サーレヒー原子力庁長官「一部の東アジアの国が核の破壊工作に関与」

2014年08月28日付 Jam-e Jam 紙
 イラン原子力庁長官は、核の破壊工作に国境はないと指摘した上で、「イランの核の平和的計画に対する破壊工作の多くが、われわれにはすでに確かなものとなっている。残念なことに、一部の東アジアの国々も、この分野に関わっていた」と述べた。

 イラン国営通信の報道によると、アリー・アクバル・サーレヒー氏は核の破壊工作に関するテレビ・インタビューの中で、スタックスネットと呼ばれるウィルスが見つかった経緯について触れ、「イランはこの破壊工作が西洋のメディアで暴露される前に、すでにそのことについて情報を得、対抗策を習得していた」と語った。

 同氏はさらに、「もし西洋の新聞各紙がこの破壊工作について何も書かなかったならば、われわれはそれを暴露しようとはしなかっただろう。なぜなら、もしそうすれば世論は不愉快な気持ちになっただろうし、また西洋諸国が知らないうちに、〔ウィルスへの対抗策を講じる〕準備を進めたいと思っていたからだ」と述べた。

 サーレヒー副大統領は続けて、「核の破壊工作には国境はない。この出来事は再び、人権の主唱者の本質を示す結果となった。というのも、この核の破壊工作についてわれわれが気がつかず、〔破壊が〕起きてしまっていたら、われわれの近隣諸国も悲劇に見舞われる可能性があったからだ」と指摘した。

 これに先立ち、イラン原子力庁のアスガル・ザーレアーン次長(各保安・安全担当)は、アメリカの指揮の下、ドイツ、フランス、およびイギリスの各国がイランの産業に対する破壊工作に関与していたことを明らかにし、「核のハードウェアおよびソフトウェアに対する破壊工作はすべて、情報省の協力によって特定された」と述べていた。

原子力庁の新たな成果

 イラン国営通信の報道によると、サーレヒー氏はまた、遠心分離器を使って同庁が医療の分野で獲得した新たな成果〔‥‥〕について明らかにし、「今年は昨年に比べて、さらに前進したと言うことができる。われわれは交渉を前進させるために、濃縮度20%のウラン〔の生産〕を停止しただけである」と述べた。

 同氏はさらに、「これは重要な問題ではない。われわれには5%のバルブがあり、国が望めばいつでも、それを開けることができる。必要なときは5%のバルブを閉め、20%を開ければよいのだ」と付け加えた。

 同氏はまた、「アラークの〔重水〕炉でも、ほんの少し〔開発作業を〕停止しているが、それは停止というようなものではない。むしろ、主要な設備の設置を止めることになった、ということである。これは設備を点検する機会をわれわれに与えるものであり、またアラークの〔重水〕炉の中心部を新たに点検する機会ともなっている」と指摘した。

〔‥‥〕



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翻訳者:白糸台国際問題研究所
記事ID:35207