シリア:シャルア大統領がドイツとイギリスを公式訪問
2026年03月29日付 al-Watan 紙
■地域戦争が拡大する緊迫局面での欧州歴訪 対独経済協力や難民問題、再建支援をめぐる協議の行方に注目が集まる
【ダマスカス:本紙】
アフマド・シャルア大統領は来週月曜と火曜、シリアとアラブ諸国、地域諸国、西側諸国との関係が未曾有の規模で開放と発展を続けるなか、ドイツとイギリスの両国を公式訪問する予定である。分析筋や観測筋は、この2つの訪問について、「新生シリアの外交政策における重要な節目」とみている。とりわけ、米国・イスラエル陣営とイランの間で地域戦争が続き、イスラエル政府とイラン政府がその拡大に向かう「センシティブな時期」に行われる点が重視されている。
重要な節目
政治・経済研究者であり、国際商事仲裁の顧問でもあるバースィル・タキーッディーン氏は、本紙に対し、シャルア大統領のドイツおよび英国訪問は、シリア外交における重要な節目だと述べた。
シャルア大統領の今回の訪問は、2月末以来この地域で続く戦争と重なっている。この戦争は、米国とイスラエルを一方に、イランを他方に据える形で進行しており、イスラエル政府とイラン政府の双方が戦線をさらに拡大し、地域内の他国にも波及させつつある。
敏感な時期
タキーッディーン氏は、今回の訪問時期を「敏感」だと位置づけ、世界は「イラン・アメリカ・イスラエル戦争」に苦しんでいると述べた。そのうえで、ベルリンがイランおよび地域の他の当事者と良好な関係を有していることから、緊張緩和の試みにおいてドイツが果たす役割への期待に言及した。
さらに同氏は、欧州経済の牽引役であるドイツとシリアの経済関係を検討することが重要だと指摘した。過去に行われた経済協力や各種経済プロジェクトを踏まえつつ、将来的な協力の可能性を展望する必要があるとした。
またドイツは経済力を背景に無視できない政治的重みを持ち、意思決定にも影響力を持つ国だとした一方、タキーッディーン氏によれば、ドイツ経済そのものも、ロシア・ウクライナ戦争とそれに伴う困難の影響を受け、商業契約を必要としているという。
シリアは経済の「回廊」
タキーッディーン氏によれば、シリアは地中海を通じて東西を結ぶ重要な経済的「回廊」である。加えて、シリアの地理的位置は、石油パイプラインや陸上交通路の敷設にも適している。シリアの国土は湾岸諸国や他のアラブ諸国へと連続する平坦な地勢をなしているからである。
同氏はまた、あらゆる形の関係、とりわけ社会的関係にも言及した。ドイツには100万人のシリア難民という「人的資産」が存在するとし、シリア人医師をはじめとする専門職や技能職の人々は、高い技能と社会統合の双方で力量を示しており、無視できない経済的影響力を築いてきたと述べた。
英国の重み
タキーッディーン氏は、シャルア大統領の前には上記に関連する数多くの重要課題があるとしたうえで、今回の訪問があらゆる尺度で成功することへの期待を示した。とりわけ、シーザー制裁の終了は両国間協力に大きな道を開くものであり、加えて英国訪問もまた重要性を持つとした。英国は、とりわけ米国との関係において重みを持ち、世界の一般政策を動かす鍵の一つだからだという。
国際商事仲裁の顧問である同氏は最後に、今回の訪問は、シリアで始まった新たな段階の文脈の中に位置づけられると述べた。その新たな段階とは、開放、直接対話、そして世界各国との明確な関係に表れているものであり、新生シリアと今後の方向性を体現するものだとした。また、今回の訪問はシャルア大統領にとってドイツ連邦共和国および英国への初訪問であり、フランスに続く欧州連合諸国への二度目の訪問でもあると述べた。
そしてこの訪問は、多くの欧州諸国がシリアへの開放と支援、さらには安全保障、経済、復興、難民問題の各分野における協力について、おおむね一致した立場を示している時期に行われるとも指摘した。
大統領府広報局は前日土曜日の声明で、「シャルア大統領は今回の訪問中、両国の高官らと会談し、二国間関係の発展と各分野における協力強化の方途について協議する」と明らかにした。
一方、ドイツ政府のシュテファン・コルネリウス報道官はこれに先立ち、シャルア大統領が翌月曜日に首相府でフリードリヒ・メルツ独首相と会談すると述べた。また、訪問中には経済フォーラムにも出席し、そこでは政府代表や経済界の高官らが、シリア経済の回復と復興の展望について議論すると説明した。
コルネリウス報道官はさらに、「長期化したシリア紛争は経済に破壊的影響を及ぼした」と述べ、とりわけ「国民の間に広がる貧困」と「復興費用の高騰」に言及した。
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( 翻訳者:国際メディア情報センター )
( 記事ID:61878 )