「BBC」はアフリンの戦いに参加した…「フランス24」に写る文化の現状…「ダーイシュ」は「アル=アラビーヤ」の魅力的なタイトルである。
2018年01月23日付 al-Quds al-Arabi 紙
「BBC」はアフリンの戦いに参加している…「フランス24」に写る文化の現状…「ダーイシュ」は『アル=アラビーヤ」の魅力的なタイトルである。
【本紙:ラーシド・イーサー】
「France 24」チャンネルの「文化」番組のある回 で、シリア人彫刻家ウラー・アブー・シャーヒンとのインタビューがあった。番組の司会者リヤーナ・サーレフは、シリアの詩人ジューラン・ハージーが、パリの作品展覧会で書いた詩の一節を読み上げた。その一節は「想像の記憶」という作品集に収録されている。この作品集で詩人は、シリア北部で失われ た日々の事柄について回想している。その一節は、芸術家アブー・シャーヒンの経歴を視聴者や読み手に説明するか、付け加える形式ばった批評 ではなかった。この一節は、ただの対訳文書 で、文学形式の物語である。その物語とパリでの展示会との関係の全てが 、日々の出来事への回想を助けた。もしかするとシャーヒーン氏を、物語的な文章の中で日々の出来事を想起するよう掻き立てた かもしれない。振り返ってみると、これはあり得る話であり、奇妙なことではない。
その司会者は、ある人物に関係するタンブーラという楽器を描写する場面に差し掛かる。その場面は「彼のタンブーラの一番下 の弦には目が一つついている。その目の周りの木材には、ピエロの目の周りを炭で書いたまつ毛のようなひっかき傷 がある」ところだ。司会者は最後の言葉を、「マフラジュ の目」と読んだ。そして、司会者はゲストであるシャーヒーン氏に向かって、「これが場所かどうか私は知らないのですが」と尋ねた。司会者は、ゲストからの答えがないと見るや、物語の文章を読み続け 、「創造の記憶は詩人の深い言葉からできている」と締めくくった。
「ピエロ」の次の「アイン」という単語はキャスターに、その一節は場所に関するものだという印象を与えた。世界にはこの単語を含む場所がたくさんあるからだ。「アイン・ヘルワ」「アイン・ディーワール」「アイン・ムニーン」「アイン・サーハブ」等々。だから彼女は、その意図するところが、ピエロの目の周りに炭、化粧ペンで書かれたまつ毛だということを思い浮かばなかったのだ。
人が ものを読んでいる時に間違えることはよくあるが、それは多くの場合、ニュース・キャスターに見られる。というのも、彼らは、準備していないところに不意を突かれるのだ。しかし、我々は番組の司会者が読む上げる前に選び、「詩人の深い言葉」によって書かれていると考えた、と想定される文章を前にすれば、この司会者は確実に、自分の番組にあたって文章 を選んでいない。そうでなければ、司会者は、その文章が作者の経験を吐露し、言及し、明らかにすると考えるはずだ。なぜ我々は、彼女が初めて読んでいると感じるのか。敢えて付け加えるなら、文化的なキャスター自身が、文章の中で一番平易な表現すら理解していなかったのか。
これが文化やメディア製作者の理解度なのか。であれば、束の間の 視聴者に対する非難は いかほどだろうか。否、もしこれがフランスのような大国を専門とするチャンネルのキャスターの状況であるならば、どうして我々は第三国のメディアを批判できようか。これらを言うために、以上の出来事に言及せざるを得なかった。
(2)に続く
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翻訳者:中鉢夏輝
記事ID:44272