制裁の解除はイラン側の約束の履行に応じたものであってはならない
アーヤトッラー・ハーメネイー閣下は核交渉のレッドラインについての議論の続きで、次のように付け加えた。
制裁の解除は、イラン側の約束の履行に応じたものであってはならない。「キミたちは約束を履行したまえ、その後でIAEAは制裁の解除に向けて、〔約束が履行されたかどうかを〕確認するかもしれない」などと〔アメリカ側が〕言うのは許されない。我々はこのようなやり方を絶対に受け入れない。
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アーヤトッラー・ハーメネイー閣下はまた、
我々は〔交渉の〕相手側の約束の履行〔=制裁の解除〕を、〔イラン側が約束を忠実に履行したことを確認する〕IAEAの報告書〔の発表〕まで持ち越しにする、といったやり方には反対である。なぜなら、IAEAは何度も何度も、独立した公正な機関ではないということを証明してきたからであり、それゆえ我々はIAEAに対して疑念を抱いているからだ。
と強調した。
同師はさらに、「『IAEAは確証を得なければならない』などと彼らは言うが、これは実に馬鹿げた話だ。この国の領土の隅々まで査察しないかぎり、IAEAはどうして確証を得ることなどできるというのだろうか〔※〕」と付け加えた。
※訳注:ハーメネイー師の言っているのは、「欧米諸国の傀儡であるIAEAは、イランの軍事施設を『査察』するまで、イランの核活動が軍事目的ではないことの『確証』を得ることはなく、それゆえ彼らのスパイ行為を容認しない限り、イランに科された制裁が解除されることはなくなってしまう。それゆえIAEAが確証を得るまで制裁は解除されるべきではない、といったアメリカ側の主張は受け入れられない」ということ。
革命最高指導者は、〔欧米諸国が要求するIAEAによる〕「非通常の査察、イラン〔の核開発の〕関係者に対するインタビュー、および軍事施設への査察」に対しては、断固として反対することが、もう一つの核のレッドラインだと指摘し、
イランでは小生、政府、国会、司法機関、治安・軍事機関を含むすべての者、すべての機関が良い核合意を望んでいる。誇り高く、公正で、イランの国益に合致した合意が作り出されねばならない。
と明確に強調した。
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