トルコ中央銀行、政策金利を40%に引き上げ
2023年11月23日付 Cumhuriyet 紙

トルコ共和国中央銀行は、トルコ統計局による62%のインフレの状況下で金利決定を発表した。中央銀行金融政策委員会は予想に反して政策金利を500ベーシスポイント引き上げ、40%とした。今回の利上げにより、中央銀行は新執行部の下で6 回目の利上げを実施したことになる。中央銀行は書面の中で、金融引き締め措置は短期間で完了するとのメッセージも示した。

ハフィゼ・ガイェ・エルカン総裁を議事進行役として6回目の会合を開催した中央銀行金融政策委員会(PPK)は、待望の金利決定を発表した。

これによると、中央銀行金融政策委員会は政策金利を市場の平均予想を上回る500ベーシスポイント引き上げ40%とした。

このように中央銀行は 5 か月間で金利を31.5 ポイント引き上げた。

■中央銀行の決定文書

中央銀行金融政策の決定文には以下の記述が含まれていた。

「10月にわずかに低下した消費者物価上のインフレ率は、最新のインフレ報告書で示された見通しと一致している。現在の国内需要の水準、サービス価格の硬直性、地政学リスクにより、インフレ圧力は維持されている。一方、短期的な指標は、金融引き締めが金融条件に反映して、内需のバランスが取れ始めていることを示している。理事会はまた、インフレ期待と価格設定行動において限定的な改善が始まっているとも評価している。外部資金調達条件が改善し、外貨準備が継続的に増加し、需要均衡が経常収支を支援し、トルコリラ資産に対する国内外の需要が増加する、これらのことは、為替レートの安定と金融政策の有効性に大きく貢献している。こうした環境下で、月次インフレの基調の中で低下が観察されている。」

■「金融引き締めは減速するだろう」

理事会は、ディスインフレを確立するために必要な金融引き締めの水準に概ね近づいたと評価した。この文脈では今後、金融引き締めのペースは鈍化し、引き締め措置は短期間の内に完了するだろう。物価安定を定着させるのに必要な金融引き締めは必要な限り維持されると評価されている。

■「量的引き締めの決定は今後も続く」

理事会は、市場メカニズムの機能を高め、マクロ金融の安定を強化する方法で、既存のミクロおよびマクロプルーデンスの枠組みを簡素化している。貸出金利は財政的負担の目標水準に適合していると考えられるが、トルコリラの預金率を高める是正措置と金融引き締めが、引き続き波及メカニズムを強化し、銀行システムの資金構成を改善するものと予想される。理事会は、金利決定に加えて、金融引締めプロセスを支援する量的引締め決定も引き続き行う。

理事会は引き続き、金融引き締めの累積的かつ遅発的な影響を考慮しながら、インフレの基調を抑制し、中期的に5%の目標を達成すべき金融・財政条件を整える形で政策決定を下していく。

インフレ及び基調的なインフレ率に関わる指標を注意深く監視し、理事会は物価安定という主目標に沿って、手中にあるあらゆるツールを引き続き活用していく。」

■期待は何だったか?

ソシエテ・ジェネラル(SocGen)のアナリストらは、中央銀行の11月会合では政策金利が250ベーシスポイント引き上げられ37.50%になると予想していた。

米国の銀行モルガン・スタンレーは、中央銀行が金利を250ベーシスポイント引き上げることにより、金利を35%から37.5%に引き上げることを目指していると発表していた。

オランダに本拠を置く銀行大手ING銀行のエコノミストも、中央銀行が利上げペースを鈍化させ、250ベーシスポイント引き上げると予想していた。

ロイターの調査に参加したエコノミスト21人は、政策金利の引き上げを35%と予想しているが、予想は37.5─40%の範囲となっている。調査によると、エコノミスト16人が政策金利の250ベーシスポイント引き上げ、エコノミスト3人が500ベーシスポイント、エコノミスト1人が350ベーシスポイント、エコノミスト1人が300ベーシスポイントの引き上げを予想した。

ブルームバーグHTの調査に参加した金融機関の予想は、政策金利が11月に37.50%に引き上げられるというものだった。

AAファイナンスの予想調査に参加したエコノミストらは、1週間物レポ入札金利(政策金利)が250ベーシスポイント引き上げられ37.50%になると予想した。

詳細は近日公開予定…。

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( 翻訳者:上野明莉 )
( 記事ID:56768 )