イラン外相、制裁措置を違法と評し、全制裁の解除の必要性を強調
イランのモハンマド・ジャヴァード・ザリーフ外相は、一部の議員から提起された質問に答弁するために、昨日国会の公開会議場に出向き、集まった議員たちの前で、「政府と交渉団は核交渉において、いかなる政治的・党派的目的も追求しないということを確約する。外交政策をめぐる問題を党派争いの材料にすることは、敗北を決定的にする」と強調した。
昨日ザリーフ外相が答弁を行った質問は、これより前にマシュハド選出の国会議員から提起されたもので、国会の国家安全保障外交政策委員会で審議されていた。しかし質問を提出した議員が〔同委員会での外相の回答に〕納得しなかったために、この質問は更なる審議を行うため、国会公開会議の場に送られていた。
ザリーフ外相「西洋諸国も最高指導者の光り輝くファトワーを強調」
外相は昨日の演説において、米国や西洋の指導者たちでさえも、今やイランについて話すときに、〔大量破壊兵器はイスラーム法で禁じられているとする〕最高指導者の光り輝くファトワーを強調していることを指摘し、「我々の交渉相手は、イランが交渉〔で交わされた約束事〕を忠実に守っていること、また同国が屈辱を潔しとしていないこと、さらにはわれわれが論理を重んじる民であって、道理から外れた主張には耳を貸さないことを、よく理解するようになった」と述べた。
同氏はまた、「〔イランの〕核に関する構想は、最高指導者の光り輝くファトワーを基本として設計されたものであり、国民的かつ超党派的な事柄として追求されている。我々は全国民の利益を守り、国の崇高な目的を考慮に入れて〔核交渉を行って〕いる」とも述べた。
ファールス通信の報道によれば、外相はイランの平和的な核計画をあたかも脅威であるかのように言い立てる議論に触れ、「これ〔=イラン脅威論〕は主として、二つの目的をもって企てられてきた。第一は、平和と安全を脅かす存在として、イランに対して危険なイメージを描くこと、第二は、安保理や二国間、多国間による不正かつ不当な制裁を通じて、イランの経済力や防衛力、産業力を弱体化させ、イラン国民に圧力をかけること、である」と述べた。
同氏は核交渉を擁護して、「これらの交渉は、一方でイランが〔他国との〕建設的な関係を重視する、安全で強力な国だというイメージを〔世界に〕示し、他方で制裁の拡大を阻止し、制裁の枠組に風穴を明けた」と強調した。
同相はその上で、「イラン恐怖症を煽り立て、イランを抑え込むために過激主義や〔スンナとシーアの〕分断を支援してきた者たちは、こうした政治的イニシアティブによって、今や行き詰っている」と強調、さらに「イランは今や、地域の厄介者ではなく、安定と安全の立役者であることを、敵、味方ともに認めている。最高指導者の指導の下でイランが採っている賢明なる政策の数々の結果、米国の政府関係者たちですら、地域情勢におけるイランの重要な役割を認めるようになった」と述べた。