一瞬の出来事、解明はブラックボックスに -トルコ航空墜落事故
2009年02月26日付 Milliyet 紙
http://i.milliyet.com.tr/HaberAnaResmi/2009/02/26/fft17_mf188273.Jpeg
トルコ航空のイスタンブル・アムスレルダム線を航行するボーイング社製737-800型の航空機「テキルダー」が、スキポール空港で着陸寸前にまだ確定されていない原因により墜落した。滑走路の外側に外れた機体は、3つに割れた。乗客127人、乗組員7人を乗せた機体は生死をさまようような様子となった。この事故でパイロット3人を含む9人が死亡し、重傷者6人を含む84人が負傷した。
外国人56人とトルコ人78人、計127人の乗客と乗組員7人を乗せたトルコ航空TK1951便「テキルダー」機は、8時22分にアタテュルク空港を飛び立ち、11時31 分にアムステルダムのスキポール空港に着陸するため降下を始めた。飛行機は最終着陸体制で着陸まであと数秒というところで、原因不明の理由により滑走路から500メー トル手前の地面に墜落した。
3つに割れた機内にいた乗客達はパニックに陥り、割れた尾翼の部分から外へ出ようとした。救急隊はスキポール空港からすぐに事故現場へ行き、乗組員達を援助して、乗客を避難させた。オランダから得られた情報によると、事故では3人のパイロットを含む9人が死亡、6人の重症を含む84人が負傷した。
■エンジンがはずれた
オランダのNOSテレビは、飛行機は滑走路から約3キロ離れたところでA9高速道路の側の畑に墜落したと発表した。そのテレビニュースでは、飛行機のエンジンが着陸態勢に入ったときに停止した可能性があると伝えた。さらにエンジンが停止した後、パイロットがコントロールを失わないために努力したが、飛行機はとても速かったと述べられた。
オランダのテレビで放送された映像では、飛行機のエンジン2つとも取れており、機体の残骸よりも100メートル先に落ちていたことに注意を引いている。機体は、尾翼とコックピットの部分で3つに割れたが、出火はしなかった。飛行機が高速道路ではなく、畑に墜落したことが、さらなる大災害となることを防いだことが明らかにされた。
在ラヘイのセラハッティン・アルパルトルコ大使も、「飛行機は高速道路を通り過ぎて、ぬかるんだ場所に墜落したことがわかっています。大変幸いなことに、高速道路には落ちませんでした。落ちていたら、もっと大きな惨事となっていた可能性があります」と述べた。
■「燃料不足だった」という主張について
オランダ・メディアでは航空専門家による見解を報道し、滑走路までほんのわずかのところで2つのエンジンが同時に停止するということは偶然ではありえず、この状況は飛行機の燃料がなくなったことによるものかもしれないと述べた。
専門家によると、行われた最初の調査では、飛行機のエンジンに鳥の群れがぶつかった可能性は見られなかった。専門家は、近頃の経済危機の影響から、航空会社が積荷を軽くして経費を押さえようと考えて、より少量の予備燃料で飛んだ可能性がある、と述べた。
国際航空パイロット協会連盟のギデオン・エヴァース広報官は、事故が燃料切れにより起こったと示すものはないことを明らかにした。
目撃者の証言によるニュースでは、飛行機は滑走路に近づいたとき再び上昇しようと試みたが、成功せず地面に墜落したと述べられている。
民間航空総局(トルコ)のホームページに掲載された説明では次のように述べられている。
「気象条件にはいかなる悪条件もなく、技術面においても飛行機にも、滑走路への降下にもいかなる問題もありませんでした。さらに詳しい調査を行った後、確かな原因を発表することができると思います」
民間航空総局から3人の専門家が、事故・災害委員会のオブザーバーとして参加するため、オランダへと向かった。
■民間航空総局:緊急着陸
民間航空総局から夕方に行われた発表説明では、飛行機がスキポール空港に「緊急着陸」を行ったと述べられた。
オランダ当局は、間違いがないように、死者の最終的な身元は今日(26日)、明らかにされると発表した。
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翻訳者:釘田遼香
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