シリア:アサド政権崩壊に伴うロシア外務省の声明
2024年12月08日付 al-Quds al-Arabi 紙


■ロシア政府:アサド前大統領は辞任を決め、シリアを離れた..我々はすべての反体制派勢力と連絡を取っている

【モスクワ:アナトリア通信】

ロシア外務省は日曜日(8日)、打倒されたシリア政権のバッシャール・アサド前大統領は、職務の辞任を決意し、国を離れたと発表した。

同外務省は声明で、シリア情勢を「劇的かつ懸念を呼ぶものだ」と表現した。

さらに同外務省は、アサド前大統領が「シリアにおける武力紛争の当事者たちと交渉していた」と指摘した。

そして声明では、「交渉の結果、アサド前大統領が権力を平和的に委譲し、職務を辞任して国を去ることになった」と言及された。

同外務省は、「ロシアはこの交渉の当事者ではなかった」と述べたうえで、シリアにいるすべての反対派勢力と連絡を取っていると指摘した。

ロシア政府は、すべての当事者に対し、「暴力を停止し、政治的手段によってすべての問題を解決するよう」呼びかけた。

さらに同政府は声明で、「我々は、シリアにおけるすべての民族的および宗教的勢力の意見を尊重するよう呼びかけるとともに、全会一致で採択した国連安保理決議第2254号に基づく、包括的な政治プロセスの確立を目的とした努力を支持する」と付言した。

そして同政府は、シリアにあるロシア軍基地複数か所が「厳戒態勢」に置かれていると指摘したが、これらの基地の安全に対する深刻な脅威はないとも述べた。

さらに声明で、シリアにいるすべてのロシア国民の生命の安全を保障するために必要なすべての措置を講じたと述べた。

12月8日(日)未明、反体制派諸派が首都ダマスカスに進攻し、政府軍が公共機関や街中から撤退するのに伴い、同勢力がダマスカスを掌握したことで、61年続いた残虐なバアス党による支配、および53年続いたアサド一家による支配が終わった。

11月27日、アレッポ県西部の農村部で、シリア政府軍と反体制派諸派の間で戦闘が始まり、同勢力はアレッポ市やイドリブ県で支配を拡大し、その後ハマー市、ダルアー市、スワイダー市、ヒムス市、そして最後にダマスカスを掌握した。

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( 翻訳者:大森耀太 )
( 記事ID:59212 )