1ドル30TLを突破、いくらまで上がるか?
2024年01月12日付 Cumhuriyet 紙
トルコリラ(TL)が米ドルに対して価値を失い続けている。昨日のうちに1ドルが30TLを突破したドル/TLの為替レートが今日、新たに最高値で始まった。専門家は外貨の上昇が選挙まで続くと話し、価格を予想した。
毎日、抑制的な下落が続いているトルコリラ(TL)は昨日、1ドルが30TLを突破した。TL/ドルの小口取引市場では、夜間30.50リラまで上昇した後、21:51には30.09リラで取引された。
5月14日の総選挙から現在まで米ドルはTLに対して60%上昇し、専門家は上昇が続くと見ている。
9月には、2023年末に1ドルが29TLとなると予想していた黒海工科大学経済学部、ヤクプ・キュチュッカレ教授はトルコリラの価値喪失は続いていくと話した。
■制御された上昇が続いていく
キュチュッカレ教授は、ヴォイス・オブ・アメリカ(VOA)トルコ語放送の質問に回答し、「1ドルが29リラで2023年を終えるだろうと述べたが、2024年末にはどのレベルになるか予想するのは不可能だ。
まず、統一地方選挙後に行われる経済政策を見なければならない。今の時点では、対ドル価格は維持されているが、[総]選挙前のような状況ではない。ここの所、為替レートは常に抑制され、時が来ると開放され、ドルが急騰していた。
現在、制御下で上昇傾向が見られる。2か月半後、選挙がある。私は1ドルが34-35リラになるだろうと考えている。上昇は続くだろう」と述べた。
トルコ共和国中央銀行(TCMB)は年が明ける3日前、12月28日に名目上の外貨準備高1455億ドルと、過去最高を記録した。
この値から外貨準備高は2週続けて減少した。
TCMBが昨日発表したデータによると、名目上の外貨準備高は1396億ドルになった。
■「選挙前に外貨価値は外貨準備高を犠牲にして維持されている」
マルマラ大学ハイリ・カザンオール教授は、外貨準備金の減少は、外貨価値の上昇を阻止しようとした中央銀行の動きによるものだと述べた。
ソーシャルメディア・アカウントでコメントをしたカザンオール教授は、「ドルが総選挙前には20TLに保たれた。これは経済にも安定したイメージを与え、インフレも抑制した。この中で外貨準備高の底は削り取られた。今、統一地方選挙の前に外貨の価値は再び外貨準備高を犠牲にして維持されている。[与党は]32TLから33TLで選挙に入りたいと考えている」と投稿した。
一方でアメリカを拠点とする国際投資銀行であるJPMorganは、昨日行った発表で、年末のドル/TL予想を34TLから36TLに引き上げた。
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( 翻訳者:大屋千寛 )
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