画像や動画の投稿プラットフォームであるインスタグラムにアクセス規制が実施された。この措置はカタログ犯罪(訳注:保護措置の対象となる一部犯罪)の範囲内で複数のコンテンツに関して違反した疑いがあるとして決定された。制限がいつ解除されるかはコンテンツ削除状況によると発表されている。
情報技術通信委員会(BTK)のサイト情報問い合わせページに今月2日以降インスタグラムへのアクセス規制が決定されたと掲載された。ミッリイェト紙の関係者から得た情報によれば、「麻薬への誘導」「児童性的虐待」「自殺教唆」「アタテュルク不敬罪」「強盗または悪質な強盗」「大量虐殺罪」「国家に対する戦争扇動」といった罪が含まれるカタログ犯罪の範囲内で、インスタグラムの投稿に関する訴えに対し、BTKの決定でアクセス規制が行われた。
■事前の警告
カタログ犯罪の範囲内で複数コンテンツについて違反があると報じられた一方で、違反についてインスタグラムを運営するアメリカのメタ社のトルコ代表に事前に連絡され、指定されたコンテンツの削除が求められた。コンテンツが削除されないため、アクセス規制措置は適用されると述べられた。
■ハニーヤ最高幹部についての論争
アクセス規制決定後、SNS上で大統領府通信局のファフレッティン・アルトゥン局長がハマスのイスマイル・ハニーヤ最高幹部への追悼メッセージの投稿を制限したインスタグラムを非難する声明を出し、話題になった。しかし決定はこの件に関するものではなく、これを理由に規制措置がとられることはないと強調された。
■プロセスは延長しうる
規制がいつ解除されるかはインスタグラムの態度によると述べられている。問題があるコンテンツの削除状況によってインスタグラムのアクセスは短期間で回復すると発表されている。さもなければ、BTKの措置決定後、インスタグラムへのアクセス規制について司法の決定がだされ、アクセス制限についてのプロセスは延長するとみられている。
■「インスタグラムが行った検閲は容認できない」
ミッリイェト紙アンカラ報道― 国会のデジタルメディア委員会のヒュセイン・ヤイマン委員長はBTKの決定について評価した。
ヤイマン委員長は「私たちはメタ社のトルコの法規を無視したダブルスタンダードを決して容認しない。」と述べ、「インスタグラムとメタ社が検閲や禁止について述べると同時に、彼ら自身が禁止や検閲を行うのは決して認められない。インスタグラムはダブルスタンダードなふるまいを直ちにやめることだ。また彼らが社会に貢献し人々の心に残るイスマイル・ハニーヤ氏や、一国家の英雄に関する投稿を無視することは決して許されない。」と述べた。ヤイマン委員長はメタ社がハニーヤ氏について行われた投稿を許可しないことは表現の自由を侵害していると主張し、「私たちはインスタグラムに対し、トルコの法律を遵守して表現の自由を支持し、社会に貢献した人物に関して行われた投稿を検閲せずにこれらを支援するよう呼びかけている。私はインスタグラムとメタ社における検閲を非難し、BTKの決定を支持する。」と述べた。
■不足が修正されれば一時間で解除される
アブドゥルカディル・ウラルオール交通インフラ相はインスタグラムへのアクセス制限に関する質問に対し、トルコは法治国家であり、国家が定めた規律や、価値観や繊細さがあると述べた。ウラルオール大臣は最近カタログ犯罪の範囲で警告をしたが、必要な対応が行われなかったためアクセス制限を実施したと発表し、次のように述べた。「特に法律として定めたルールや、特定の社会的にデリケートな話題に配慮がなされない場合は、私たちは必要な介入を行わなければならない。トルコ代表である現時点での関係者とともに、私たちの友人は話し合いをしている状況だ。つまりはっきりと、私たちの繊細さは明確で、その点での不足は明らかだ。彼らがその不足を修正したなら、言うなれば、一時間で私たちはその規制を解除する。」(アナトリア通信報道)
■電子商取引にとっても重要
電子商取引事業者協会(ETİD)のエムレ・エキメキチ副理事会長はインスタグラムのアクセス制限の電子商取引への影響について述べた。エキメキチ副理事会長は「電子商取引のうち10%はSNS上で行われている。一日に9億3000万トルコリラに相当する。プラットフォームのアクセス数を上げるインフルエンサーによって19億リラ規模が影響を受けうる。まるっきり消えるわけではないものの、別の機会や別のプラットフォームに移行する。」と述べた。エキメキチ副理事会長は「トルコでインスタグラムは非常に重要なチャンネルの一つだ。そのプラットフォームでトルコの経済の重要な部分が回っている。」と評価した。(イフラス通信社報道)
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( 翻訳者:伊藤梓子 )
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