政府に最低60%のウラン濃縮を義務づける法案を起草した議員の一人は、本法案の一部がアリー・ラーリージャーニー国会議長に手交されたことを明らかにした。
一部の国会議員は、「最低60%のウラン濃縮と核の平和的活動の拡充を政府に義務づける法案」を準備し、作成した。
この件について、国会エネルギー委員会の委員を務めるセイエド・メフディー・ムーサヴィーネジャード議員(ダシュテスターン選出)は、「この法案は100名の署名を得て、先週水曜日〔=12月25日〕に国会運営員会に提出された」と述べた。
同氏は続けて、「議員らの求めに応じ、本日、この法案には〔その他の〕国民の代表たちの署名も追加され、合計で200名以上がこの法案に署名を行った」と語った。
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200名以上の国会議員が署名した「最低60%のウラン濃縮と核の平和的活動の拡充を政府に義務づける法案」には、次のようにある。
世界におけるテクノロジーの進歩のスピードは、今日〔各国間の〕競争の手段となっており、〔テクノロジーで〕先んじた国々に一種の優越的な力をもたらしている。
この重要な原理に注意を払う必要性と、恒久的で健全な、新たなエネルギー源を利用することの重要性を鑑みるに、核燃料テクノロジーの獲得に向けて真剣に動き、努力することは必要不可欠であるように思われる。
政治的観点から見ても、聖なるイスラーム共和国体制ならびに高貴なるイラン国民に異を唱える敵たちは、何年もの間イランが核兵器を手に入れんとしているとの妄想的な嫌疑をかけ、西洋の各機関や国際機関による不公正な圧力を濫用して、最も苛烈な制約を我が国に対して決議し、実行している。彼らはそうすることで、革命の子らが進む進歩の道を邪魔立てし、体制の能力の高さに疑問符を付けることができるなどと想像している。
しかしながら、われわれは革命最高指導者にして大アーヤトッラーのイマーム・ハーメネイーのファトワーにより、こうした兵器〔=核兵器〕の生産ならびに使用をハラームと見なしている。その一方で、われわれは進歩と発展の頂を手に入れ、平和的技術を利用するために、全力を尽くす所存である。
よって、濃縮度60%のウランを、艦船〔=原子力船〕の動力ならびにインフラ〔=発電〕で用いられる原子炉の燃料として生産することは、自国の不足を解消し、国を高き地点へともたらすにあたっての、国とイスラーム的イランの若きエリートたちの能力がいかに高いかを示す、明白な実例となり得るだろう。
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政府は国の科学的発展を維持し、内的能力を増強・持続するべく、憲法第152条及び153条に従い、イランと核問題について交渉している5+1諸国が、何らかの新たな制裁を科したり、以前の制裁を強化したり、イラン・イスラーム共和国の核の権利を無視したりするような行動に出たときには、下記の項目について、直ちに実行に移り、3ヵ月に一度、その状況について国会に報告書を提出する義務がある。
1.国内の不足を解消し、インフラ部門や産業・国内生産部門、特に化石燃料の代わりに核エネルギーが利用される艦船や潜水艦の動力として用いられる原子炉の燃料を供給するために、ウランを60%程度に濃縮すること。
捕捉:一部の艦船や潜水艦は原子炉に濃縮度60%以上のウランを必要としていることから、必要な場合、政府は濃縮レベルの引き上げに適宜措置を講じること。
2.政府は、NPT保障措置に従った国の法的権利を考慮し、フォルドゥーやナタンズにある濃縮施設での核活動・濃縮活動を拡充し、またアラーク重水炉を完全に稼働させるためべく、必要な措置を講じる義務がある。
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本記事は
Asahi 中東マガジンでも紹介されています。