俳優イルヤス・サルマン、大統領侮辱で裁判に
2025年04月22日付 Cumhuriyet 紙


芸能人であるイルヤス・サルマン氏は、3年前に「BirGün」紙でなされたインタビューで使用した表現が原因で「大統領侮辱」の罪に問われ、裁判で、懲役11か月20日の刑に処された。サルマン氏の刑罰は7,000リラの罰金に変更された。

イスタンブル第二簡易刑事裁判所で開かれた公判には、イルヤス・サルマン氏の弁護士と、公正発展党(AKP)所属のレジェプ・タイイプ・エルドアン大統領の弁護士が出席した。前回の公判で行った冒頭陳述を繰り返した検察官は、サルマン氏が起訴された罪について有罪判決を求めた。エルドアン大統領側の弁護士も同意見を述べ、サルマンの処罰を要求した。

芸能人イルヤス・サルマン氏の弁護士セレン・スンマズ氏は、欧州人権裁判所(ECHR)のヴェダト・ショルリ判決を指摘し、訴訟の棄却を求めた。スンマズ弁護士は「欧州人権裁判所は、トルコ刑法(TCK)において、『侮辱』罪が第125条と第299条の2か所で規定されていることを違法であるとし、依頼人が問われている第299条が他の国民に対する差別であると明らかにし、国内法を変更するよう勧告した。第一に訴訟の棄却、もしくは即時無罪を求める。」と述べた。

スンマズ弁護士は、「依頼人は国民に親しまれている芸能人であり、侮辱の意図はない。表現の自由に基づいて自身の考えを述べたものだ。」と主張した。

裁判所は、「大統領に対する侮辱」罪が立証されたとして、サルマン氏に懲役1年2か月を言い渡したが、その後、被告の事情を鑑みて6分の1の割合で減刑し、懲役11か月20日とし、さらに7,000リラの司法罰金へと変更した。

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( 翻訳者:鈴木啓太 )
( 記事ID:59999 )