アメリカ、カザフでイラン側に提案:米ペルシア語報道官が明かす

2013年02月26日付 Mardomsalari 紙
【政治部】イランと「5+1」(安保理常任理事国5ヵ国とドイツ)による協議の新ラウンドが、本日カザフスタンのアルマトイで始まる。そうした中、今回の協議についてさまざまな見方が示されている。イランは、核に関する自国の権利は守られなければならないと表明しつつ、本格的な交渉を行って制裁を打ち破ることに関心を示す一方、アメリカは協議の有力国として、包括的な提案を携えてカザフスタンを訪問していると述べている。

 いずれにせよ、双方が善意を示し、建設的なやりとりを行う努力をすることが、現在の行き詰まりを打破し、将来的に状況を改善させる方法となるのであり、互いに対する疑念も払拭されるだろう。そのためには、話し合いを活かすための双方の外交術が重要となってくる。

 サイード・ジャリーリー国家安全保障最高評議会書記はカザフスタンのエルラン・イドリソフ外相との会談で、「地域の安全と世界の平和は、共通の脅威に対して一致して対抗するにあたって、地域諸国が積極的な役割を果たせるかどうか、地域の安全保障上の枠組みに対する外国人の干渉をいかに防げるかに懸かっている」と述べた。

 ジャリーリー氏はまた、「一部の列強は、一方で地域の安全に向けた試みについて口にしつつ、他方で道理に合わないやり方を押しつけるために、圧力と制裁を活用している。彼らは矛盾している」と強調した。

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 こうした中、米国務省のペルシア語報道官は、アメリカはカザフスタンで「イランに対する包括的な提案」を用意していると述べた。

 ハバル・オンラインの報道によると、アロン・エア報道官はBBCペルシア語放送とのインタビューの中で、「包括的提案の具体的な中身について説明するつもりはない〔‥‥〕」と述べつつ、〔‥‥〕「要点は、もしイランがまったくもって平和的だとする〔核〕計画について、自らの義務を履行するならば、制裁は解除されるだろうということだ。イランは核計画を有することができる。しかし以前に受け入れた義務を履行し、NPTの枠内で自らの核計画を進めなければならない。われわれは真摯に、善意と互いへの敬意をもって、イラン側と協力するためにカザフスタンに行く。それは長期的で永続的、包括的、かつ双方が納得できるような合意に向けて、歩みを進めるためである」と語った。

 他方、国会の国家安全保障外交政策委員会のアラーオッディーン・ボルージェルディー委員長は、アル・アーラム放送とのインタビューの中で、「5+1」との協議を目前に控えた時期にアメリカとイランによる話し合いの可能性が取り沙汰されること自体は、「何ら真新しいことではない」とした上で、「5+1グループとのほぼすべての協議で、アメリカ側から話し合いの呼びかけがあった。われわれはアメリカ国民に敵意はない。われわれはアメリカ政府がはるか昔から今までイランに対して取ってきた抑圧的な政策に対して異議を申し立てているのであり、イランに対するアメリカの政策が変わらない限り、〔アメリカと直接的な〕話し合いを行う環境は生まれないだろう」と述べた。

 同氏はさらに、「われわれは以前に、イラク危機を鎮めるために、アメリカと3度にわたって協議を行った。こうしたことから分かるように、アメリカとの協議に対するイランの異議は絶対的なものではない。しかし〔アメリカと直接的な話し合いを行うかどうかは〕条件次第だ」と付け加えた。

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翻訳者:ペルシア語記事翻訳班
記事ID:29364