第68回国連総会が、シリア問題及びイラン・米関係が主要なテーマとなる中で、国連事務総長及び各国首脳らの演説とともに、昨夜から始まった。バラク・オバマ米大統領も、この二つの問題に特にスポットライトを当てたが、比重はイラン問題の方が大きかった。

　イラン国営通信（IRNA）の報道によると、米大統領はその長大な演説の中で、イランに対して肯定的なコメントを行った。中でも、米大統領はイランが化学兵器の犠牲者であること、そしてアメリカがイラン国民の権利に対して犯した歴史的過ちを再び認める発言を行った。米大統領はその上で、「中期的には〔※原文の英語ではIn the near termと述べられており、「短期的には」の方が正しいと思われる〕、イラン核兵器獲得問題、及びイスラエル・パレスチナ和平問題の二つが米政府の最優先課題となるだろう。そして、これらの問題の解決は世界の長期的安定に資するだろう」と述べた。

　オバマ氏はイラン・アメリカ間の不信の歴史に触れ、「イランとアメリカは1979年のイラン革命以来、互いに対する悪感情にとらわれてきた。イラン人は何年にもわたって、イラン内政へのアメリカの介入と、冷戦期におけるイラン政権（モサッデグ政権）の転覆に不満を抱いてきた」と付け加えた。

　同氏はさらに、次のように続けた。「両者の間の不信を一夜にして解消することは不可能だ。なぜなら、長い歴史があるからだ。しかし私は、もしイラン核問題が解決できるのならば、これまでとは異なった、互いに対する敬意に基づいた二国間関係構築の方向へと、大きな一歩を踏み出せるものと信じている」。

　米大統領はさらに、次のように述べた。


　オバマ大統領は、自らの国際的責任を実行に移すようイランに求めた上で、次のように述べた。



　米大統領はさらに、


　同氏は、「私は外交的解決手段が試されるべきだと考えている。もしイランが〔これまでとは異なった〕他の道を選択するのならば、それはイランにとっても、地域、そして世界にとっても利益となるだろう」と明言し、さらに「われわれはイランとの間にあるその他の問題についても、解決を望んでいる」と付け加えた。

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本記事はAsahi 中東マガジンでも紹介されています。