ソマリア:エチオピアによるソマリランドの国家承認を「主権侵害」として非難(2)
2024年01月01日付 al-Quds al-Arabi 紙


■ソマリアの政治家ら:ソマリランドとエチオピアの合意は主権の侵害である

【モガディシュ:アナトリア通信】

この文脈のなかで、ソマリアのマハメド・フセーン・ローブレ元首相やハサン・アリ・ハイレ元首相、シャリーフ・シェーフ・アフメド元大統領らはこの合意を非難し、「国家の主権への侵害を意味する」と強調した。またローブレ氏はエチオピア政府の行動が「驚異的で恥ずべきである」と指摘した。

この覚書がソマリアとソマリランドの間で交渉が再開された数日後に締結されたものであることは特筆に値する。

1991年にソマリアからの分離宣言を行って以降正式な承認を得られていないソマリランドは行政、政治、安全保障の面で独立した存在としてふるまっており、中央政府はソマリランドに支配を拡大することができず、そこから独立性をはく奪することもできていない。

オブザーバーらによると、エチオピアはアフリカの角、ナイル川流域および五大湖周辺地域を域内影響力のある地域とみなしており、自国がアフリカ大陸における主極となるために、同地域におけるヘゲモニーを見せつけ、影響力を拡大しようとしている。またエチオピアは紅海に至る主権的海路を獲得することをこの目的を達成するためのもっとも重要な手段のひとつであるとみなしているのだという。

紅海に臨むエリトリアが分離して以降、エチオピアには海岸や浜辺が存在しない。

(1)に戻る

Tweet
シェア


この記事の原文はこちら
原文をPDFファイルで見る

 同じジャンルの記事を見る


( 翻訳者:上野瞭太 )
( 記事ID:57089 )