国営イラン石油会社国際事業部セイエド・モフセン・ガムサリー部長は、英企業にイランの原油を販売開始したことについて触れ、以下のように述べた。「最初の積み荷として、百万バレルのイラン産液化天然ガスがBP社に引き渡しされた。」
本紙によれば、ガムサリー氏は、メフル通信とのインタビューの中で、JCPOA(包括的共同行動計画)に関わるイギリスの企業へのイラン産石油の輸出再開に関して、次のように発言している。「これまでに、原油と液化天然ガスの二隻分の積み荷が、国営イラン石油会社によってイギリス企業二社へと販売されている。」
同部長は、イギリス企業へ売却された原油と液化天然ガスを積んだ二隻分の積み荷がスポット貨物契約の内容であった点を強調して、以下のように説明している。「シェル社やBP社のような英企業との原油売買長期契約合意のための協議を行っている最中である。」
国営イラン石油会社経営委員会の同役員は、最近、イランが、スポット貨物の液化天然ガスをBP社に販売したことを強調しながら、「このスポット契約に基づき、百万バレルの液化天然ガスが、BP社に引き渡された」と述べた。
この役員は、英シェル社との原油長期取引のための協議も開始されたことに触れ、「まだシェル社と長期石油取引契約調印のための最終合意には至っていない」と強調した。
ガムサリー氏は、今日まで、シェル社への石油売却の仕組みや量が、長期契約の形に至っていないことを想起し、「石油売買長期契約交渉妥結のために、当社とシェル社との間の協議は継続されている」と語った。
メフル通信によると、シェル社は、今年のホルダード月(西暦5月21日~6月20日)に初めて、イラン産原油をペルシア湾のハールグ島(カーグ島)ターミナルで積み込んだ後、オランダのロッテルダム石油ターミナルへと輸送し、積み下ろしたという。
一方で、今年のファルヴァルディーン月(3月20日~4月20日)、シェル社は約28億ドルの債務をイランへ返済すると同時に、国営イラン石油会社により、同社との原油売買が解禁された。
本年ホルダード月に行われたメフル通信とのインタビューの中で、ガムサリー氏は、シェル社が世界各国に原油精製施設やその株を保有しており、イラン産の石油はそうした精製施設で[原料として]使用されるだろうと述べ、「シェル社は、イランから買い付けた原油の一部をドイツへと輸送する可能性が高い」と語った。
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翻訳者:TM
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