レバノン:故ファーディー・イブラーヒームの遺作となる国産ドラマ「秘密と運命」がまもなく放送開始
2025年09月24日付 al-Quds al-Arabi 紙


■故ファーディー・イブラーヒーム主演のドラマ『秘密と運命』がLBCIでまもなく放送

【ベイルート:本紙】

国際レバノン放送協会(LBCI)は、長期にわたる度重なる延期を経て、レバノンドラマ『秘密と運命』の放送準備を進めている。本作は、慢性的な糖尿病との闘病の末にこの世を去ったレバノン人俳優ファーディー・イブラーヒームが生前に出演した最後の作品である。制作は、レバノンのプロデューサー、エリー・マアルーフ率いる「フェニックス・ピクチャーズ」社が担当した。マアルーフはインスタグラム上で同作品の公式ポスターを公開し、「LBCIで近日放送」との短いコメントを添えて、放送開始を告知した。

この作品は、ファーディー・イブラーヒームにとって最後の出演作であり、彼は自ら出演した最後の作品を観ることができないまま亡くなった。同氏は厳しい健康状態にあったにもかかわらず撮影を続けた。自身の芸術性とプロフェッショナリズムに対する深い敬意から撮影に臨み続けたその姿勢は、多くの関係者に強い印象を残した。本作の放送は、名優イブラーヒームの魂に捧げられる追悼の意味合いを持つことになるだろう。

本作は現代の世相を反映した社会派ドラマであり、脚本はレバノンの作家であり女優のヴィヴィアン・アントニオス氏が手掛けている。彼女はこれまでに『屈辱の街路』や『ヤーラーへ』といった著名なヒット作で、本作のプロデューサーのマアルーフ氏とタッグを組んできた。出演者には、故ファーディー・イブラーヒーム氏のほか、ピーター・サアマーン、ラハフ・アブドッラー、名女優ワファー・タルビーフ、カティア・カアディーらが名を連ね、レバノンドラマ界を代表する俳優陣が結集している。監督はキャロリン・ミーラーンが手がけた。

トルコドラマが国産ドラマのかわりにレバノンの画面を席巻している状況が続くなかで、「秘密と運命」の放送告知が出されるや否や、視聴者らからはレバノンの放送局でレバノンドラマを視聴できることへの大きな期待と喜びの声が相次いで寄せられた。

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( 翻訳者:大木穂花 )
( 記事ID:60873 )