トルコの水没都市
2024年12月16日付 Cumhuriyet 紙


■トルコは陸での歴史だけではなく、水中に隠された神秘的な都市も注目されている。ダムプロジェクトや地震、自然の変化の数々で水没したこの古代都市は、過去の痕跡を今日に伝えるかけがえのない宝物のようなものである。

トルコは陸の豊かな歴史だけではなく、水中の神秘的な過去も注目を集めている。ダムプロジェクトや自然災害、経年による変化によって水没した都市は、歴史が凍りついた一つのモニュメントのようである。ここでは、トルコの水中で最も注目される水没都市とその物語について紹介する。

1.ハルフェティ(シャンルウルファ県)
「隠れた楽園」として知られるハルフェティは、ビレジックダムの建設によって一部が水に沈んだ。都市の象徴となるミナレットが水上に立つシャヴァシャン村のモスクは、写真家や訪問者にとって魅力的な景色を提供している。ハルフェティの水没建造物や古い家々、石造りの通りはダイビングが好きな人にとっては唯一無二の探検スポットである。

2.水没都市(ケコヴァ、アンタルヤ県)
アンタルヤのケコヴァ郡に属するケコヴァ島周辺の水没都市は、古代リキア文明の痕跡をとどめている。地震によって水没したこの都市は、古代の港の遺跡や石の階段で有名である。ダイビングをすることは禁止されているが、船で行われているツアー中に、都市を船底がガラスで透明になった船から見ることが可能である。ケコヴァはその水中の美しさと水中での歴史のためユネスコの世界遺産暫定リストに登録されている。

3.ハサンケイフ(バトマン県)
数千年の歴史を持つハサンケイフは、ウルスダムの建設によって大部分が水没した。洞窟や城、橋の跡など多くの歴史的建造物がダム湖(のそばに)に移築されるか、水没したりした。今日、ハサンケイフではダイビングをしながら水中の古い都市の痕跡を見ることが可能である。歴史の痕跡の一部は保護目的で移築動させられているが、ハサンケイフの深みに残る魂はいまだに感じられる。

4.アリアノイ(ベルガマ、イズミル県)
イズミルのベルガマ郡にあるアリアノイは、ローマ時代の健康施設と古代温泉の集落だった。しかし、ヨルタンルダムの建設によってこの貴重な考古学的場所が完全に水に沈んでしまった。アリアノイは、モザイクや伝統浴場、温泉を有し、古代の最も重要な健康施設の一つである。今日、考古学者や歴史家たちはこの失われた都市の物語を語り継ごうと努めている。

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( 翻訳者:遠藤光姫 )
( 記事ID:59391 )