イラン外相はロウハーニー・オバマ会談の調整に向けた努力が行われたものの、その時にはすでに十分な時間がなかったと指摘した上で、「常に言ってきたように、西洋との関係で重要なのは諸問題を解決する政治的意思である」と述べた。
イラン国営放送報道センターが伝えたところによると、モハンマド・ジャヴァード・ザリーフ外相はイラン国営放送第2チャンネルの報道特別インタビュー番組の中で、ロウハーニー師がオバマと会談しなかったことから、西洋メディアが「アメリカは会談を熱望したものの、イラン側が会談のための必要な時間を用意できないと述べてきた」と伝えていることについて、次のように答えた。「会談が目的だとは思わないし、禁じられた領域だとも思わない。もし必要な調整が行われたならば、〔その結果実現したであろう〕この会談は〔核問題解決に向けた〕よいスタートとなり得たかもしれない」。
外相はまた、「ロウハーニー師は会談そのものに困難を抱えていたわけではなかった。イラン・イスラーム共和国の国益、理想、目標に合致するものについては、大統領の権限の範囲内で追求することになろう」述べた。
同氏はさらに、「われわれはパフォーマンスをするために〔ニューヨークに〕来たのではない。そうではなく、国民〔のため〕の仕事を前に進めるために来たのだ」と付け加えた。
ザリーフ氏は会談の調整に向けた努力が行われた時には、すでに十分な時間はなかったとした上で、「これまでと比べて比較的穏健な発言がオバマ氏から出た。もしこれがイラン国民の誤解や懸念を払拭するための基礎となるのなら、それは会談よりも資するところが大きいだろう」と述べた。
ザリーフ氏は、〔イランと〕5+1グループの協議に米国務長官が出席することは、西洋にとってのチャンスなのだとした上で、「ケリー氏がどのような姿勢で協議に臨むのか、彼がどのように仕事を前に進めるのか、はたして米国務長官はイラン国民の核の権利を守りつつ、国際的な懸念を払拭することで、核問題を前進させたいと考えているのかどうか、見守る必要がある」と語った。
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Asahi 中東マガジンでも紹介されています。