イエメン:正統政府は、紅海の船舶保護のための新たな有志連合への参加を否定(3)
2023年12月13日付 al-Quds al-Arabi 紙


■イエメン政府は新たな有志連合への参加を否定する

【アデン:本紙】

水曜(13日)、紅海では2つの別の事件が発生したが、2隻の船は直接攻撃を免れた。

AP通信によると、イエメン国内のフーシー派が支配する地域から、バーブルマンデブ海峡付近を航行中のタンカーを狙って2発のミサイルが発射されたが、命中しなかったとアメリカの関係者が明かした。なお、このタンカーはインドを出発し、航空機の燃料を運搬していた。

またロイター通信は、イギリスの海上警備会社であるエンブリー社から出された文書に基づき、武装集団を乗せた高速船が、イエメンの紅海上にあるフダイダ港沿岸沖を航行中の2隻の船に近づいてきたのだと伝えた。

さらにAP通信は、アメリカの軍艦が水曜(13日)、フーシー派の操縦するドローンを撃墜したと報じた。このドローンは軍艦をめがけて飛んできたが、攻撃の中で負傷者は出なかったという。

燃料を運ぶタンカー「アードモア・エンカウンター」がAP通信に発表した内容によると、同船はマーシャル諸島船籍で、紅海のスエズ運河へ向かっているところだったという。また、このタンカーの出発地はインドのマンガロールで、目的地はオランダのロッテルダム、またはスウェーデンのイェブレだったという。

そしてタンカーの甲板には、武装した警備員がいた。イギリスの海上警備会社エンブリーが述べたところでは、「小さなボートに乗っていた戦闘人らがタンカーの甲板に乗り移ってこようとしたが、この警備員たちがボートに向けて発砲しこれを防いだようだ」という。

またエンブリー社の発表によると、タンカーはフダイダ沖55カイリのところで高速船と「交戦した」こと、また高速船はタンカーに近づき、300mの距離から発砲してきたことを報告していたという。

一方、中国の新華社通信の報道では、ボートに乗っていた武装集団らとタンカーの警備員の間で衝突が起き、船体は武装集団から8~10発の発砲を受けたと述べられていた。

同船の所有会社であるアルドモール社は声明で、「誰もタンカーの甲板には上がっていなかったので、登録されている全乗組員の無事であった。」と明かした。なお、フーシー派は、この出来事についてすぐにコメントをすることはなかった。

また、このタンカーの事件の直後、エンブリー社はフダイダの沿岸沖52カイリのところで再び高速船がマルタ船籍の貨物船に接近したと発表したが、この事件に関するその他の詳細については報じられていない。

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( 翻訳者:酒井梢太 )
( 記事ID:56914 )