2010年のトルコ回顧、その2

2010年12月31日付 Hurriyet 紙

3/8
エラズーで、午前4時32分にマグニチュード6の地震が発生した。地震速報によるとコバンジュラルにある3つの村で被害が出た。この地域の視察を行ったレジェプ・アクダー保健相は、この地震によって51名が亡くなり、34名が負傷したと発表した。

アブドゥッラー・ギュル大統領が、「憲法改正国民投票法案」の改正を承認したことで、憲法改正に関する国民投票までの期間が120日から60日へと短縮された。

3/10
アブドゥッラー・ギュル大統領は、オーストリア、ブルガリア、ハンガリー、ルーマニアの各国とトルコの間でのナブッコ・プロジェクト合意に向けた法を承認した。

3/11
ジュムフリイェト紙の風刺漫画家であるトゥルハン・セルチュク氏が、イスタンブルで88歳の生涯を終えた。

3/17
アダナ共和国首席検事は、アダナ広域市市長であるアイタッチ・ドゥラク氏に関する「公共事業で賄賂をもらっていた」との報道による「告発」を受け、捜査を開始した。

高等教育機構(YÖK)総会は新たな係数を発表し、専門分野を志望する学生の係数が0.15、専門分野外を志望する生徒には0.12とした。

3/18
アンカラ共和国首席検事による、解党された民主市民党(DTP)の、アフメト・チュルク元党首とアイセル・トゥールク元議員について、2007年10月のダウルジャでのテロ攻撃の後、消息を絶っていた8名の兵士をトルコへ送還する際に、「テロ組織のプロパガンダを行った」という訴えで、1年から5年の懲役求刑での裁判が行われた。

3/25
ヴァン県知事の提案とエルトゥールル・ギュナイ文化観光相の承認によって、アクダマル教会が、年に一度儀式のために解放されることが伝えられた。

3/30
公正発展党(AKP)のベキール・ボズダー会派副代表と会派の議員が憲法改正法案を国会に提出した。

4/2
共和人民党(CHP)のデニズ・バイカル党首(当時)は、ヴァンである団体による抗議行動に遭遇した。バイカル党首はCHPの地方大会に参加するためにプライベート機でヴァンを訪れた。党首を乗せた選挙カーが、ヴァンのイペキヨル通りを走行していると、ある団体がこのバスに向かって卵を投げつけた。

4/2
歌手のメティン・シェンチュルク氏が、英国人の視覚障がい者であるマイク・ニューマン氏が持つ時速284キロの記録を抜いて、303.62キロで「視覚障がい者による自動車スピード世界記録」を更新した。

4/6
「バルヨズ計画」に関する捜査の中で、裁判所へ召喚されていた元国家安全保障評議会(MGK)書記長のシュキュル・サルウシュク退役大将、ヌーリ・アリ・カラババ退役少将、ミュムタズ・ジャン退役大佐が逮捕された。

4/9
バルクキョイ共和国首席検事は、「反動と闘争活動計画」と題された書類にあるオリジナルの署名がドゥルスン・チチェキ大佐の手によるものだと報告した7名の法医学の専門家に関して、エルゲネコン捜査で逮捕されたセルダル・オズチュルクによる請求で始められた取り調べの結果、不起訴処分にすることを決定した。

4/10
トルコ語以外の言語によるプロパガンダに対する懲役刑を廃止する改正法が、官報に掲載され、施行された。

4/11
ネヴザト・ゲンチェル教授は、人体における様々な器官の磁場を測定することで、医療におけるスキャン技術の進歩に貢献し、物理学の父、ジェームス・エドワード・ジメルマンの名を冠した賞を受賞した。

4/15
ジェム・ウザンは、「罪を犯す目的で組織を作り、その組織を運営」「公文書偽造」「経歴詐欺」の罪で23年の実刑と3万3750TLの罰金刑の判決を受けた。

4/18
マルマライ・プロジェクトで、ウスキュダル駅からのびるヤヴズ・テュネルと海底チューブが繋げられた。

4/19
タネル・ユルドゥズ・エネルギー天然資源相は、シュルナクでの武装攻撃において殉職した軍警察のレヴェント・チェティンカヤ大尉の、カイセリでの葬儀参列中、男に殴られた。 顔に怪我を負ったユルドゥズ大臣は、救急車で病院へ搬送された。ユルドゥズ大臣の健康状態は良好だが、「鼻の中のやわらかい組織が破壊されている」との発表があった。ユルドゥズ大臣に殴りかかったシャーヒン・Şは、体育教師であると同時にボクサーであり、勤務先の学校ではボクシングクラブの監督であることも明らかになっている。

4/23
「バルヨズ計画」についての捜査で、逮捕礼状が出されていた旧第一陸軍のチェティン・ドアン退役大将が逮捕された。

4/29
タイム誌が選ぶ2010年の「世界で最も影響力のある100人」が発表された。このリストの「リーダー」部門において、レジェプ・タイイプ・エルドアン首相が17位にランクインした。

5/1
5月1日のメーデー(労働と団結の日)は32年ぶりにタクスィム広場で祝われた。トルコ労働組合連合(Türk-İş)の6名の組合員や労働者連合の代表たちが、 カザンジュ坂にある「5月1日の碑」にカーネーションを捧げ、1977年5月1日にタクスィムで起きた事件の犠牲者たちを追悼した。

5/10
CHPのデニズ・バイカル党首が、党首を辞任した。バイカル元党首は「野党党首という地位にあるものに対する、住居侵入とハイテク技術をつかっておこなわれたこの陰謀が、政府の権力やその手にある手段を駆使せずに実行されたとは考えられない」と述べた。

5/14
レジェプ・タイイプ・エルドアン首相はギリシャへの公式訪問を実現した。エルドアンはギリシャのヨルゴス・パパンドレウ首相との会談を果たした。

5/15
レジェプ・タイイプ・エルドアン首相は、ギリシャのヨルゴス・パパンドレウ首相と共に、象徴としての「歴史的オリンピック停戦合意」に署名を行った。


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翻訳者:沓澤実紗子
記事ID:21097