低所得の人たちはベジタリアン状態 肉類が食べたくても・・
2008年09月24日付 Hurriyet 紙
ラマザン月のあいだ、低所得の人たちの食卓も「やむをえず」ベジタリアン状態になってしまう。これが食卓のメニューの一つである。肉なしのピラフ、トマト、そしてパン…
■低所得の人の食卓はこんな
社会的相互扶助が高まるラマザン中、支援団体に助けを求める家庭は手にできた保存食の支給で「幸運」と見なすが、一方で低所得の大半の家庭はというと、近所の人々の助けと自力で「豪華な」ラマザンの食卓を用意しようとしている。
アナトリア通信の報道特派員が撮ったこの写真ではアダナ出身の8人家族ムトゥル家も、近所からの援助でイフタール(断食あけの夕食)に肉なしの麦ピラフやトマト、パンといった食事で断食を解いている。
ユレイル郡のバシャック地区で、6人の子供と暮らしているセリム・ムトゥル氏(57)は建設現場で日雇いで働いていたが、このところの不景気のせいで約7ヶ月ものあいだ仕事がない状態だと語った。
お金のたくわえもないため、長いあいだ家に食材を買うことができないと話したムトゥル氏は、生活は近所からの援助とわずかではあるが妻の仕立ての収入によって支えられていると明らかにした。
今までのラマザンでは、イフタールとサフル(断食中、夜明け前に食べるもの)にはたいてい麦のピラフとマカロニ、スープ、トマト、キュウリのように安価な季節の野菜を口にできたとし、「7ヶ月ものあいだ無職の状態で、今回のイフタールは肉なしの麦のピラフとトマト、パンしか用意できなかった。それでも、神に感謝しています」と語った。
ムトゥル氏は、肉やミルク、卵のような動物性の食品がずっとないため、子供たちが病気と戦っていると明らかにし、以下のように語った。
「十分な食料を買えないため、子供たちはたびたび病気になります。長いあいだ仕事がないので安定した収入もありません。妻が近所の人のために縫った何着かの服で得た収入でさえ、せいぜい子供たちへの費用に足りるくらいです。ラマザンのおかげで近所の人々からの支援があり、それでイフタールとサフルをしています」。
■安定した仕事がほしい
できうる限り乍らも、家族のために麦のピラフと切り分けられたトマトからなる食事を用意していた母のムシェヴェラト・ムトゥルさんは、夫に安定した仕事を求めている。
6人の子供たちとともに厳しい毎日を送っていると語った母親のムトゥルさんは、次のように話した。「他の母親のように私も子供たちにもっと豪華な食事を用意してやりたいのです。でも、私の裁縫の仕事だけではこれが精一杯。この先のバイラムでは、子供たちも私もそんな状況ではないです。とにかく、夫に仕事が見つかることを望んでいます」。
母親のふところに抱かれているブシュラちゃん(8ヶ月)と、兄弟のハヴレ(16)、ハリス(13)、カスム(10)、シェバップ(9)、ジャミヤ(8)は自分たちの生活についてよく知らないまま、麦のピラフとトマトのイフタールの食卓に喜んでいる。
この記事の原文はこちら
翻訳者:牧 史織
記事ID:14761