インフレ進み、公務員給与と年金支給額はどうなる
2024年05月10日付 Milliyet 紙

中央銀行は、今年2つ目のインフレレポートを公開した。これによると、年末のインフレ予測は当初の予想より2ポイントの上昇を示し、38%に修正された。では、最新のインフレ予測によれば、公務員や退職者への給与・年金支給額はどれくらい増加するのだろうか。予想される最低年金額は?詳細は…。

中央銀行のファティフ・カラハン総裁は、今年2度目のインフレ・レポートを公表した。カラハン総裁は、「2024年の年末のインフレ予測は38%に引き上げた。2025、26年はそれぞれ14%と9%台に留めた。中期のインフレ率は5%で安定させることを目標としている」と述べた。

◾️「インフレのピークは75~76%ほどの見込み」

カラハン総裁はインフレのピーク予想も発表し、「5月にピークを迎えるだろう。現在の試算によると、基礎的要因が影響し、[天然ガスの]25立方メートル以下の使用を無料とすることも終了するだろう。これらの影響で他の値段の推移を念頭におくと、インフレのピークは75~76%ほどになると予想している。5月以降は下降していくだろう」と語った。

では、直近で発表されたインフレレポート以降、公務員や退職者には7月にどれほどのベースアップがなされるのだろうか?最低年金支給額はいくらになるのだろうか?

これに関して懸念されていることを、本紙に向けて語った公認会計士で経済評論家のムハメト・バイラム氏は次のように述べた。

「中央銀行は、年末のインフレ予測を36%から38%に引き上げた。この兆しは、すでにメフメト・シムシェク国庫財務大臣が示している。40%が心理的なボーダーラインであると語ったのだ。我々も、年末時点で40%近いインフレを目の当たりにするかもしれない。

◾️「6月以降は急激な下降が予想される」

本来の目標は、インフレ予測を参照点とすることだ。この観点から、各世帯への無料の天然ガス供給を廃止することで、5月には75-76%でインフレがピークを迎えると見込んでいる。6月時点では急速な下降が予想されている。この急速な下降は基礎要因によるものとなろう。昨年の同時期には高かったインフレ率は、今年は基礎的要因により比較的低くなるだろう。来年のインフレ率予測は14%、2026年では9%台だ。中期ではインフレ率5%が目標となっている。

◾️「インフレ目標を達成する」

現行の経済政策を中期計画と並行して進めたのちに、インフレ目標は達成されるだろう。私はこのインフレ目標は現実的であり到達できるものだと考えている。

◾️公務員や退職者の増額はどれほどか

今年最初の4ヶ月のインフレ率は18.72%となると発表された。5月、6月に3%台のインフレ上昇を迎えれば、7月には25%のインフレの差額となるだろう。社会保障機構(以下SSK)や自営業者保険組合(以下Bağkur)加入の退職者は25%の増額分を受けることができる。公務員や元公務員には、労働協約に基づき20%前後増額される。

このベースアップ期間にSSKやBağkurの退職者が受ける増額分と、公務員退職者が受ける増額分の差は均一化されることになっている。しかしながら、私は現役の公務員の増額率がSSKやBağkur退職者の増額率と同等になるとは考えていない。現役公務員の増額率はもう少し低くなるだろう。元公務員はこれまでに、均等の増額によりかなりの増額分を受けている。

SSKやBağkur退職者が受ける増額を、元公務員も受け取ることになる。SSKやBağkurの退職者と元公務員には、インフレに加えて社会保障給付金が5ポイント増額され、合わせて30%分増額されると考えている。

◾️最低年金額はいくらになる?

現在の最低年金額はおよそ1万リラだ。月額最低賃金との差は常に議論されてきた。現時点では、月額最低賃金の中間値上げは行われないとされている。1万7002リラである月額最低賃金に対し、7月に年金が増額すれば、その差は埋まるだろう。

最低年金額についての私の予想では、50%の増額で1万5000リラになる。最低年金額に5000リラの増額を見込んでいる。基礎年金額も最低年金額に合わせて固定された場合、大きな変革となるだろう。」

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( 翻訳者:関口ひなた )
( 記事ID:57881 )