ガザ:国連特別報告者がガザとヨルダン川西岸地区における保健状況について報告
2025年10月24日付 al-Quds al-Arabi 紙


■健康の権利に関する国連特別報告者「私はガザで起きていることを最初に『ジェノサイド』と表現した人物です」

【国連:本紙】

健康の権利に関する国連特別報告者であるトラレング・モフォケング博士は、記者会見を行い、会見のなかでガザ地区とヨルダン川西岸の保険状況に関するブリーフィングを行った。その内容は医療従事者や民間人に対する組織的な侵害、医療インフラに及んだ破壊、継続的な暴力に起因する人道的影響に焦点を当てたほか、命の喪失、それが子どもや妊婦、慢性疾患を持つ負傷者に及ぼす影響を取り上げた。

『クドス・アラビー』紙は、モフォケング氏の会見の途中、ガザでの1,722人の医療従事者の殺害について質問し、これらの侵害の責任者の明確化を求めた。国連特別報告者は、自身がこれらの医療従事者の犠牲者たちを代表しており、彼らの身元の確認に努めていると説明した。同氏は、彼らを殺害した主体に繰り返し言及することや、占領について継続的に指摘するのを行わないことについて、「パレスチナ人の犠牲者を人間として焦点化するため」であると説明した。また自身が、占領が違法であることを明言したうえで、犠牲者に対するこのような着目の仕方は、自身が提示する公式の数字に加わるかたちで、侵害を記録、文書化する方法論の一部分をなすものであると述べた。

さらに国連特別報告者は、病院や診療所に及んでいる深刻な侵害の状況についても言及した。それらのなかには、最初の攻撃の間に60台の救急車が破壊されたことのほか、子どもや妊婦、慢性疾患をもつ患者に対して医療ケアを提供する能力が失われていることがある。さらに、保護者が子どもの治療を付き添うことが禁止されているため、精神的、肉体的苦痛が増大していることを挙げた。モフォケング氏は、これらすべての情報が「健康の権利」に関する自らの任務の範囲に含まれ、国連人権理事会および総会に提出した公式報告書で完全に文書化されていると明らかにした。

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( 翻訳者:後藤璃乃 )
( 記事ID:61070 )