ザリーフ外相「最終合意の枠組みに大きく近づいた」(3)

2014年12月03日付 Iran 紙
詳細を書き上げるには延長が必要だった

 ザリーフ外相は、異なった見方をもった相手側と交渉することの困難さについて説明する中で、5+1諸国の代表者たちとの二国間および多国間の交渉に70〜80時間を費やしたことに触れ、「交渉ではさまざまな紆余曲折があった。しかしウィーン交渉の最後には、〔‥‥〕すべてのサイドが合意に大きく近づいたと表明するまでになった」と述べた。

 同氏はさらに、「それまではいつも極めて否定的な見解を表明していたある交渉関係者ですら、ウィーンでの〔交渉延長に関する〕合意後、『解決は目前にあると初めて感じた』と述べるまでになったのだ」と付け加えた。

 同氏はその上で、「交渉にかかわっていた多くの人たちが、あと2日か3日交渉が継続されていたら、〔核合意に向けた〕全体的な枠組みを手に入れることができただろうと考えるまでになったのである。ただし、全体的な枠組みというのは、〔合意の〕全詳細を書き込んだものではない」と指摘、さらに「〔核合意の〕詳細を書き上げるためには、〔交渉の〕延長が必要だったのだ。〔‥‥〕」と言明した。

〔‥‥〕

 ザリーフ氏は続けて、過去1年半の交渉団のやり方に対して、イスラーム革命最高指導者とイラン国民が支持してくれたことに感謝の意を表した上で、〔‥‥〕最高指導者の支持こそ、イラン側交渉団が得た重要な成果の一つであるとし、「師は『われわれの交渉団は実によく抵抗している。合理的に話をし、真摯である』と仰ったことは、〔交渉団にとって〕非常に大きな成果である。〔‥‥〕」と述べた。

〔‥‥〕

 同氏はその上で、

この交渉によって、イラン・イスラーム共和国はより安全になった。この国民に対して、戦いのドラムを叩くことなど、もはや誰にもできない。この国民に対する敵対的な雰囲気作りは、すべて瓦解した。世界は論理と敬意、対話、相互認識、そして共通の利益に基づいて、この国民と理解し合うことが可能であるということを理解したのだ。

 と付け加えた。

イランに対する見方が変わった

 ザリーフ氏は続けて、〔イランを非難するための〕口実を設けようとするための根拠がなくなり、イランをあたかも〔国際社会の〕安全保障上の脅威であるかのように印象づける雰囲気が霧散したことも、〔過去1年間の交渉の〕もう一つの成果だったとし、「残念ながら、一部の隣国〔※サウジアラビアなどを想定している〕やシオニストたちは、交渉が不調に終わるよう企てている。そのために、彼らはイラン恐怖症、イスラーム恐怖症、シーア恐怖症を喧伝するためのプロジェクトに、多大な資金をムダに注ぎこんでいるのだ」と説明した。

〔‥‥〕



本記事はAsahi 中東マガジンでも紹介されています。


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翻訳者:カイテオス・エンホロゴス
記事ID:36191