テヘラン選出の国会議員であるアフマド・タヴァッコリー氏は、問題の解決、特に国の経済問題の解決は国内〔問題の解決〕に依存するものであって、対外〔問題の解決〕に依存するものではないと強調した上で、「制裁は不正なものであり、解除されねばならないものだとしても、われわれが肝に銘じておかねばならないのは、制裁の解除は国の抱える問題をすべて解決させるものではない、ということである」と述べた。
イラン国営放送通信の報道によると、タヴァッコリー氏はイマーム・サーデグ大学で開かれた「制裁、それとも自己制裁?」と題された経済専門会議の中で、「たとえ制裁が国の抱える現在の諸問題に影響を与えているとしても、われわれが肝に銘じておかねばならないのは、制裁は〔国の抱える問題を〕決定的に左右するものではないということ、逆に一部のケースでは制裁が解除されることで、問題が大きくなってしまうものもあるということである」と指摘した。
タヴァッコリー氏はさらに、次のように付け加えた。
制裁は確かに不正なものであり、解除されねばならないものだが、しかしすべてを、すべての問題を制裁の解除に結びつけて考えるのは、戦略的ミステークであるということを、私は強調したい。私たちはこのような戦略的ミステークから自らを保護し、その代わりに数多くの国内問題の解決に注力すべきである。
同氏はさらに、
制裁が完全に解除されたと仮定してみよう。しかしながら私たちが依然として目の当たりにするのは、国の司法機関や行政機関には腐敗が残存し、人々は税金逃れをする姿だ。開発計画は政治的圧力とともに始まり、さまざまな経済的障碍のためにその活用は遅々として進まない。行政システムの動きは鈍く、株式市場では〔インサイダー取引のような〕謀議が行われ、政府は市民の権利保護を怠り、政治的争いは続く。そして政治関係者も国の責任者たちも、〔市民に寄り添うのではなく〕依然として特権意識と物質的安逸を求め続けるだろう。国内にこのような欠陥を抱えておきながら、制裁が解除されれば国内問題はすべて解決され、国の経済も安定するなどといまだに考えることなど、どうしてできようか。
と指摘した。