落ちてきた隕石は誰のもの?―アメリカでトルコ人家主訴訟へ
2010年02月08日付 Milliyet 紙
アメリカ合衆国のヴァージニア州でクリニックを開業する医師のマーク・ガッリーニさんは、先月新しく来た患者を診るため机から離れたところ、突然屋根から部屋の中に隕石が落ちてきて、まさに数秒前に座っていた椅子にかなりのスピードで衝突した。
タイムズ紙の報道によると、ガッリーニさんと同僚のDr.フランク・チャンピーさんは「まだ話せない」と述べ、事件をはぐらかす一方、すぐ後にトルコ人家主のエロル・ムトゥルさんはこの事件の知らせを聞いた。
ガッリーニさんとチャンピーさんは、問題の隕石を、世界中の隕石2万7000点を展示しているスミソニアン協会(博物館)に寄付し、その見返りとして5000ドルを得た。そして二人が得た金はハイチの地震被害に寄付することが予定されており、この件を家主も承知していた。
しかしすぐにテレビで「メテオマン」という名で番組を行っていたスティーブ・アーノルド氏が、隕石は2万5000から5万ドルの価値はあると述べた。これにより隕石の価値が知られることとなった。
隕石は、医師たち、家主、博物館の間で法的な大論争を招いた。エロル・ムトゥルさんは医師たちにメールを送り、姉妹のデニズさんが隕石を博物館から取り戻したいといっていると知らせた。
ムトゥルさんは、隕石は家主である自分たちの所有物であること、また裁判所が隕石の所有権は落ちた場所の所有者に与えていると主張した。
実際オレゴン州では裁判所が「隕石は発見者に」という解釈が誤りだという判決を出した。このため医師たちは弁護士を雇い、協会と連絡をとり隕石の引渡しを要求した。博物館側は、隕石は46億年前のものであり、火星と木星の間の小惑星群からきたものであるとの調査結果を発表した。
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翻訳者:白石百合子
記事ID:18435