レバノン:米国はイスラエルにレバノンとの全面戦争を避けるよう圧力をかける(1)
2024年05月18日付 Al-Nahar 紙
■戦闘がレバノン南部からベカーまで拡大…米当局者「米国政府はレバノン全土での戦争を始めないようイスラエルに圧力をかけている」
【ベイルート:本紙】
ここ数日間でイスラエルとヒズブッラーの間の戦闘がエスカレートし続けるなかで、国境での衝突がレバノン全土へ広がることへの懸念が国内で、地域で、そして国際的に拡大している。このような状況下で、米国の当局者は「米国政府はレバノン全土での戦争を始めないようイスラエルに圧力をかけている」と明らかにした。
同当局者は、「アラビーヤ」チャンネルによるインタビューのなかで、「イスラエルは(レバノンへの)全面的な攻撃を開始し、ヒズブッラーに大きな打撃を与えることが可能である」と述べ、「イスラエルもヒズブッラーも全面戦争へ突入することは望んでいない」と強調した。
一方で同当局者は、「ヒズブッラーはイスラエルと戦争をするだけの軍事力を有していない」という見解を示した。
また今年4月に発生したイスラエルとイランの間のエスカレーションについて、同当局者は「米国政府はイランにエスカレーションを避けるよう働きかけるために外交チャンネルを用いた」と明かした。さらに、「米国政府は地域におけるエスカレーションの回避、また戦闘の拡大の防止という原則に依拠している」と付け加えた。
今週の初めから、イスラエルの軍事拠点に対するヒズブッラーの軍事行動が活発になっている。これらの軍事行動は、特に入植地内での攻撃の量、種類、深度によって特徴づけられており、そこでは10月8日以来初めて使われた新たな種類の兵器の存在も明らかとなった。そのひとつにはS5型ミサイルを搭載した急降下型ドローンが挙げられ、これは木曜日の午後にメトゥラ拠点を攻撃する際に用いられた。
一方でイスラエルは水曜日と木曜日の夜、ナビー・シート村やブリータール村、ビドナーイル村を相次いで激しく攻撃し、またレバノン南部およびベカーにおいてヒズブッラーとハマースの多数の軍事指揮官らを攻撃した。
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( 翻訳者:酒井梢太 )
( 記事ID:57931 )