CHPオゼル党首、与党に反論―殉職兵への対応問題
2023年12月26日付 Cumhuriyet 紙
トルコ大国民議会本会議における2024年予算審議の最終日、クルディスタン労働者党(PKK)のテロリストによる攻撃で12人の兵士が殉職したことに関する声明に4党は署名したにもかかわらず、共和人民党(CHP)が署名を拒否したことによって、大国民議会では口論が巻き起こった。
民族主義者行動党(MHP)のデヴレト・バフチェリ党首は、本会議で緑の左派党(DEM Parti)所属の議員らに発言の順番が回ってくるとすぐに民族主義者行動党の議員らとともに本会議場を後にした。記者たちは、予算審議の初日と最終日には本会議場で全党の発言を聴くことで知られているバフチェリ党首がこうした態度を示したことに関して尋ねた。バフチェリ党首は、「私は共和人民党の発言も聴かないつもりだ。私の党の仲間たちも私と同様に聴かないことになっている。憲法裁判所がやるべきことをやっているのだ。」と述べた。
■「お気の毒様」
共和人民党のオズギュル・オゼル党首も、議会に到着した際に記者の質問に対して以下のように応答していた。
「お気の毒様。前回の我々の発言を聞き賞賛の言葉をくれたようだ。今日(昨日)私も彼らのグループの話を聞くことができなかった。推測だが、彼らの行動はそれに対する反応なのかもしれない。我々は一日のスケジュールの過密な中なんとかしてやって来たのだ。」
公正発展(AKP)のムハメト・エミン・アクバシュオール会派副代表も、テロに対する共同声明に署名しない緑の左派党と共和人民党に言及し「誰を恐れているのか。このような恥ずべきことはあなた達に似つかわしい」と述べた。
CHPのアリ・マヒル・バシャシュル会派副代表も「あなた方はこの素晴らしい国をテロの無い状態で引き継いだ。亡骸が棺の中にあるときに国会議員候補者を扇動に送り出した。ひどいもんだ。」と語った。
一方でオゼル党首も、共和人民党が声明への署名を拒否していることに対するエルドアン大統領の発言に関し、議会で記者に以下のように述べた。
■「恥ずかしく思った」
オゼル党首は、エルドアン大統領の「とある人物がマニサに示威行動をしに行ったそうだ」との発言を、「恥ずかしく思い震えながら聞いていた」として以下のように反発した。「示威行動とはどういうことだ。これほど薄情なことはあるのか。示威行動とは、一方の手を殉職者の棺の上に置き、また一方の手でマイクを握り政治演説を行うことである。加えて、動員をかけた一隊により複数の郡や近隣の県からかき集めた人々を現場に連れていって我々を批判するスローガンを叫ぶのは、殉職者の葬式で恥ずべき行為でないのか。」
また、オゼル党首は、殉職者の家族の言葉を伝え、「人には少しは恥じらいというものがないか」と語った。「殉職者の家族は『起こった事態を恥ずかしく思い、憤りを感じた』『集めてきた数人の人を連れてきて叫ばせている。この状況は我々家族とは無関係のことだ。オズギュル・オゼルは我々家族の息子のような存在なのだから』と言っている。自分の頭の上の蝿は自分で払えばいい。エルドアンに同様の応酬するのかと。そうすれば大統領が満足するというのか。(エルドアン大統領の)この発言を耳にすれば、バフチェリもこれ以上エルドアンの話を聞きにいくことはないだろうと思う。」
■エルドアン大統領「(オゼル党首は)示威行動をするところだった」
エルドアン大統領は、サビハ・ギョクチェン空港第二滑走路の竣工式で共和人民党のオゼル党首を向けて以下のように述べた。「我々は、テロに協力する者たちとは決して競い合ったりしない。うち一人はマニサで示威行動をすることになっている。どうしたのか、この国の国民は誰がどのような人間であるのかよく知っている。誰しもにようこそとは言わない。(地方選挙のある)3月31日に彼らが我々のポジションに気楽に歩みよれないくらいに、同日に向けて入念な準備をしていかなければならない。」
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( 翻訳者:金子萌 )
( 記事ID:56991 )