貧困ボーダー上昇
2025年04月30日付 Medyescope 紙
トルコ労働組合総連盟(TÜRK-İŞ)は4月に「飢餓・貧困ボーダーに関する報告」を発表した。報告によれば、一家庭4人とした場合に健康と栄養バランスのために必要な食費は合計で2万4035リラ、貧困ボーダーは7万8292リラへと上昇した。独身就労者の月々の生活費は3万1142リラと算出された。
トルコ労働組合総連盟(TÜRK-İŞ)は4月に「飢餓・貧困ボーダーに関する報告」を発表した。報告書では、就労者の基本的な支出の中で最も大きな割合を占める食料品価格の上昇が、生活条件を日々ますます困難にしているという点が注目された。4月は4人一家庭の食費が前月に比べ420リラ増加した。今年最初の4カ月間で食費は合計1904リラの追加負担が加わった。
TÜRK-İŞのデータによれば、アンカラに住む4人家族が健康でバランスの取れた十分な食生活を送るために必要な月々の食費(飢餓ライン)は2万4035リラとなった。また、食費に加えて衣類、住居、交通、教育、医療などその他の基本的な支出を含めた月間生活費(貧困ボーダー)は7万8292リラに達した。さらに、独身就労者の生活費は3万1142リラと算出された。
◾️年間の食費インフレ率は51.58%に
TÜRK-İŞは、2025年4月時点での「食費インフレ率」のデータも公表した。データによれば、食費インフレ率の月間上昇率は1.78%、直近12カ月間の上昇率は35.60%、年間平均の上昇率は51.58%となった。
同発表では、飢餓・貧困ボーダーが、賃金水準ではなく、基本的かつ不可欠な必需品をまかなうために家庭に必要とされる総所得額であることが指摘された。トルコでは一般的に家庭内でただ一人が働き、他の収入源が無いことを踏まえると、最低賃金が一家庭の生活をまかなうには十分ではないということが指摘された。
TÜRK-İŞは、生活条件を改善するには賃金を単にインフレ率に基づいてではなく、所得政策の枠組みの中で包括的に引き上げる必要があると述べた。
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( 翻訳者:橋本響 )
( 記事ID:60045 )