米ドルが世界的に強含みとなった。米国雇用状況の改善と年末までの連邦準備制度の金利引き上げ見込みの発表、また欧州中銀(ECB)当局者の金融政策に関する口調の変化が、ここ最近の世界為替市場の最も重要な刺激となっている。
イラン学生通信(ISNA)によれば、先週の主要為替市場の変化は、米ドルは日本円に対し1.35%、スイスフランに対し0.59%値上がりを示した。ユーロに対して米ドルは0.21%、英ポンドに対して1.05%値下がりした。ドル変動の原因に関する中銀発表に基づけば、7月の米国の経済指数と経済分野に関係する発表内容、特に雇用指数が適正であったと為替市場アナリストを納得させている。連邦準備制度[米中銀]は、今年末までに少なくとももう一度公定歩合を引き上げる。これは、[他の通貨に対する]ドルの強化措置である。
一方で、昨年対ドル通貨安問題に備えていた米国中銀に主要国中銀が採った政策の不統一性は、今やすっかり影を潜めている。公定歩合を引き上げるためのECBの準備の兆候は、そこかしこに見て取れる。この状況は、英国とカナダの中銀にもはっきりと見られる。公定歩合の引き上げは、米国以外の経済圏において米ドルの強含みに対する防壁として見なされている。
【金と原油の価格】
しかし他の市場では、少々勝手が異なる。金市場において、その価格は下落を伴っている。米ドル価格と米国債券の利回りの上昇は、同国の非農業分野の雇用率に対する期待を越える最も重要な金価格の下落原因とされてきた。
また、世界の原油価格も下落の動きを見せている。OPECと米国による原油増産と市場での過剰供給に対する懸念が、価格下落の主要因と見なされている。
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翻訳者:HS
記事ID:43294