レバノン:フランスの和平案への各当事者の反応(1)
2024年05月04日付 Al-Nahar 紙


■イスラエルが軍事演習を開始…そして「二者」が交渉を独占

【本紙】

レバノン南部情勢についての所与のはずの前提に大きな矛盾が生じている。西側使節団、特にレバノンに駐在するヨーロッパの使節団と強い関係を持っている外交筋は、レバノン南部で展開されている戦線を鎮静化させる新たな本格的な機会がなく、むしろ戦況がさらにエスカレーションする兆候があり、しかもそれが今後数週間にわたって長引く恐れもあることを懸念している。そして同外交筋は、イスラエルによる脅迫のトーンが上がっている今日、特に、ここ数時間でイスラエル軍が突如、対ヒズブッラー北部戦線における大規模軍事行動を背景とした軍事訓練および軍事演習を行う発表したことで、関係諸国は大きな不安と深刻さを以て対応にあたっていると指摘した。なお、この訓練は、昨日レバノン国境地帯の数多くの町や村に対して行われた集中攻撃とも関係づけられる。そしてこのことは、南部戦線における戦闘の特徴とされる「激しさ」がおさまっていないことを明確に示している。また同外交筋は、フランスがイスラエルとレバノンに提示し、現在最終的な返答待ちとなっている新たな和平案について、現在の戦況では柔軟な対応を期待することは不可能だろうと予想される、戦闘現場における懸念すべき兆候があると示唆した。

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( 翻訳者:酒井梢太 )
( 記事ID:57837 )