トルコ映画:国際黄金の繭映画祭で力強いメッセージ
2026年10月11日付 Cumhuriyet 紙


第33回国際アダナ黄金の繭映画祭が開催されて、閉会式とともに終了した。
アリ・ヴァタンセヴェル氏が監督した『いっしょに独りぼっち』が最高映画賞、催行監督賞となった。ハザル・エルギュチュル氏の印象的なスピーチが式を鮮烈なものにした。


トルコ最大かつ最も重要な映画祭の一つであるアダナ国際黄金の繭映画祭は、今年で33回目の開催となり、昨夜の授賞式をもって閉幕した。

ジュリデ・アテシュとボルカン・セヴェルジャンが司会を務めた式典の開会スピーチは、アダナ大都市圏副市長のギュンギョル・ゲチェルが行った。ゲチェルはスピーチの中で、黄金の繭映画祭の60年の歴史に触れ、「黄金の繭には、ヤシャル・ケマル、オルハン・ケマル、カディル・イナニル、ファトマ・ギリクたちの尽力がありました。しかし何よりも、映画館を満員にした人々の力があってこそです」と述べた。ゲチェル氏は、今年の映画祭のテーマが「プラスチックのない世界」であることを聴衆に改めて伝え、「私たちは未来の世代のために、この世界をきれいなまま残さなければなりません」

■善良であり続ける人のために

国内長編映画賞の審査委員長を務めた授賞式前のスピーチで「映画は世界を変えられないが、ものの見方を変えるものだ。映画万歳、芸術万歳」と述べた。

授賞式では、アリ・ヴァタンセヴェル監督の映画『いっしょに独りぼっち』が最優秀作品賞を受賞した。ヴァタンセヴェル監督自身も最優秀監督賞」選ばれ、夜に二つの大きな賞を獲得してあとにした。ヴァタンセヴェル監督は受賞スピーチで、この賞を学生たちに捧げると述べ、「若い人にとって、映画の道は最初は長く、希望がないように思えるかもしれません。確かに、孤独を感じることもあるでしょう。しかし、無力ではありません。私に連絡をしてください。一緒に私の映画を観ることができます。あなたは一人ではありません。(…)母はよく『映画を趣味にしなさい』と言っていました。私は母の言うことを聞きませんでした。この賞は、お母さんの言うことを聞かなかった人たちのために受け取ります。大汗をかいて冷たい水を飲み、服も十分に着れない人たちのために受け取ります。世界中が燃えている時でも、善良であり続けた人たちのために受け取ります。」と述べた。

昨日、37歳でソマ炭鉱で命を落としたタン行員のケリム・オレン氏の息子、ヤシャルについての報道を見て、失意の底に落ちました。私の祖母、祖父は炭鉱労働者でした。私の子供時代は炭煙の臭いで過ごしました。祖父は銅鉱山で働きました。誰か一人のタン行員が死ぬたびに、私の目の前で祖父、祖母のことが思い浮かびます。人間的にいきるために、子供たちを学校に通わせるようにするために、費やした苦労が思い浮かぶんです。タン行員の子供たちが泣き叫ぶ中、私は生きることに、息をすることに恥じらいを覚えます。」と述べた。良心の呵責を逃れるために、もしくは何かのリポーターとしてこれを言っているわけではないと述べたエルギュチュル氏は、会話をこの言葉で締めくくった。「この不正義は私にはあまりに多すぎると思います。そして何をしても、この悲しみを追いやることはできません。私たちは不正義の世界の中に生き続けるのですか?私たちはこれをどうして続けられるのでしょうか?みんなともに、一緒になって人間的に生きなければどのような社会になってしまうのでしょう?ヤシャルが感じた痛みは、その一部は私たちの責任ではないでしょうか?そのために、私はこれについていうときにヤシャルに謝りたいと思うのです。ここで彼を追悼する以外のことができないのですから。また私の手の中には一つの希望だけが残ります。それさえもあげられません。」

■一つのことを変える必要がある

映画祭の開催はそれ自体が困難な仕事です。抑圧的な環境にもかかわらず開催される映画祭は、計り知れないほどの敬意に値します。黄金の繭映画祭では、理事会からボランティアチームまで、関係者全員がこの映画祭を心からの情熱でその背中で支えています。しかし、何かを変える必要があります。アダナの観客の映画への愛情は伝説的です。しかし、ショッピングモールに押し詰められた映画館は、この映画祭には不十分です。無料チケットはゴールデン・コザ映画祭の最も重要な特徴でしょう。しかし、人々は狭いスペースでチケットを求めて争奪戦を繰り広げ、フラストレーションが溜まっています。報道関係者はチケットを入手できず、インタビューや次の映画を観ることができません。チケット入手の可否についていえば、必ずしも入手できるとは限りません。今日のテクノロジーの恩恵を受ければ、これらの問題は非常に迅速に解決できます。アダナと黄金の繭映画祭のために…

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( 翻訳者:堀谷加佳留 )
( 記事ID:62882 )