コラム:フースィー派の対サウジ威嚇はイランの利益に寄与
2026年10月11日付 al-Watan 紙
■イエメン人研究者が本紙に対しフースィー派による対サウジ威嚇の狙いを明らかに
【ダマスカス:本紙】
イエメンのフースィー派(フーシ派)民兵がサウジアラビアの空港に対して行っている威嚇は、軍事的対立の範囲を超え、戦争の危険を民間人にまで広げ、その安全を政治・安全保障上の利益を得るための圧力手段に変えようとする新たなエスカレーションの動きを示している。
同民兵が航空会社や旅行者に対し、サウジアラビアの空港を利用しないよう直接警告したことは、単なる軍事的メッセージや威嚇にとどまるものではない。不安を広げ、経済活動を妨げ、航空交通を混乱させることで、戦場の外側にまで圧力を及ぼそうとする試みである。
こうした動きは、フースィー派によるエスカレーションがイランの戦略的計算とどこまで結びついているのか、またそれが地域の安全と安定、民間人の安全にどのような影響を及ぼすのかという問題を提起している。
イエメン人研究者のアブドゥッラー・ミフラーフィー氏は本紙に対し、自身の見見解について、フースィー派のサウジアラビアに対する動きを、同組織とイランおよびその地域構想との関係から切り離して考えることはできないと述べた。
同氏は、サウジアラビアとその重要施設を対象とする威嚇や緊張激化について、同国に圧力を加え、その能力を消耗させようとする試みだと指摘した。
ミフラーフィー氏は、サウジアラビアを標的とし、その空港や重要施設の安全を脅かすことは、イランの利益に資するためにフースィー派が採用している方針の一環だと説明した。特に石油・ガス部門への威嚇は、サウジアラビアに圧力を加え、その経済的・地域的役割を弱めることを目的としているという。
また同氏は、フースィー派がサウジアラビアを継続的な対立へ引き込み、同国の資源を消耗させ、国内・地域問題への対応を分散させようとしているとみている。その結果、イラン政府にとっては地域で影響力を拡大する余地が広がるという。
ミフラーフィー氏は、この方針を、地域の複数の国で活動するイランと関係のある他の武装組織の動きとも関連づけた。
同氏はまた、フースィー派が「ガザ地区を支援するための行動」と称するものが、攻撃を拡大したり地域諸国の安全を脅かしたりする口実になってはならないと述べた。
さらに同組織はパレスチナ問題を、軍事的エスカレーションを正当化するために利用するとともに、自らの支配地域で生活・経済状況の悪化によって高まる住民の圧力を和らげようとしているとの見方を示した。
ミフラーフィー氏によると、生活環境の改善や未払い給与などの支給を求める国内の要求が高まるたびに、フースィー派は新たな戦線を開いており、対外的な緊張激化を国内危機から人々の関心をそらす手段として利用しているという。
地域情勢について同氏は、イラン航空機をめぐる事件と、そのイエメン領空への進入をめぐる対立にも言及した。その後にサウジアラビアに対する緊張が高まったことについて、地域的な対立をさらに拡大しようとする動きの一環だと評価した。
ミフラーフィー氏は、こうした方針が続けば、緊張が地域の他の国々にも広がる可能性があると警告した。
またサウジアラビアを標的としたり、同国の空港や民間施設を脅かしたりすることは、民間人の安全、航空航行の安全、地域の安定に重大な危険を及ぼしかねない極めて深刻な展開だと述べた。
同氏は最後に、こうした脅威に対処するには、イエメン国内にとどまらない地域危機の一部として捉える必要があると指摘した。そのうえで、民間人と民間施設の保護、国際法の遵守が不可欠であると述べた。
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( 翻訳者:国際メディア情報センター )
( 記事ID:56584 )