イエメン:コレラとデング熱の感染急増―医療体制逼迫と第3の流行の懸念
2025年06月17日付 al-Quds al-Arabi 紙
◾️イエメンではコレラとデング熱の症例が、急速かつ“恐ろしい”ほど増加している
【サナア:本紙】
最近の公式指標では、コレラとデング熱の感染症例の増加はごくわずかな県に限られているとされているものの、現場の実態、特にコレラの流行状況に関しては、イエメンの大部分で、おそらく、公式に発表されていない新たな(第3の)コレラの流行がすでに発生していることを示している。
これは、11年目を迎える激しい戦争によって生活環境が悪化した当然の結果であり、そのため人々は不衛生な水を使用せざるを得ず、劣悪な衛生環境や栄養不良に陥っている。また、その前後には公的医療サービス施設の多くが崩壊・機能低下し、それに並行して有効性を高めるための国際的な資金援助も減少したため、イエメンではいくつかの疫病が定着し、特にコレラはある最近の国際報告で『イエメンにおける時限爆弾』と表現されている。
サナア、ザマール、イッブ、タイズ、アデンおよびその他の北部、南部、東部、西部の各県の病院では、急性水様性下痢の感染症例の受け入れが大幅に増加しており、つまり、多数のコレラの感染および疑い症例が記録される一方で、対応能力が不足している。
イエメン南西部タイズ県の保健・人口事務局の広報担当官タイスィール・サムイー氏は昨日月曜日の公式声明で、コレラの新たな流行を発表し、死者数の増加を確認した。一方で、確定感染症例数は2週間で29件から116件に増加し、短期間で78件が記録されたことになった。さらに、疑い症例数も、今年の初めから昨日月曜日までに1,734件に増加した。
同氏は、疑い症例数が、6月初めに記録された1,260件から月半ばには1,734件へと大幅に増加し、つまり、わずか2週間で新たに474件が増えたことを明らかにした。
(後略)
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( 翻訳者:新階 望乃 )
( 記事ID:60332 )