エルドアン大統領、総選挙の目標は過半数
2025年01月25日付 Milliyet 紙


ヴァン県で演説したエルドアン大統領は「2028年の選挙は民主同盟で過半数をゆうに超える票を得る。その後も2029年の諸選挙で最低でも三分の二の広域市や県、郡でAKPと民主同盟が成果を挙げる地方行政の旗を掲げられるように準備していく。」と述べた。

レジェプ・タイイプ・エルドアン大統領はAKP第8回定例県会合に参加するため、ヴァン県を訪れた。エルドアン大統領とオスマン・アシュクン・バク青年スポーツ相はヴァン・フェリト・メレン空港にてオザン・バルジュ県知事と式典メンバーの歓迎を受けた。エルドアン大統領はエドレミト郡に移動してヌル・タタルスポーツホールに集まった党員へ演説を行った。エルドアン大統領は会合を機に職務を引き継ぎ、引き継がれる人々へ感謝を述べ、「忘れないでいただきたいのは、この組織において異動を理由に離脱すること、排除や引退、隠居することは決してないということである。この組織に属した全ての人は生涯を通じて住んでいる建物で、居住する地域で、生活する郡、県、地方で、すなわちその手や声が届くすべての場所でAKPの代表である。」と述べた。

■「我々は選挙で50%以上得票する」

エルドアン大統領は(詩人)ネジプ・ファズル・クサキュレキの「サカリャの詩」の一節を読み上げて演説を続け、「業績やサービスを競うなかで、友人たちを2つのいずれの世界でも同志と考えて、我々はその名前を我々の心の最も重要な場所に刻み込んでいる。我々は彼らの心を掴み、とりこにして、人々の思考や感情に訴えかけて、ヴァンでの活動を行っていく。AKP女性支部には特に感謝を申し上げる。我々は今まで通りにこれからもトルコ人、クルド人、ザザ人、アレヴィー派、スンナ派、すべてのトルコを一体として包み込む。我々は民族的差別や偏見、また言語、文化、ルーツ、生活様式への差別を賞賛せず、国民の分断の機会と認めない。皆さんに留意してほしい。我々は国民一人一人の希望として、長く細い道の上にいる。これまでに我々が行ったことは絶対に重要だったが、しかし十分ではない。我々は今日一日を救うのではなく、未来に焦点を当てて、四半世紀、半世紀の計画によって活動している。我々は幻想ではない、何世紀も切望した大きな目的を追っている。千年続く遺産である、何世紀にもわたり伝えられてきた教えをもとにプロセスを運用している。全組織から我々の成果や自身に与えられた職務について、広い視野で見てほしい。親愛なるヴァンの人々、素晴らしく貴重な友人たちよ、心の底から今日もう一度述べたい。我々は野党のように誤りや欠点、間違いを他の者に、特に国民に対して探そうとは考えない。いわば遠回しに探りながら、様々な解析をすることは我々やAKPにはまったく当てはまらない。我々の目的は我が党の得票率が50%を下回らないことだ。我々の目的は81のすべての県の選挙でゴールテープを切ることだ。我々の目的はAKPと民主同盟として方法を模索し8500万人の心を掴むことだ。この目的に遠く及ばないすべての結果について会計監査を行うことは我々の義務である。この理解に基づき特に注意しよう。2014年(の選挙)では18の広域市、30の県、592の市郡区で勝利したが、2019年には15の広域市、24の県、535の市郡区になり、2024年には12の広域市、12の県、356の市郡区へとどうしてなったのかを検証しなくては、次の選挙ではより大きな問題に直面する。このために我々は党大会を単なるショーケースの変化としては見ず、あらゆる党大会は同時にリレー競争であり、衛兵の交代式であり、エネルギーと活力の好機としても見ている。党大会で我々の未来へのビジョンを国民に広め、次の選挙で我々を支え、先導するメンバーも決定する。これによる我々の目的は次のようなものだ。願わくば2028年の大統領選挙及び国会議員選挙で民主同盟として50%をゆうに超える票を獲得したい。その後の2029年の選挙でも最低でも三分の二の広域市、県、市郡区でAKPと民主同盟が成果を挙げる地方行政の旗を掲げられるように準備する。こうして『トルコの世紀』の構築においてとても重要な扉を開き、あらゆる面で幸福で繁栄した、強いトルコを子供たちへ遺していく。」と述べた。 

■ヴァン県への投資額は5520億以上

エルドアン大統領はトルコではここ22年の間、81の県で壮大な投資やサービス、計画に調印してきたと述べ、「我々がヴァン県に対してここ22年間で行った投資額は合計5520億リラを超える。保健に150億リラ、交通に760億リラ、産業技術に60億リラを投資し、エネルギー分野に440億リラ、文化と観光に20億リラの恩恵を都市は獲得した。合計84のスポーツ施設を建設し、障がい者のための社会サービスキャンパスの投資を続けている。116の保健施設を皆さんのサービスへ提供した。ヴァン県には10の国民公園計画があり、そのうち7つの建設が終了した。ヴァン・ハッキャーリ間で運用されているギュゼルテペトンネルの右側道が完成し、開通した。トンネルの左側道も建設が続いている。ヴァン周辺道路も3本の進入道路と3本の退出道路を建設している。タトヴァン・ヴァン間の所要時間を3.5時間に短縮した。我々は今後もヴァン県に愛のある奉仕を行い続けていく。我々は我が党と我が党の同盟に希望を持つ人々を失望させたことは全くない。団結の精神を強めれば、状況が大いに好転すると信じている。」と述べた。

エルドアン大統領は自身らを支持し、信じる人々を今日まで失望させたことはけしてないと主張し、演説を以下のように続けた。
「兄弟愛の法律を守り、団結の精神を強めれば、神のゆるしによって状況が大いに好転すると心から信じている。泥を投げて誹謗中傷しながら、我々に向かって来るものを信用することはないし、これらに屈することはない。我々を挑発し、我々の目的から気をそらすよう働きかける者たちの策略にのることはない。この策略に対して、この汚い政治に対してすべての友人たちが常に警戒を怠らないことを期待する。ご存知のように、以前彼らは我々を自身の内部の問題に終始させ、彼らの目的を追い求めた。しばしばアイデンティティ政治によって、しばしば宗派や気質の挑発によって、我々の間に嫌悪や敵対のレンガによって壁を作り上げた。このようにして彼らはトルコに多大な時間を浪費させ、トルコの発展の意思を妨害した。トルコを地域および国際的な展開の外に追いやった。我々は敗北し彼らが勝利した。国民の永遠無窮の兄弟愛を害する者に必要な教訓があると信じていて、それは女性の姉妹たちが与えるものである。彼らは単に国民個人についてのみならず精神的、文化的に地域の多くの兄弟姉妹たちとの間を引き裂こうとしていた。我々は敗北し彼らが勝利した。我々は弱体化し、彼らは力をつけた。我々は競争から離脱し、彼らは加速した。また同じ経験をこの国や国民にさせないようにしなければならない。彼らは内部論争や内部対立によってトルコの時間やエネルギーを浪費させるが、今回は彼らの目的は達成されない。40年にわたって我々の血をすすったテロの惨劇から我が国を完全に救済したあと、願わくば我々の目的へと速やかに前進したい。8500万人の中に引かれたテロの障壁は崩壊し、我々は互いをより強く抱きしめ合い、より強く団結する。他の政党がこのことには共通の感情を表わしたのを見て安心している。我々の作戦の結果、テロ組織に血を流させてシリアで発足する政権とともに、地域で発生した有利な状況がこのテロ問題を排除する機会としてみている。ここ数週間、他の場で述べてきたように『テロのないトルコ』という目標を絶対に実現させる。我々の望みはこれを平穏無事に解決することである。しかしここで他の目論見が追求されるのであれば、我々はテロに対する戦いをとより強い決意をもって続けていく。我々に対する非常に大きな信頼がある。我々は8500万人が我々に何を求め何を望むのかをよく知っている。我々は今まで国民が描いたルートによって政治を行い、国民に恥をかかせ、また国民を苛み、国民に頭を下げるようないかなる行いにも関与しなかった。民主主義や法律、合法の基盤をけして離れなかった。安全保障と自由のバランスを保ちながら、民主主義を安全保障のために犠牲にすることも、情勢悪化させることもなかった。この方針を願わくばこれからも維持していきたい。この地には我々は一つであり、ともにあり、兄弟姉妹たちである。トルコ人、クルド人、アラブ人、アレヴィー派、スンナ派を束ねた8500万人の兄弟姉妹たちで生き、語らい抱き合うために我々は戦う。私は赴くすべての県でこれを話しているし、話し続ける。」

一方で会合にはAKPのエフカン・アラ党首代理、ファトマ・ベトゥル・サヤン・カヤ副党首とヴェダト・デミルオズ副党首も参加した。

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( 翻訳者:伊藤梓子 )
( 記事ID:59568 )