助を受けることが必須になるだろうと述べるアイラ・カラエルさんは、「このような生活状況では無理だと思われ、この先も難しい。なぜなら、今は1歳だからだ。夫は退職したばかりだ。月7500リラの年金を受け取っている。働き続けても、おむつやウェットティッシュ、離乳食にもとても困っている。3,4歳になれば保育園に入れて私も働かなくてはいけないと思っていて、実際そのように考えていた。だが料金を見て諦めた。なぜなら、給料の半分以上が保育園にかかるからだ。これは自己負担だ。保育園の費用だけならいいが、園からは追加でさらに求められる。そのため子供を預けるのは不可能だ。働かざるを得ない。父方か母方の祖母が面倒を見ることになる。どうしようもない。母方の祖母は若いので、ほぼ確実にそちらに世話を頼むことになる」と話した。

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( 翻訳者:関口ひなた )
( 記事ID:56216 )