シリア:シリアにおける政治的解決の見通しは?
2024年12月04日付 al-Quds al-Arabi 紙
■シリアにおける政治的解決の見通しは?
【本紙】
シリアでは、イスラーム過激派としての側面を持つ反体制武装勢力が、イドリブ県全域を解放し、アレッポ市を制圧し、さらにその部隊がハマー市への進入を開始するなど、大きな軍事的進展が生じた。
反政府勢力はこの攻撃を「侵略の抑止」の名目で実施した。一方トルコの支援を受けた「シリア国民軍」は「自由の夜明け作戦」の名のもとで、それまで「クルド人民防衛隊」が占領していた戦略的なタッル・リフアト市を奪取した。
2つの反政府勢力による突然の攻撃に対する軍事的対応は、シリア軍およびロシア軍の航空機がイドリブ県南部田園地帯およびハマー県北部田園地帯に対する集中的な空爆とミサイル攻撃を主導することによって現れた。
一方ロシア海軍の諸部隊はこの間に、地中海で「超音速ミサイル」の発射訓練を含む「軍事作戦演習」を実施した。
これは、「シリア民主軍」(クルディスタン労働者党の軍事部門で、「クルド人民防衛部隊」に類似しているがアラブ系部族のメンバーも含まれている)が、米国がその主戦力を形成している「国際有志連合」の爆撃による支援を受けつつ、(アサド)政権とイランとイラクの民兵が支配するダイル・ザウル県東部の村々に対して仕掛けた攻撃に対するものである。
注目に値するのは、この流れにおいて米国軍が、これらの爆撃が「反体制勢力の伸張とは関係ない」と強調したことである。
(後略)
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( 翻訳者:西山想詩朗、庄司陽、鈴木美織 )
( 記事ID:59251 )