同師はその上で、「イラン国民のほとんどがバスィージ的である以上、イスラーム体制が敗北を喫することはない。しかしだからといって、〔神の〕試練を忘れ、運動の方向性を見失ってよいということにはならない」と指摘、さらに次のように強調した。
イスラーム体制の運動が取るべき基本的な方向性、それは抑圧諸国や抑圧的なアメリカ政府と対決することである。この方向性において軟弱や過ちが生じてはならない。もちろん、われわれはアメリカ国民やアメリカという国に対して問題を抱えているわけではない。そうではなく、われわれにとって問題なのは、アメリカ政府の力に物を言わせる態度であり、過剰にものを要求する姿勢なのである。
イスラーム革命最高指導者はその上で、5+1との交渉延長について、「交渉の原則に反対しなかったのと同じ理由から、われわれは延長にも反対しない。しかしいくつかの点にも留意する必要がある」と述べた。
■ 核交渉団を称賛
同師はイランの核交渉団を、勤勉で真剣、熱心、堅固、かつ合理的だとした上で、「イランの交渉団は実際に、高圧的な主張によく抵抗している。相手側とは異なり、自分の主張を毎日のように変えるようなことはしていない」と述べた。
革命最高指導者はアメリカのダブルスタンダードについて触れ、「彼らは個別の会合や書き散らした書簡の中で、ある風に話したかと思えば、一般向けの演説では別様に話したりする!」と指摘した。
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同師はさらに、「イラン国民も、交渉の相手側も、ともに知らなければならないのは、交渉が結論に達しなかった場合、それによって誰よりも害を被るのはアメリカであって、われわれではないといことである」と述べ、さらに「われわれが堅固な論証によって確信しているのは、抑圧諸国の実際の意図とは、イラン国民の日に日に勢いを増す発展、名誉、力を阻止することなのである」と強調した。
同師は、核問題は一つの口実にすぎないとした上で、「もちろん、彼らには別の口実もある。しかし重要な要素である経済への制裁や圧力の真の狙いは、イランの進歩を止めることなのだ」と述べた。
同師は、米大統領の人気が落ちていることを西洋メディアが認めていること、先日アメリカで行われた選挙で投票率が大きく下がったこと、そしてファーガソンでの事件は、アメリカ国民とアメリカ政府の間に生じた深い亀裂を示す、数多くの証拠の一例にすぎないとした上で、アメリカ政府が核交渉を必要としていることについて説明、「日に日に増すこれらの問題のために、アメリカ当局は〔交渉の〕大いなる成功、勝利を必要としているのである」と指摘した。
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Asahi 中東マガジンでも紹介されています。