日本人母は、法廷の判決にも関わらず夫が引き渡さなかった子供を、予想外の奪回作戦で取り返した。
ガズィアンテプ出身のガーズィ・サマンさん(29)は、6年前に働きに行った日本でアクヒメ(アケミ?)・サマンさん(37)と知り合い、結婚した。夫婦には2人の子供が生まれた。昨年の夏、休暇でガズィアンテプを訪れた夫婦は、娘のアイシェちゃん(4)と息子のハニフィちゃん(2)をガーズィ・サマンさんの家族に預けて日本へ戻った。
●消防隊と一緒に闘う
日本において夫婦間で不和が起こると、母親は子供たちを引き取ることを望んだが、父親はこれに反対する返答をした。ガズィアンテプへ来たアクヒメ・サマンさんは、弁護士と共に共和国検察へ訴え出、子供たちは彼女に引き渡されるという法廷の判決を手に入れた。ガーズィ・サマンさんの親戚が子供たちを母親に渡すことを拒むと、警察が子供たちを受け取るために家に向かった。
ドアが開かないのを見て、警察が消防隊のはしご車と錠前屋に援助を求め、消防隊員と5階へ登ってバルコニーから家へ入ろうとすると、ガーズィ・サマンさんの親戚の一人は、そこから下へ飛び降りると言って、警察を脅した。家に入った警察が子供たちを保護すると、家族は大騒ぎした。サマン家が子供をパトカーからひきずりだそうとすると、家族らと警官の間で口論が起きた。
家族から電話で連絡を受けた日本にいるガーズィ・サマンさんは、「私は子供たちをトルコの伝統に沿って育てたいと思っている。彼らは嘘偽りを使って私の子供たちを奪おうとしている」と話した。青少年支部局へ運ばれた子供たちは、母親に引き渡された。
●3度目の日本人騒動
出稼ぎのために観光ビザで日本へ行ったサルマン・ギョズルギョルさん(38)と、東京で知り合ったアモ・ミヨカさん(49)との間に2000年に生まれた男の子も、騒動の原因となった。ミヨカさんは既婚者であり、ギョズルギョルさんとは子供をつくるために関係を持ったことが明らかになっている。ギョズルギョルさんは子供と一緒にいなくなったミヨカさんを探し出そうと試みたが、彼が2度に渡って入国管理法違反を犯し、国外退去を命じられたためにその結果は得られなくなった。
また、東京の工場で働いていたミチコさん(45)は、5年前にフェヴズィ・デニズさん(32)と結婚し、女の子が1人生まれた。デニズさんが子供をガズィアンテプの彼の家族のもとに預けたため、ミチコさんはガズィアンテプで裁判を起こし、子供は彼女に引き渡されるという法廷の判決が出された。しかし警察は、まだ娘のカデル・デニズちゃん(4)を発見できていない。
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翻訳者:林奈緒子
記事ID:17678