ハーメネイー最高指導者、アメリカとの交渉に懐疑的姿勢を示す

2013年02月07日付 Jam-e Jam 紙
【ジャーメ・ジャム・オンライン】イスラーム革命最高指導者のアーヤトッラー・ハーメネイー閣下は木曜日の午前、国軍航空部隊の司令官や航空技術士官、その他の隊員らとの面会の中で、34年間にわたるアメリカによるさまざまな圧力や脅しは、常に「イランとは話し合いの用意がある」との同国当局の発言と対になっていたとの見方を示し、イラン国民は聡明であり、〔アメリカの〕謀略的な動きに対して決して怖じ気づいたりはしないと指摘した。

 同師はその上で、「炯眼で不撓不屈の精神に満ちた親愛なるイラン国民は、バフマン月22日〔=2月10日の革命記念日〕に、一致団結して断固たる姿勢で広場に集まり、国民的・革命的な運動によって、人民を体制と革命から引き離さんとする敵の陰謀を再度挫くであろう」と強調した。

 この面会は、1357年バフマン月19日〔西暦1979年2月8日〕に国軍航空部隊の技術士官たちがイマーム・ホメイニーと歴史的な臣従の誓いを果たしたことを記念する記念日に行われたものである。

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 同師は、制裁の強化はイラン国民をイスラーム体制と対峙させるためのものだという趣旨の発言を、一部の米政府関係者が行ったことに触れ、「国民は常に、特に毎年行われるバフマン月22日の行進で、こうした発言への答えを示してきたし、今年も示すことになるだろう」と強調した。

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 革命最高指導者はアメリカ当局が最近の発言の中で、イランとの話し合いの用意を再び示してきたことについて触れ、「こうした発言は決して真新しいものではなく、彼らは折に触れて、こうした発言を繰り返してきた。イラン国民はそのたびに、アメリカ政府の実際の行動から、彼らの発言の真意を判断してきた」と述べた。

 同師は「ボールはイラン側にある」とするアメリカ側の発言について触れ、「ボールはあなた方のもとにある。なぜなら、圧力と脅迫を続けながら話し合いを口にするというのは果たして意味があるのかということについて、あなた方は答える必要があるからだ」と指摘した。

 同師はその上で、「話し合いは善意を証明するためにある。あなた方は悪意から、さまざまなことをしている。そして後になってから、話し合いを口にしているのだ!果たしてイラン国民は、あなた方が善意をもっていると信じることなどできるだろうか」と続けた。

 革命最高指導者は、アメリカ・サイドが話し合いの提案を行ってきた理由を探る中で、次のように述べた。「われわれはもちろん、彼らが〔イランとの〕話し合いをしなければならない理由を知っている。アメリカの中東政策は破綻しており、彼らはそうした破綻を取り繕うために、切り札を切る必要に迫られているのである」。

 同師は国民が支える革命的イスラーム共和国を交渉のテーブルに引きずり出すことが、アメリカ政府にとっての切り札となっているのだとし、「彼らは世界に対し、善意をもっていることを示そうとしているが、しかし彼らに善意があることを感じる者など、どこにもいない」と続けた。

 イスラーム革命最高指導者は、4年前にもアメリカは話し合いの提案をしてきたことに触れ、「あのときも、偏見に囚われず、彼らの行動を見守ることを強調した。しかしこの4年間われわれが目にしたものとは、陰謀の数々と謀反の徒〔=2009年大統領選後の抗議運動参加者たちのこと〕への支援、そしてイラン国民の科学者たちを暗殺したテロリストたちへの支援以外に、何もなかった」と指摘した。

 アーヤトッラー・ハーメネイー閣下はさらに、「あなた方は、あなた方の言うところの強烈な制裁を、〔イラン〕国民をしびれさせるために科しているが、果たしてこれは善意の現れなのか、それとも悪意の現れなのだろうか」と続けた。

 革命最高指導者はその上で、「話し合いとは、両者が善意をもって、対等な条件で、相手を騙そうという考えを持たずに対話をするときに、初めて意味をもつ。交渉のための交渉、戦術的な形での交渉、そして世界に超大国然としたジェスチャーを押売りするための交渉の提案などというのは、〔交渉の名を借りた〕謀略だというのは、そういう理由からなのである」と付け加えた。

 アーヤトッラー・ハーメネイー閣下は、「私は外交官ではない、革命家である。だからはっきりと、誠実に、断固として、次のように言おう。話し合いの提案は、相手が善意を示したときにのみ意味をもつ、と」と強調した。

 同師はアメリカに対し、次のように指摘した。「あなた方はイラン国民の前で武器を手に取り、『交渉か、それとも発砲か』と言っているのだ!しかし、圧力と交渉は調和しないということを、あなた方も知るべきだ。〔イラン〕国民はこうしたことに怖じ気づいたりはしない」。

 革命最高指導者は一部の単純な頭の持ち主や私利私欲からものを言う者たちが、アメリカの提案を歓迎していることを批判し、「アメリカとの話し合いは問題を解決しない。なぜなら彼らは過去60年間、一度も約束を守ったことがないからだ」と付け加えた。

 ハーメネイー最高指導者はイラン国民に対するアメリカ政府の行為の例として、モサッデグ博士がアメリカを信用していたにもかかわらず、同政権に対してモルダード月28日〔1953年8月19日〕にクーデターを起こしたことや、暴虐なパフラヴィー体制を一貫して支援してきたことなどを挙げ、次のように付け加えた。「革命後も、〔イランの〕当局者たちがアメリカ政府を楽観的に信じたことがあったが、しかし彼らはイランを悪の枢軸と呼んで、イラン国民に最大限の侮辱を加えたのである」。

 革命最高指導者はこの箇所の演説の結論として、「こうした過去や現実に鑑み、話し合いと圧力は交わることのない別々の道であり、イラン国民は圧力や脅迫のもとで脅迫者と交渉はしないということを、われわれは強調する」と述べた。

 同師はさらに、「アメリカの覇権を再び確立し、アメリカの満足を得るために国民の利益と国の進歩、そして独立を蔑ろにしようとする者は、誰であれ、国民から襟首を掴まれて非難を浴びるだろう。もし私が国民一般の望みに反する行動を取ったならば、私も国民から抗議を受けるだろう」と語った。

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翻訳者:ペルシア語記事翻訳班
記事ID:29172