■「戦争終結」に向けた米国の努力:イスラエルへの支援とイランへの抑制? 【本紙:ムニール・ラビーウ】 米国・イラン間の交渉の扉が開き続ける限り、イラン政府が地域的な利益を模索するのは当然である。そのため同政府は、自国の利益は、軍事情勢の悪化を防ぐ唯一の方法として、イスラエルが自身の目的を完全に果たすことないままにガザ地区での停戦が実現されることにあると強調しているのである。見解の分裂が生じているものの、これはイスラエル人らがさらなる作戦を実施するのに資する交渉であ 全文をよむ
■「戦争終結」に向けた米国の努力:イスラエルへの支援とイランへの抑制? 【本紙:ムニール・ラビーウ】 米国人らにとって、ヒズブッラー・イスラエル軍間の軍事情勢における爆発の発生を防ぐという政治的な重要性が残っている。一方で米国・イラン間には、戦域の拡大を防止するための広範なチャンネルがある。というのも、特にイスラエルのヒズブッラーに対するエスカレーションを防止することに関して米国人らが拠り所にしている成功は、イラン・米国間の相互理解が構築されなければ達成できないか 全文をよむ
■「戦争終結」に向けた米国の努力:イスラエルへの支援とイランへの抑制? 【本紙:ムニール・ラビーウ】 戦争が続くなか、またイスラエルによる妨害が続くさなか、米国はガザ地区での停戦を実現するための交渉の継続に固執している。しかし米国の望むところは、同域のエスカレーションを軽減する手段として交渉を続ける一方、情勢がこれ以上悪化する可能性を遅らせることにある。継続中の詳細な交渉の文脈としては、現時点でフィラデルフィア回廊に関する合意が形成されていないにもかかわらず、交渉 全文をよむ
■「戦争終結」に向けた米国の努力:イスラエルへの支援とイランへの抑制? 【本紙:ムニール・ラビーウ】 西岸地区でのイスラエルの動きからは、同国政府が2つの目標の達成を希求していることが明白に示される。1つ目は短期的なもので、「一部のキャンプや地域で抵抗勢力の細胞に打撃を与え、自国そのものや、入植活動の拡大を筆頭とする自国の各政策にとって目下の危険とみなされるものを理由として、抵抗勢力の解体を目指すこと」である。2つ目の目標は長期的なもので、「暗殺作戦、そして治安・ 全文をよむ
■「戦争終結」に向けた米国の努力:イスラエルへの支援とイランへの抑制? 【本紙:ムニール・ラビーウ】 米国の高官らは、イスラエルによるレバノンに対する戦争の回避に取り組んでおり、現時点ではこれに成功していると述べている。米政権はこうした試みを、イスマーイール・ハニーヤ氏の暗殺に対するイランの報復を回避し、ベイルート南部のダーヒヤ地区への攻撃に対するヒズブッラーの報復を緩和するために、同じくイランも採用している精力的な外交活動の範疇のうちに位置付けている。米政府は、複数のルート 全文をよむ
■レバノンのビーチ:安心して泳げるのはどこなのか...汚染区域と危険区域 【本紙】 「危険~非常に危険」な6つの地点は次のとおりである。「アッカール」:クライヤート町。「ベイルート」:アイン・ムライサ地区(サイヤーディーン新埠頭とリヴィエラ・ホテルの間)。「ベイルート」:マナーラ地区(ベイルート灯台の下)、「ガーズィヤ」:市民ビーチ。「サイダー」:市民ビーチ、「スール」:レストラン通り。 「汚染~ひどく汚染」されている5つの地点は次の通りである。「トリポリ」:市民海 全文をよむ
■レバノンのビーチ:安心して泳げるのはどこなのか...汚染区域と危険区域 【本紙】 レバノンの沿岸部の37の地理的地点を対象とした研究は、各地点を3つのレベルで分類した。 「良い~とても良い」、遊泳に適した26地点は次のとおりである。「ミニーヤ」:プライベートビーチがある浜、「トリポリ」:アブドゥルワッハーブ島に面した港、「トリポリ町:市立スタジアムの横、「アンフィフ」:ナートゥーラ修道院の下、「アンフィフ」:タフタ・リーフ(ホテル)、「ハリー」:プライ 全文をよむ
■レバノンのビーチ:安心して泳げるのはどこなのか...汚染区域と危険区域 【本紙】 各年の時期と同様、科学研究国民評議会(CNRS)は例年の慣例として、国家海洋研究センター(NCMS)が行った研究結果を発表した。この研究は最北端のアッカール県の住民から南部のナークーラ地区の住民まで多くの人が訪れる複数の海水浴場に関連して、有機汚染や細菌学的海洋許容度(細菌学とはDNAの形、環境、構造およびバクテリアの生化学を研究する専門分野)といった観点からレバノンのビーチの衛生状態を評価す 全文をよむ
■リクードの幹部たちへ:ネタニヤフとその一派に「第三神殿の破壊」を許すな 【シキ・レヴィ】 それにもかかわらず、ネタニヤフがシーア派枢軸に対する全面戦争を選択する可能性は高い。彼は自らの連立が揺らいでいると感じており、たとえ数か月間であっても、自らの統治を維持するために戦争を選ぶことだろう。 全面戦争は徴兵法や彼の連立を脅かす賢者たちのことを忘れさせ、が、スモトリッチやベン・グヴィルからの熱烈な支持を得るだろう(ゴグ・マゴグ戦争だって?支持します!)。ネタニヤフの「 全文をよむ
■リクードの幹部たちへ:ネタニヤフとその一派に「第三神殿の破壊」を許すな 【シキ・レヴィ】 これらの条件のいずれもが必要であり、そのうち一つでも欠けた状態でヒズブッラー、イランとの戦争を始めるのは極めて非合理的な行動である。 現在、これらの必要条件は一つも満たされていない。 最終的には、両当事者が相手にどれほどの損害を与えることになるかは明らかではないが、最終的には今でも到達可能な同じような合意に至るだろう。「ベイルートの破壊」対「テルアビブの破壊」は、双 全文をよむ
■リクードの幹部たちへ:ネタニヤフとその一派に「第三神殿の破壊」を許すな 【シキ・レヴィ】 第三次レバノン戦争の可能性は高く、日々増している。ヒズブッラー、そしておそらくはイランとの戦争が、いずれかの段階において避けられないと考える人がいる。またその他の人々は、知恵と外交によってシーア派の脅威を無力化できると考えている。 しかしすべての人が同意するのは、仮にそのような戦争が発生すれば、それはイスラエルがこれまで経験したことのない規模の人的・物的被害ともなう、存在をか 全文をよむ
■餓死していくガザの人々…家族は半食分で48時間を生きる 【ガザ:本紙】 多くの危険 「妊婦はたくさんの課題や困難に直面しています」。ダイル・バラフ医療クリニック(中央県)のザイナート・ワシャーフ医師は、この言葉でアナトリア特派員に話し始めた。 同医師は「これらの困難には、第一に保健センターへ到着することの困難さ、次に健康的な食糧の不足による栄養失調があります」と付け加える。 さらに現状の悲惨さを説明しつつ、次のように付け加える。「UNRWAでは 全文をよむ
■餓死していくガザの人々…家族は半食分で48時間を生きる 【ガザ:本紙】 困難な状況 戦時中の出産の困難さについて、ワルダさんは次のように述べる。「私はガザ(市)のサハーバ医療複合施設で、極めて劣悪な環境のなかで子どもを出産しました。周辺の地域にはイスラエル軍が駐留していました」。 彼女は「ロバが引く荷車に乗って、相当な苦労をして病院に到着しました。そして出産した後も短時間で病院を去り、来た時と同じ方法で帰りました」と明かす。 そして彼女は現状に 全文をよむ
■餓死していくガザの人々…家族は半食分で48時間を生きる 【ガザ:本紙】 昨年11月には複数の国連機関が、ガザ地区で激化している敵対行為の負担を女性、子ども、新生児が担っていると警告した。国連児童基金(UNICEF)、国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)、国連人口基金、世界保健機関は当時の共同声明で、生後数か月にも満たない乳児を含む420人の子どもが毎日殺害され、あるいは負傷していると述べた。 イスラエルの集中的な無差別攻撃が激化するなかで、ワルダさんはガザ 全文をよむ
■餓死していくガザの人々…家族は半食分で48時間を生きる 【ガザ:本紙】 飢餓の影がガザ地区北部の40万人以上の市民を取り囲む 昨年10月7日にイスラエル戦争が開始して以来、ガザの女性らは食糧の欠乏と医療ケアの不足により出産前後に極めて困難な状況に苦しんでいる。イスラエル軍の攻撃によって、およそ240万人が暮らすガザ地区の医療システムが破壊されたためである。 苦境に置かれたその母親は、お腹を空かせた乳児を落ち着かせようとしながら、「粉ミルクが不足しているた 全文をよむ
■餓死していくガザの人々…家族は半食分で48時間を生きる 【ガザ:本紙】 さらに「我々は、ガザ地区の包囲や援助到着の妨害の責任は占領軍にあると考える」と付け加え、占領軍による市民への攻撃停止と、戦争の終結を求めた。同様に包囲の解除に向けて占領軍に圧力をかけるよう求めた。 一方、チャンネル「ジャズィーラ」は、食糧不足が原因でガザ北部の複数人が餓死したと伝えた。同チャンネルは、イスラエル占領軍が援助の導入を妨害し続けていると説明し、一部の家族が日々の食事を確保することが 全文をよむ
■餓死していくガザの人々…家族は半食分で48時間を生きる 【ガザ:本紙】 イスラエルがガザ地区で開始した破壊的な戦争によって、多数のガザの人々が食糧不足のため餓死しており、一部の家族は48時間で半食分しか得ることができていない。またこの戦争によって、イスラエルはジェノサイドを行った嫌疑で国際司法裁判所の継続的な裁判を受けることが要求されている。 ガザ地区政府広報局のイスマーイール・サワービタ局長は、ガザ地区北部の人道状況が壊滅的な段階を越えたと述べた。 同 全文をよむ
■「不可避でありながらも、適切なタイミングを待つべき」...イスラエル:いつ米国政府とレバノンの「明日」を話し合うのか 【イスラエル・トゥデイ:オデド・グラノト】 このことはイスラエルが政治的解決という考えを拒否し、北部で新たな戦争を開始することに固執するべき理由なのか。今のところ答えはノーだ。もしヒズブッラーが提案された解決策の条件を厳格化し、例えばレバノン領空での戦闘機の飛行を停止するよう求めた場合であれば、いずれかの段階において同組織の脅威を排除するための北部での戦争は 全文をよむ
■「不可避でありながらも、適切なタイミングを待つべき」...イスラエル:いつ米国政府とレバノンの「明日」を話し合うのか 【イスラエル・トゥデイ:オデド・グラノト】 基本的な準備が求められる ヒズブッラーが提示されたステップに基づいた政治的解決への扉を閉ざさない別の理由がある。それは、全ての状況においてそこから最大の受益者が生まれるということである。 一つの例:イスラエルは国境線変更の実施を約束し、おそらくは地域から軽程度の撤退をも誓約するだろう。しかしヒズ 全文をよむ
■「不可避でありながらも、適切なタイミングを待つべき」...イスラエル:いつ米国政府とレバノンの「明日」を話し合うのか 【イスラエル・トゥデイ:オデド・グラノト】 ガザ地区同様、レバノンにおいてもテロ組織との直接交渉は行われなかった。レバノンはガザ地区とは異なり見かけ上は政治的国家だが、しかし、見せかけにすぎない。カタール政府と全く同じように、暫定政府は提案を真の主であるヒズブッラーに伝え、同組織の唇が発する言葉を待っているだけである。 ナスルッラー書記長は、ガザ地 全文をよむ
■「不可避でありながらも、適切なタイミングを待つべき」...イスラエル:いつ米国政府とレバノンの「明日」を話し合うのか 【イスラエル・トゥデイ:オデド・グラノト】 昨年10月以降、イスラエル・ヒズブッラー間の現在の対立を、地域戦争に発展しうる全面的な戦争へと拡大させないための試みとして、多くの仲介者たちがエルサレムやベイルート、西欧諸国の間を奔走している。 こうした仲介者には、英国外務大臣、フランスの外務、防衛両大臣、対外治安総局長官、エマニュエル・マクロン大統領の 全文をよむ
■「米国ブランドから買うことは恥である」…ガザ戦争により米国ブランドが損害を被る 【ロンドン:本紙】 米国がイスラエルを支持しているという考えは、これらの企業に影響を与えている。なぜなら米国は共犯者であり、その複数の経営者は、米国の商業帝国とソフトパワーの一部であるからだ。 「米国がイスラエルをひいきしているという考えは、実際にこれらの企業に影響を与えている。なぜなら米国は共犯者であり、企業の経営者らは米国の金融帝国、そしてソフトパワーの一部であるからだ」 全文をよむ
■「米国ブランドから買うことは恥である」…ガザ戦争により米国ブランドが損害を被る 【ロンドン:本紙】 同時に、ケンタッキーフライドチキン、ピザハット、クリスピークリーム、ハーディーズを中東で運営している「アメリカーナ・レストラン・インターナショナル」チェーン(アメリカーナ・グループとして事業展開するクウェート・フードカンパニー)の株価は戦争開始後の期間に、サウジアラビアの株式市場で27%下落した。アナリストらは同社の売上高が戦争によって影響を受けるだろうと予測していた。 全文をよむ
■「米国ブランドから買うことは恥である」…ガザ戦争により米国ブランドが損害を被る 【ロンドン:本紙】 若者主導で レポートはまずエジプトを取り扱い、イスラエルのガザに対する戦争の開始以来、カイロでコミュニケーション科学を学ぶ19歳の女子学生ナイラ・アフマドさんは近くのスターバックスに行くのをやめたと指摘した。なぜならこのカフェの名前がエジプトのSNS上で配布された、ボイコット対象となるブランドやファストフード店の一覧表に載っていたためである。 そして彼女は 全文をよむ
■「米国ブランドから買うことは恥である」…ガザ戦争により米国ブランドが損害を被る 【ロンドン:本紙】 米国の通信社「ブルームバーグ」のウェブサイトは、「ガザ戦争によるスターバックスやコカ・コーラのボイコットは中東における彼らの競合他社を強化している」という題目のレポートを掲載し、スターバックスやコカ・コーラのような米国ブランドのボイコットキャンペーンは中東における地元の競合他社のビジネスを強化したと強調した。 このレポートは、アラブ世界やパキスタンのようなイスラーム 全文をよむ
■アールーリー氏殺害…ネタニヤフ首相は戦争を拡大している! 【本紙】 イスラエルの最大の同盟国である米国のレベルでは、イスラエル自体の矛盾を反映する矛盾した2つのイメージが見て取れる。1つ目は世界最大の米空母ジェラルド・フォードの地中海からの撤退によって表される。また2つ目は、バイデン政権が議会の合意を越えて、2件の武器取引によってイスラエルの殺人マシーンを増強したことによって表される。 戦争は同様に、米国の立場に歩調を合わせる西欧のほとんどの政府からは対抗勢力が生 全文をよむ
■アールーリー氏殺害…ネタニヤフ首相は戦争を拡大している! 【本紙】 人道レベルでは、イスラエルの侵攻は集団虐殺へと変容した。またこれによって、現在起こっていることを、パレスチナ人をガザ地区の外へと追放するための第2のナクバに変えようとしているベン・グヴィル氏とスモトリッチ氏の気ままの水準が上がることとなった。しかし戦場レベルでは、イスラエルの侵攻はイスラエル軍にとっての停滞と圧迫に変容し、ガザ地区にいる同軍の5つの旅団の撤退につながった。またそれは、停滞と「ハマースの根絶」 全文をよむ
■アールーリー氏殺害…ネタニヤフ首相は戦争を拡大している! 【本紙】 イスラエル総保安庁(シャバック)のロネン・バー長官は、「ガザ地区、ヨルダン川西岸、レバノン、トルコ、カタールのどの場所」でも「ハマース」を根絶できると確約した。その際こうした行動を、イスラエル諜報特務庁(モサド)が行った、1972年9月のミュンヘンオリンピック攻撃事件の計画に参加したとされるパレスチナ人幹部らの殺害作戦「ミュンヘン作戦」になぞらえた。 その時点で、バー長官はこうした暗殺には数年を要 全文をよむ
■2023年の終わりに、中東地域と世界の経済はどのようにみえるのか? 【本紙】 私たちが別れを告げるこの年は、間違いなく困難な1年であった。しかし、それと同時に新しい年に希望の光をもたらしており、災難や戦争が増える中東地域の人々の苦しみに終止符を打つかもしれない。一方で、(中東地域の人々は)息を整え、より輝かしい機会が待っているかもしれない道へ方向転換する期間を、特に、丸一世紀以上というかなり前から絶え間ない苦難を背負っているパレスチナの人々がより必要としている。まず私たちが 全文をよむ
■上院の左派議員が繰り返す…「政権内の潮流は国王の方針と対立している」 【アンマン:本紙】 これによると、左派や近代化プロセスの強化やエンパワーメントに向けた彼らの熱意にとって、彼らの活動の背景は捨ておける問題なのである。なぜなら、ズィヤーディーン氏が議論のなかで示唆した基礎的な政治的近代化のメカニズムの一つは、国家は実質的に万人のものであり、ムスリム同胞団や保守潮流でさえ反対や支持を独占することはない、というものだからである。 この著しい挑戦は近々終結を迎えるかも 全文をよむ
■上院の左派議員が繰り返す…「政権内の潮流は国王の方針と対立している」 【アンマン:本紙】 この二つの質問に関して、作家であり歴史家でもあるアフマド・サラーマ氏は、左翼がマイクで抗議する情景の描写において、彼が皮肉的に「ライオンと豹」と表現したもの役割に関して示唆した、最初の、もっとも顕著な人物かもしれない。 しかし、特に上院に身を置く抗議者らは、保守的潮流の象徴とみなしうる人による記事や発言、コメントなどを通じて激しく攻撃された。一方現状が明らかにしているのは、少 全文をよむ
■上院の左派議員が繰り返す…「政権内の潮流は国王の方針と対立している」 【アンマン:本紙】 この新法案は、左派を街頭でイスラーム主義の側に近づけ、またサブリー・イルビーハート氏やマアン・カターミーン氏、サミール・ハバーシュナ氏といった前大臣等を含む広範囲のクラスタを自身らの経路から遠ざけ、沈黙を破らせるほどには挑発的であった。ハダーディーン氏や、彼以前にはハマールナ氏やニムリー氏によって行われた告発は、鋭くその特徴において明確であった。そしてそのもっとも広範な見出しは単に「は 全文をよむ
■上院の左派議員が繰り返す…「政権内の潮流は国王の方針と対立している」 【アンマン:本紙】 この運動が多くの方針と領域において、市民、イスラーム、左派の3つの運動を集合させたことは注目すべき点である。そしてその要因とは、ズィヤーディーン氏がクドゥス・アラビー紙に説明したように、全ての改革的方針に反しており、新たな法律に記されている挑発的解釈なのである。 「挑発的考慮」という表現の下には、いくつかの線を引くことが可能である。そして今日のイメージとは、国家と人々を分離さ 全文をよむ
■上院の左派議員が繰り返す…「政権内の潮流は国王の方針と対立している」 【アンマン:本紙】 その一方で労働党とその事務局長であるルーラー・フルーブ氏の潜在的なエネルギーは、政府の新たな条文、つまり政府が監視と追跡のためにデジタル・ネットワークを管理下に置くための口実として用いられた条文に対する抗議と反対における取り組みを調整する幾何学のもとで真摯であったのである。 左派のニムリー氏も同様に、同氏いわく政治的近代化プログラムに反対する「国家の中枢ら」あるいは「決定の幹 全文をよむ
■上院の左派議員が繰り返す…「政権内の潮流は国王の方針と対立している」 【アンマン:本紙】 ハダーディーン氏や上院のその他の左派議員らもこの疑問には関心を持っていない。しかし今日に至るまで、新たなサイバー犯罪法が前例のないかたちで国内の様々なクラスタや構成要素を刺激したことは明確かつ明白である。すでにムスタファー・ハマールナ氏のような有識者は、議会の場で新法案の拒否を公表することで、明確にも大胆な立場を主導していた。 またそれ以前には、上院議員でメディア専門家である 全文をよむ
■上院の左派議員が繰り返す…「政権内の潮流は国王の方針と対立している」 【アンマン:本紙】 ヨルダンの上院議員で大臣経験者であるバッサーム・ハダーディーン氏は率直かつ大胆に、目的を持たせながら、熟慮するに値するもっとも重要なこととして、次のような発言を行った。「国王の方針に相反する政権内の潮流が存在する」。 この表現はイスラーム教徒の反体制勢力や在外勢力、あるいは国内の運動家の口から述べられたものではない。むしろ交戦規定に基づき、王国内の権威、機関、左派エリートの間 全文をよむ
■イスラエルの歴史上最も過激な政権がもたらす危機! 【アブドゥッラー・ハリーファ・シャーイジー:本紙】 米国務省の声明は、例によってイスラエルの違反行為および犯罪の隠蔽を保証する主要な支持者であった。同省のスポークスパーソンは、パレスチナ当局の決定を受けて以下のように表明した。「我々は、イスラエルの占領に関して国際司法裁判所に意見要請を提出するというパレスチナのイニシアチブに失望している」。 ベン・グヴィル氏の襲撃に対する国際的な抗議は広範に及んだ。その結果、イスラ 全文をよむ
■イスラエルの歴史上最も過激な政権がもたらす危機! 【アブドゥッラー・ハリーファ・シャーイジー:本紙】 バイデン大統領は「イランの脅威や中東和平プロセスの進展など、中東地域が直面する挑戦に立ち向かい、また機会を実現するために、ネタニヤフ首相と協働すること」への期待を表明した。またベン・グヴィル氏によるアル=アクサー・モスクの中庭への襲撃に対する非難は広範にわたったにもかかわらず、米政府からモスクへの襲撃および冒涜に対する公かつ明確な非難がなかったことは衝撃的であった。国家安全 全文をよむ
■イスラエルの歴史上最も過激な政権がもたらす危機! 【アブドゥッラー・ハリーファ・シャーイジー:本紙】 同氏は、パレスチナ人に対する人種差別により有罪判決を受けたことのある人物で、国家治安相を任じられている。同氏はその過激思想とアル=アクサー・モスクへの度重なる襲撃、シェイク・ジャラー地区の住民への脅迫で知られており、パレスチナ人に対する締め付けを強化し、死刑制度を復活させることを公約している。同氏の過激思想は、アル=アクサー・モスクの中庭を襲撃したことに反映された。これは初 全文をよむ
■イスラエルの歴史上最も過激な政権がもたらす危機! 【アブドゥッラー・ハリーファ・シャーイジー:本紙】 先週の本紙の記事において、私は以下のように述べた。「最も過激なネタニヤフ政権は、すべての仮面を脱ぎ捨てる」。第6次ネタニヤフ政権のアジェンダのうち最も危険な事項は、「パレスチナ人の権利および国家、存在、人民としてのパレスチナを無効化する古典的なトーラー主義的・シオニスト的プロジェクトを採用している」ことである。同政権はそのシオニズム過激思想によって、特にネタニヤフ首相が自身 全文をよむ
■バディーア・マサーブニーのカジノ前では競争禁止…エジプトの通りを走る自転車の歴史 【マフムード・ディスーキー】 (5)に戻る 研究者で歴史家のディヤー・アンカーウィーは『アフラーム』紙に対し、工場で働いていた女性たちは、女性が自転車に乗ることを拒絶する男性たちから多くの反対に遭ったと語った。彼らは「回るものに乗った工場の女子が我々に恥をかかせた」という非難の標語を通りに掲げたという。 アンカーウィーによれば、工場で働く男性たちはまた作業服の着用を拒み、ガ 全文をよむ
■バディーア・マサーブニーのカジノ前では競争禁止…エジプトの通りを走る自転車の歴史 【マフムード・ディスーキー】 (4)に戻る 1920年代、エジプトでは自転車が運輸と郵便において普及した。エジプトの新聞による貴重なレポートによれば、1923年にバートン・パシャが郵便から退きマズルーム・パシャがその後を継いだ後、自転車が動物の代わりに使用されるようになったという。当時、農民らは綿花の最新の値段を知っており、街の人々と同様に新聞、ニュースを読んでいた。また、大きな郵便 全文をよむ
■バディーア・マサーブニーのカジノ前では競争禁止…エジプトの通りを走る自転車の歴史 【マフムード・ディスーキー】 (3)に戻る 同条はまた、道の真ん中で自転車から降りることを禁止して歩道の端で降車するよう義務付け、警察に呼ばれた際には停止するよう定めた。第6条はこれらの条文に違反した者に対して25から100ピアストルの罰金を規定した。一方第7条は、官報に掲載され公布された法律を実効化する必要性を明確に強調しつつ、自転車が鉄道橋を通行するために支払う料金を規定した。 全文をよむ
■バディーア・マサーブニーのカジノ前では競争禁止…エジプトの通りを走る自転車の歴史 【マフムード・ディスーキー】 (2)に戻る ギザ県は、自転車が同県で広まりエジプトに普及すると、全7条の規則および決定を定めた。つまり、1894年1月27日に混合控訴裁判所総会の批准を経て、刑法第351条および混合刑法第340条に基づき交通法を発布したのである。 第1条はモーターバイクの走行区域を指定した。具体的には「ギザ中心部、アアマー橋からギザ刑務所、またそこからピラミ 全文をよむ
■バディーア・マサーブニーのカジノ前では競争禁止…エジプトの通りを走る自転車の歴史 【マフムード・ディスーキー】 (1)に戻る 足で推進力を得る三輪車に似た自転車は、エジプトでは郵便車両として普及した。歴史学者らによれば、自転車の登場は郵便輸送の道具としてのラクダやロバといった動物の利用の終焉を告げるものであった。塩や旅券、新聞を運搬するエジプトの郵便配達制度の中で動物が使われていたのである。自転車がエジプトの各都市で新聞購読を増やしたり綿花取引所のニュースを報せた 全文をよむ
■バディーア・マサーブニーのカジノ前では競争禁止…エジプトの通りを走る自転車の歴史 【マフムード・ディスーキー】 二輪であれ三輪であれ、自転車は長距離を移動できるものとして19世紀の世界の話題であった。こうした状況はパリ万国博覧会でセル・ラピード、つまり「速い足」の発明が展示されたことによってもたらされた。この自転車は木製で、両輪の間に木でできた椅子のようなものがあり、そこに跨って両足で地面を蹴り、車体を前に進め、そして車輪が回るというものであった。 自転車は186 全文をよむ
■目を疑うこと間違いなし!コロンビア大統領選の候補者に詩人ニザール・カッバーニーの生き写し 【本紙:ヤースミーン・ナートゥール】 「他人の空似も40人」という諺*はあながち間違っていないのかもしれない。今まで人生で出会ってきた人のうち、知り合いや有名人に見た目がまるでその家族のようにそっくりだった人はどれだけいるだろう。大袈裟にならずとも、きっとあなたも他の誰かに似ていると言われたり、間違えられたりしたことがあるのではなかろうか。 世界のニュースに興味がある方であれ 全文をよむ
■想像されるカイロ:映画と現実の狭間にある都市の姿について 【ムハンマド・トゥルキー・ラビーウー】 (9)に戻る ポストモダンの状態とは、ディヴィッド・ハーヴィーが考えるように、流動的な蓄積や源泉と結果の多様化、意思決定の断片化と結びつく。「アスファルトの悪魔」の運転手らの場合、マイクロバスの運転手のコミュニティは自己資金調達と利益の蓄積に基づく新しい金融の一部門を構成しており、これが彼らに力を与えている。運転手らは金持ちではないかもしれないが、輸送の経済の一部門を 全文をよむ
■想像されるカイロ:映画と現実の狭間にある都市の姿について 【ムハンマド・トゥルキー・ラビーウー】 (8)に戻る この興味深い一冊の別のある章では、建築家のマリヤム・マルイーが運転席から見たカイロのイメージの読解を試み、運転手が自らの視点からカイロおよびそこでの生活様式をどのように見ているのかを理解しようとしている。この点を扱おうとした映画は数多く、例えばマフムード・ハミーダが出演している1996年の「アスファルトのイフリート」は、父と祖父からこの仕事を受け継いだサ 全文をよむ
■想像されるカイロ:映画と現実の狭間にある都市の姿について 【ムハンマド・トゥルキー・ラビーウー】 (7)に戻る 建築家ハイリーが指摘するのは、エジプトの映画産業の歴史を通じてカイロは概して文化の中心かつ近代性の標識として描かれ、ロマンス化されてきたにもかかわらず、両映画ではカイロはひどく汚染された街として現れていることである。ここではカイロが騒音と粗暴者だらけの負のものへと変容している。このことは、1つ目の映画で監督がアフマド・アダウィーヤの歌「ああ、この世は混雑 全文をよむ
■想像されるカイロ:映画と現実の狭間にある都市の姿について 【ムハンマド・トゥルキー・ラビーウー】 (6)に戻る アティーヤは、ファリード・シャウキー演ずる土地購入者のカマール・ベクと強い関係を築き、その娘のハウハと結婚し、ついには二度とカイロには戻らないことを決意する。「ここがカイロ」では、映画はスヌースィーとその家族の暮らす小さな街の光景から始まる。一家は早い朝食を楽しんでおり、その後、ナイル川を渡る小さなボートで息子を学校へ送るスヌースィーが映される。しかし、 全文をよむ
■想像されるカイロ:映画と現実の狭間にある都市の姿について 【ムハンマド・トゥルキー・ラビーウー】 (5)に戻る 別の章では、アカデミックな建築家であるタイスィール・ハイリーが、1980年代半ばに公開された2つの映画を通じて都市からの逃亡という考えを論じる。1つ目は、1984年のムハンマド・ハーン監督の「行きて帰らず」、2つ目はムハンマド・アブドゥルアズィーズ監督の「ここがカイロ」である。これら両作品では、都市生活者と農村生活者という2人の際立った登場人物が体現する 全文をよむ
■想像されるカイロ:映画と現実の狭間にある都市の姿について 【ムハンマド・トゥルキー・ラビーウー】 (4)に戻る 『新しいカイロ』のようなマフフーズのその後の作品は、映画化を通じて、町の床屋アッバース・フルウが隣人のハミーダを愛し、彼女と結婚したいと切に願う物語を伝える。しかしアッバースは結婚に必要な資金を持たないため、イギリス軍の宿営地に働きに行くことを決める。一方、とあるポン引きは彼の恋人を娼婦の世界に入るよう説得することに成功する。また、ラバーブ奏者やハカワー 全文をよむ
■想像されるカイロ:映画と現実の狭間にある都市の姿について 【ムハンマド・トゥルキー・ラビーウー】 (3)に戻る 二作目の映画では、一家の息子の一人がイギリスの占領に反対するデモの最中に殺され、長男ヤースィーンの離婚の話題に大部分の重点が置かれる。一方三作目の映画では、家族のメンバーがどんどん増えていく。このように映画のストーリーを通じて、カイロ大学のドームや通り、女学校、外国様式の建築が映され、近代カイロが徐々に姿を現すのである。そして屋上はもはや恋人たちの逢瀬の 全文をよむ
■想像されるカイロ:映画と現実の狭間にある都市の姿について 【ムハンマド・トゥルキー・ラビーウー】 (2)に戻る この文脈で、ニザール・サイヤードとムハンマド・サラーマはナギーブ・マフフーズの映画的カイロを研究する。ナギーブ・マフフーズほど、のちに映画化されたその小説作品において真正性と変化の間で揺れる都市を表現した作家はいなかった。エジプトのハサン・イマーム監督はマフフーズのカイロ三部作(『双宮の間』『欲望の宮殿』『スッカリーヤ』)を映画化した。一作目の『双宮の間 全文をよむ
■想像されるカイロ:映画と現実の狭間にある都市の姿について 【ムハンマド・トゥルキー・ラビーウー】 (1)に戻る カイロについてのこうしたイメージはまた、時に非現実的に見えるが、リサ・ウィンの研究において注目すべきは、カイロについての想像上のイメージの創出に関連して20世紀のエジプト映画が及ぼした影響の大きさである。この点は、カリフォルニア大学の建築学の教授であるエジプト人研究者ニザール・サイヤードの関心テーマを為してきた。20年近く都市とその映画における表現との関 全文をよむ
■想像されるカイロ:映画と現実の狭間にある都市の姿について 【ムハンマド・トゥルキー・ラビーウー】 今から約10年前、アメリカの文化人類学者リサ・ウィンは、その興味深い著書『夜の観光・昼の観光』において、カイロを訪れる人々について通常描かれる二元的なイメージの解体を試みた。というのもこのステレオタイプ的イメージにおいて、湾岸の人々は夜にバーやハラム通りに繰り出す観光客として現れる。一方ヨーロッパの人々は、朝からピラミッド遺跡の見物に出かけるようで、遅い時間になるまで起きない怠 全文をよむ
■玉ねぎを讃えて 【エリアース・ハウリー】 (4)に戻る 現代文学から玉ねぎが姿を消したわけではない。チリの詩人パブロ・ネルーダは、作品の中で「光り輝くガラス瓶、その葉は剣」と描写した。マフムード・ダルウィーシュは愛と混ぜながら言及した。「私の美しい女性よ、あなたは心臓とみずみずしい玉ねぎとを切り刻み、スミレのところへ行くのです。」ギュンター・グラスはそれを回顧録の表題にした:『玉ねぎの皮むき』。彼は「その中身を一文字一文字読むことができるように皮がむかれることを望 全文をよむ
■玉ねぎを讃えて 【エリアース・ハウリー】 (3)に戻る 10月の抗議行動の時のレバノンの経験は、玉ねぎの美点について、ドイツ人小説家が描いたのとは根本的に異なるイメージを提示した。我々の玉ねぎは革命的で、後悔を起こすにふさわしい玉ねぎとは対照的である。しかし我々は玉ねぎでは不十分なことを知り、大きな落胆を覚えた。盗人集団によって運営され大多数の人々から拒絶されている腐敗した体制は、人々が通りを占拠しさえすれば崩壊すると考えていた。しかし、それは間違いだった。 全文をよむ
■玉ねぎを讃えて 【エリアース・ハウリー】 (2)に戻る 玉ねぎは涙を防ぐものではなく、むしろ涙を出させるものである。しかしレバノンでの我々の状況において玉ねぎは、治安部隊の砲弾から発散されるガスによる窒息に対して効果的な武器であった。涙には涙で対抗していたのだ。ガスの催涙効果を玉ねぎの涙が消した。 ものはものを想起させるため、玉ねぎを手にする人々の光景に私はギュンター・グラスの小説『ブリキの太鼓』に出てくる玉ねぎ地下酒場を思い出した。 同小説の 全文をよむ
■玉ねぎを讃えて 【エリアース・ハウリー】 (1)に戻る ほとんどの場合で、女性名詞としての玉ねぎ(バサラ[可算名詞])を男性名詞化させること(バサル[集合名詞])はその重要性に起因すると考えられているが、これは誤った認識である。重要性が要求するのは女性名詞化であって、男性名詞化ではない。アラブ人の言語では「太陽」は女性名詞であり、ヨーロッパ人の言語では男性名詞であるのと逆である。同様に、「生命」は女性名詞であるが、それは起源が女性であるからである。 しか 全文をよむ
■玉ねぎを讃えて 【エリアース・ハウリー】 子どもの頃はよく、ラブネのサンドイッチに玉ねぎを入れて食べたものだった。ラブネと玉ねぎの組み合わせは、理由は分からないが最近では姿を消してしまい、ラブネときゅうりの方が好まれるようになっている。一方でニンニクについては、レバノン料理で有名な前菜の一品としてラブネにニンニクを混ぜた「ラブネ・ムタウワマ」という料理が出されるなど、その地位を保ってきた。 しかし我々の生活における玉ねぎの重要性は揺らぐことはなかった。玉ねぎは多様 全文をよむ
■現行の危機と80年代の危機の根本的な相違 【フサイン・ハリール:スナック・シリアン・ドットコム】 80年代の危機と現行の危機、あるいはそれがもたらした無力なシリア国民に対する影響の根本的な相違は、前者においてはポケットに金銭があるにもかかわらず、基本的商品がまったくに近いかたちで存在していなかったということである。また国民たちは、昨今の感覚では取るに足らないように思える商品群を入手するために、消費者センターの入り口前で長い列を作ることを強いられていた。今日では状況は正反対で 全文をよむ
■1967年戦争下のエジプトでイスラエルのために働いたスパイの死 【本紙】 (5)に戻る さらに同紙によれば、「ムーサーはハイファ市の女子トイレで働いているが、本人はイスラエルの諜報員として再びエジプトで働くことを切に望んでいる。息子のハイムは工場の夜間警備員で、長男はイスラエルでの生活に耐え兼ねて、ユダヤ人の妻とともにカナダへ移住し、共に衣服のクリーニング店で働いている」という。 1974年11月25日、ムーサーに絞首刑、長男のナビールに懲役5年、またム 全文をよむ
■1967年戦争下のエジプトでイスラエルのために働いたスパイの死 【本紙】 (4)に戻る ムーサーは金のために祖国に対する夫の諜報活動に協力した。そのためにモサドの男性職員との性行為を強要されたこともあった。しかし彼女の夢は長くは続かなかった。1974年8月24日にローマからカイロ国際空港に戻った際、自宅に入った彼女をエジプト情報機関の男たちが待ちうけていた。すでに夫の方には、彼がイスラエルにいる上官に最初の電報を送ろうとしたことから、彼らの手が回っていたのだった。 全文をよむ
■1967年戦争下のエジプトでイスラエルのために働いたスパイの死 【本紙】 (3)に戻る 同時期の1967年6月、イスラエルはシナイ半島を占領した。このような情勢のなかで、イスラエルの情報機関は諜報員の獲得に励んでいた。生活するうえでの厳しいプレッシャーと占領の状況があったためである。実際、シャーヒーンを引き付けることに成功した。彼を引き付けたモサドの職員は、彼が夢にも思わなかったような誘惑をちらつかせた。有り余るほどの金を手にすることと彼の生命およびアリーシュに暮 全文をよむ
■1967年戦争下のエジプトでイスラエルのために働いたスパイの死 【本紙】 (2)に戻る ラーフィー氏は、母親がモサドに採用された詳細をこう明かした。「母は父に伴ってベエルシェバに行き、そこで二人はモサドの職員であるアブー・ナイームに会った。そして職員が、二人は完全に自らの支配下にあり、なおかつイスラエル・モサドのために諜報活動を行うことを望んでいることを確信すると、両親の採用は決まり、スパイとしての能力が開発されていった」という。 インシラーフ・ムーサー 全文をよむ
■1967年戦争下のエジプトでイスラエルのために働いたスパイの死 【本紙】 (1)に戻る ラーフィー・ブン・ダヴィド、あるいはアーディル・シャーヒーン氏の説明によれば、氏ら兄弟の名前がヘブライ名に変更されたのは、彼らがエジプトを離れてイスラエルで暮らすようになり、ユダヤ教に入信したこと後のことだという。このとき父親のイブラーヒーム・シャーヒーン氏の名前はブン・ダヴィドに変更され、モサド内での名前はムーサーであったという。一方母親のインシラーフ・ムーサーは、イスラエル 全文をよむ
■1967年戦争下のエジプトでイスラエルのために働いたスパイの死 【本紙】 イスラエルのために働いたエジプト人スパイであるインシラーフ・ムーサーが先日、イスラエルのテルアビブ市で87歳で亡くなった。埋葬はユダヤ法に則って行われた。長きにわたるうつ病との闘いの末でのことだった。 ムーサーの息子であるラーフィー・ブン・ダヴィド氏は、ムーサーの亡くなる2か月前に、ウェブサイト『カイロ24時』への声明の中で、「両親は67年のナクサ(訳注;後退の意。1967年の第三次中東戦争 全文をよむ
■「刑務所での1日」 (3)に戻る そして、活動家という名のエージェント、つまりあらゆる人権の側面についてエジプトと西側諸国を比較することを旗印にしている人々にはこのように言いたい。アメリカの統計によればアメリカ合衆国の連邦政府の刑務所数は1800に達しており、カレッジや大学の数を上回っている。アメリカの多くの地域、特に南部では、大学のキャンパスに身を置く人よりも刑務所に住んでいる人の方が多く、劣悪な生活環境と病気の蔓延のなかで暮らしている。この傾向は特に黒人の受刑者の間で顕 全文をよむ
■「刑務所での1日」 (2)に戻る 私を本当に喜ばせたのは施設内の中央病院である。最新の設備と医療機器はもちろんのこと、あらゆる専門性に対応できる手術室、感染症のための隔離室、大病院に劣らないほど体制の整った救急科、さらには最高水準の設備を備えた中央薬局に加え、放射線科や透析室さえそろっている。これらすべてで、収容者および彼らに面会に来た人も含める、あらゆる感染予防対策が講じられている。 疑う人々には、「人権におけるエジプトの飛躍を見に行ってみよ、システム全体の重大 全文をよむ
■「刑務所での1日」 (1)に戻る 施設は指導部が最近適用を開始した人権に関する国家戦略の原則に沿った懲罰実施システムの開発の枠組みのなかで、10か月以内の期間において竣工・開設された。同原則は単なるメディア向けの言葉でも実効性のない決定でもなかったのだ。私たちは、全刑務所数の25%にあたる12の刑務所の収容者を収容する場所をこの目で見たのだ。施設は、刑務所の歴史の中で初めて、矯正・更生プログラムを基にした科学技術的様式で設計されている。収容者の扱い方や更生の方法についての研 全文をよむ
■「刑務所での1日」 【シェリーン・マルワーニー】 大多数のエジプト人と同じように、私はワーディー・ナトルーンに刑務所施設が開設されるのを見た。その光景は、エジプトでも中東地域全体でもこれまで誰も見たことがないような奇妙なものだった。反応は様々で、出来事の信憑性を疑うものとそれを現実だとして政府の働きを賛美するものの間で揺れ動いていた。後者のような意見には、刑務所を生活・矯正・生産を統合する城のごとく見せることで多少の誇張も含まれただろうが、私は機会を得て、私自身の驚嘆、そし 全文をよむ
■ペデルセン(シリア問題担当国連特別代表):体制と反体制派は憲法改革草案を起草することで合意 【ベイルート:本紙】 ゲイル・ペデルセン・シリア問題担当国連特別代表は、体制派と反体制派が参加するシリア合同憲法委員会が、同国における憲法改正草案の作成に着手することに合意したと発表した。 ペデルセン氏は日曜日、シリア合同委員会の指揮部門に参画する当事者たちと面会した後、1週間にわたって継続する協議を前にして、ジュネーブで報道陣に対し以下のように述べた。「委員会において政府 全文をよむ
■シリア内戦においてアラウィー派、クルド人、スンナ派はいかに挫折したか? 【スーリーヤ・ネット:アムル・クドゥール】 むろん、民主的な変化は「万が一それが起こったとしても」、その全てが一度に実現することはなかっただろう。ここで恐れるべきは、まだそれが始まったばかりであり、今後それを止めようとしても不可能だということである。さらに様々な集団を安堵させようとする試みは、西洋の国々の憲法が担保する(エスニック)集団の権利を取り入れようとする際に、思考上のペテンやごまかしが行われたた 全文をよむ
■シリア内戦においてアラウィー派、クルド人、スンナ派はいかに挫折したか? 【スーリーヤ・ネット:アムル・クドゥール】 「裏切られた」革命が提供したもののなかには、ある集団を構築するうえでの個人的権利、あるいはそれから脱退する個人の権利がある。それらは専制政治を解体するものであるだけでなく、宗教的あるいは国家的な集団の「先天的な」権利として理解されているものを破壊しつくすものでもある。そのうち後者の「国家的な集団」という概念が現代的制度の範疇に組み入れられているにもかかわらず、 全文をよむ
■シリア内戦においてアラウィー派、クルド人、スンナ派はいかに挫折したか? 【スーリーヤ・ネット:アムル・クドゥール】 「体制」が革命をスンナ派革命として表現し、自身を「民衆的な誓約・表現」を用いながらアラウィー派とマイノリティーの庇護者として喧伝することによって、明確に宗派主義を採用し始めたことが事実であったとしても、「必ずしも反体制」ではなかったその他の集積物からなるその他の集団は、革命を「スンナ派革命」として描写する機会を与えてはこなかった。 アサドは、スンナ派 全文をよむ
■シリア内戦においてアラウィー派、クルド人、スンナ派はいかに挫折したか? 【スーリーヤ・ネット:アムル・クドゥール】 一定の人々は、「これまで表にならなかったもの、すなわち集団内の各関係におよぶ分裂、また彼らと他の諸集団の間の目に見えない壁が存在したという事実が、革命によって露見することとなった」と断定することを好む。しかしこれは、極めて単純化されたうえに非常に一方的な見解であり、その深層的な影響、すなわち革命がそれ自体の敵を駆り立ててしまい、革命に対抗するために彼らの台頭を 全文をよむ
■シリア内戦においてアラウィー派、クルド人、スンナ派はいかに挫折したか? 【スーリーヤ・ネット:アムル・クドゥール】 当初の分断について、我々はそれをアラウィー派、クルド人、スンナ派という3つのグループの革命に直面する分子として、あるいは革命にとって代わる分子としての台頭に帰することができよう。 ここで意図されている台頭とは象徴的、あるいは空想上の台頭である。否定の論理をもってこれに反論することは有用ではない。こうした概念は善意によって、あるいは悪意によってこれまで 全文をよむ
■シリア内戦においてアラウィー派、クルド人、スンナ派はいかに挫折したか? 【スーリーヤ・ネット:アムル・クドゥール】 過去10年のなかで、挫折の感情と敗北の感情、あるいはその両方がシリア人の間で前例がないほどの広がりを見せている。こうした感覚は様々な原因によって3つの地域に蔓延している。すなわち、アサド政権の支配地域における貧困と生活・サービスの崩壊、トルコの支援を受ける諸派閥の支配地域に重くのしかかるロシアの脅威、クルド人の自治区において可能性のある米国の撤退に関する不可知 全文をよむ
■バハレーンの国交正常化使節団がエルサレムに...ツイッターでは「新たな入植者どもは歓迎しない」の声 【エルサレム:本紙】 国交正常化へ反対する数々のスローガンが掲げられ、バーレーン国境正常化使節団を「新たな入植者」呼ばわりするなか、バーレーン人数百人が今日水曜日(7日)、様々なSNS上で蜂起し、使節団のエルサレム訪問に反対した。 エルサレム住民のカメラは、バーレーンの使節団がイスラエル治安部隊の隊員らの同行のもと、聖地の市街を散策する様子を捉えた。とはいえ、同使節 全文をよむ
■世界のハイエナたちはチュニジアに何を望む? 【本紙】ファイサル・カースィム 端的に別の視点から言えば、ある人が言うように、世界のいかなる政治的軍事クーデターや議会およびその政府の打倒も、権力あるいは世界の強国の後ろ盾なしには発生し得ないのである。クーデターの後ろ盾と、その最大の請負人が周知の通りであることは疑いない。それもそのはずアメリカの承諾と意向のもとで行なったのであるから、カイス・サイードのしたことに対し同国が「クーデター」という表現を用いなかったわけである。カイス・ 全文をよむ
■世界のハイエナたちはチュニジアに何を望む? 【本紙】ファイサル・カースィム (アラブの春から)10年半が経ち、国際システムによってチュニジア国民に対しあらゆる類の種類の全面的国際戦争が開かれてきた、とあるチュニジア人はツイートする。そして勝利を収めたのは計画者であった。またある者は、次のようにツイートする。「チュニジアで起きていることは妙手だ。国外の計画を、国内の手で実行する、悪魔のような計画だ。議会を、そして国民の利益を妨害し、騒擾と混沌、国民内部の利権争いをつくり上げ、 全文をよむ
■世界のハイエナたちはチュニジアに何を望む? 【本紙】ファイサル・カースィム ムハンマド・ハニード博士はツイートで以下のように強調する。「チュニジアのクーデターの試みは同胞団(訳注:ナフダ運動を指す)に対するものではない。彼らは統治しておらず、一日たりとも統治したことはく、もとより統治の資格は持っていないのだから。このクーデターは、あらゆる頓挫を経験してきたために民主主義を実践することが許されないアラブの国における、民主主義的実験を標的としている。恐れているものとは何か、それ 全文をよむ
■世界のハイエナたちはチュニジアに何を望む? 【本紙】ファイサル・カースィム チュニジアでのクーデターに光を当てたとき、脳裏に浮かぶ問いはこれだ。このような一歩を大統領、ひいてはチュニジア軍までもが、地域的・国際的な青信号あるいは外的祝福なしに、敢えて進むであろうか?あり得ない。果たしてチュニジアにおける抗争は、同国をめぐり拮抗する者たちのより大きな抗争を、単純かつ明確なかたちで反映しているのであろうか。 *19世紀末から20世紀初頭にかけて大英帝国とロシア帝国が中 全文をよむ
■世界のハイエナたちはチュニジアに何を望む? 【本紙】ファイサル・カースィム まずチュニジアで起こったことは決して国内の事件ではないという認識を共有することとしよう。というのもチュニジアは他のアラブ諸国、殊にマグリブ諸国同様、依然として西洋の植民地的な軌道上を回っており、決して独立を果たしてはいないからである。チュニジアの元大統領ムンサフ・マルズーキー氏は『第二の革命』と題した意義深い本を著している。同氏はその中で、大部分のアラブ諸国、とりわけ祖国チュニジアは依然として諸外国 全文をよむ
■世界のハイエナたちはチュニジアに何を望む? 【本紙】ファイサル・カースィム チュニジアのカイス・サイード大統領が同国で起こした現在の政治情勢に対するクーデターは、フランスの諺「木を隠すなら森の中」に似ている。換言すれば、チュニジアで起きていることを、単なる大統領と軍の間の抗争、あるいは革命やイスラーム主義の流れとみなして満足すべきではなく、むしろ事態はそれよりはるかに大きいのである。同様の事態は、大国や彼らに属するアラブ的ないしは地域的な道具による青信号や外的祝福なしには決 全文をよむ
■本日の本紙の見出し:過半数は月曜日にミカーティーに投票する予定だが、ヒズブッラーと自由愛国運動の間には相違も 【本紙】 サアド・ハリーリー前首相の(首相候補)辞退を受け、組閣を任せる政治家の任命を目的とした拘束力のある国会議員協議の趨勢を決する上でカギとなる一時休止として、今後48時間を注視する。そして、ハリーリー前首相が(首相候補を)辞退するに至った妨害的なプロセスが進んでいくのか、あるいはそのようなプロセスの支持者らがそれを取り下げ始めるのかどうかを観察する。もし、上記 全文をよむ
■近代国家の概念においても諸部族は存続し、更新されてゆく! 【イラク:ワーイル・イサーム】 2011年リビア革命の一連の出来事の間トリポリで筆者が一緒に仕事をしていた同僚のリビア人記者、マフムード・アブー・ジャナーフ氏はこう言う。「ハフタル将軍がリビア東部で頼りにしているこれらの部族は、オスマン帝国の存在に歴史的な敵意を抱いている。そしてトルコがGNAを守るためリビアに介入してから、この敵意は増幅した。これらの部族に支援を受けるハフタル将軍の軍隊がトリポリにやって来たとき紛争 全文をよむ
■近代国家の概念においても諸部族は存続し、更新されてゆく! 【イラク:ワーイル・イサーム】 イラク、シリア、レバノンにおいて人種的な部族の役割が非部族地域で弱まったとするなら、精神的部族、つまり宗派の役割が高まっているといえる。それはもう一つの原始的紐帯であり、市民(citizenship)の概念に逆らい、近代国家の土台を破壊するものだ。 このようにして、アラブの春における諸革命やその革命の陣痛の期間が生んだ紛争は、シリアにおいては宗派的特徴を、リビアにおいては部族 全文をよむ
■近代国家の概念においても諸部族は存続し、更新されてゆく! 【イラク:ワーイル・イサーム】 政治的情勢や忠誠心に変化は生じたものの、バシール家の指導者層は依然として、部族というものが常にそうするように、部族の存続と役割を維持するための弛まぬ努力のなかで、政治同盟(相手)を天秤にかけることによって、強固であり続けている。一方トルコは、東部の獅子軍やアブー・アムシャ司令官の師団(スルターン・スライマーン・シャー師団)などの、シリア北部の部族的特徴をもつ諸派閥と共に行動すること以上 全文をよむ
■近代国家の概念においても諸部族は存続し、更新されてゆく! 【イラク:ワーイル・イサーム】 イラクに駐留していたアメリカ海兵隊の高級将校たち−なおアンバールとファルージャでの作戦における指揮官の一人だったマティス前米国防長官もその中に含まれる−は、彼らが同国を占領した後に直面したスンニ派の暴動という窮地から脱したときの経験を、アメリカ陸軍士官学校の諸研究施設が作成した数々の文献や研究の中で振り返り、次のように結論づけている。すなわち、反政府諸派閥を解体し、またその一部をジハー 全文をよむ
■近代国家の概念においても諸部族は存続し、更新されてゆく! 【イラク:ワーイル・イサーム】 部族の紐帯は、アラブ地域ないし旧世界の国家概念に対し、依然として積極的な役割を果たしている。そして部族への帰属は、それが民族的なものであるにせよ、精神的なもの(宗派)であるにせよ、政党や社会的階級によって人々を分類しようとする数々の近代的政治制度の面前に立ちはだかる。部族的紐帯の相互作用やネットワークは近代国家の形に影響を与えており、それがゆえに、これらの近代主義的観点を擁する者たちは 全文をよむ
■イスラエルの「独立」に対するUAEの祝福! 【本紙】 在イスラエルUAE大使館は2つのツイートを投稿した。ひとつはアラビア語で、「我々はイスラエル市民の幸せな独立記念日を願います」と述べた。ふたつ目は英語でツイートされ、ヘブライ語をラテン文字に転写した「独立記念日おめでとう」(「Yom ha’atzmaut sameach!」)という文が続いた。それはイスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相の心を喜ばせる行為であり、同首相は「イスラエルの全国民からあなたたちに感謝を!」と返し 全文をよむ
■ハマースからコロナとイスラエルへ 「死なない程度の困難はかえって私を強くする」 【イスラエル・ハヨム紙:ヨアヴ・リムール】 昨日(18日)未明のアシュドドへのミサイル発射がガザ地区における新たな傾向を示しているかは疑わしい。しかし、イスラエルは、和解の取り組みが暗礁に乗り上げ、コロナ危機を利用したハマースとの交渉の機会を逃したことを懸念するべきである。 ミサイルの発射自体は、夜明け前の2時にハマース支配下の地域であるガザ地区北部ベイト・ハヌーンから行われた。迎撃シ 全文をよむ
■なぜジハード主義者たちはイブン・タイミーヤに反旗を翻したのか? 【本紙:ファイサル・カースィム】 ここで次のような疑問がわいてくる。「アル=カーイダやダーイシュのようなスンナ派ジハード主義集団は、実際に、スンナを実践しているのか?あるいは、国務長官の言葉を借りれば今やアル=カーイダの故郷(拠点)となったイランのために大多数のスンナ派を貶めているのか? 」 時代の違いや教義の相違は別として、これまでに示した2人の模範、すなわちイブン・タイミーヤの見解およびファトワー 全文をよむ
■なぜジハード主義者たちはイブン・タイミーヤに反旗を翻したのか? 【本紙:ファイサル・カースィム】 イランとも関わりがあるシリアの体制側情報筋によると、アメリカはソレイマーニー司令官を暗殺したのは、彼が(彼のために)引かれた一線、ついには、シャーム解放機構(かつての「ヌスラ戦線」)から逸脱しはじめたからだ。 「スンナ派」パレスチナ・イスラーム「抵抗」組織の一部が、イブン・タイミーヤがラーフィド派と見なしたイランから物資的、政治的支援を受けていることを公に認めているこ 全文をよむ
■なぜジハード主義者たちはイブン・タイミーヤに反旗を翻したのか? 【本紙:ファイサル・カースィム】 イブン・タイミーヤの発言を引用したのは、決して、その発言を信じているからというわけではない、また誰かを罵倒するためでもない。そうではなく、イスラーム主義グループにこの発言を思い出させたかったからだ。彼らはイブン・タイミーヤの教えを字義的に信奉しているにもかかわらず、ポンペオ米国務長官によると、今ではイランを彼らの故郷(拠点)と見なしている。ポンペオ米国務長官は「アル=カーイダは 全文をよむ
■なぜジハード主義者たちはイブン・タイミーヤに反旗を翻したのか? 【本紙:ファイサル・カースィム】 「このことからあなたは、ラーフィド派、イスマーイール派、ヌサイリー派の一団が本質では自分たちの言葉が不道徳であることを知っていて、信頼できる者たちとそのことを話し合っていることを知る。」、「ラーフィド派は諸宗派のうちで最も無知であり、最も虚言癖があり、伝承された事柄および理性の対象である事柄に関する真理から最も遠いのである。彼らは自分たちの宗教の法源に基づいてタキーヤ(信仰秘匿 全文をよむ
■なぜジハード主義者たちはイブン・タイミーヤに反旗を翻したのか?(1) 【本紙:ファイサル・カースィム】 イスラーム過激派ジハード主義グループの理論的、思想的、教条的出発点に目を向けてみると、それがイブン・タイミーヤ(1263〜1328)のファトワー、教え、(クルアーンとハディースの)注釈や解釈を一字一句そのまま信奉することだとわかる。このようなグループは、しばしば「イスラームの師」(イブン・タイミーヤ)の思想に従って行動や政策を決定してきた。多くの人はこのことに驚き、次のよ 全文をよむ
■忘れられたシリア 【ズィヤード・マージド】 年始よりシリアの出来事が西ヨーロッパやアメリカの政治や報道でほとんど扱われていない。これは、一方ではコロナウイルスの蔓延による健康、経済、社会的な危機を受け、それを日々集中的にフォローアップし続けており、また他方では(シリアの)後にイラクとリビア、それからレバノン、その前はアルジェリアとスーダンで生じた中東と北アフリカの出来事、さらにはアラブ首長国連邦、バーレーンとイスラエルの関係正常化のニュースがあったためだ。シリアは 「アンテ 全文をよむ
■チュニジアに対して陰謀を企てているのは誰だ? 【ロンドン:本紙】 こうした地方勢力は、エジプトのアブドゥルファッターフ・スィースィー大統領のクーデターを成功させ、リビアのハフタル将軍の台頭および強大化という現象を後援した。彼らは「ムスリム同胞団」との闘いという口実に乗じていたにも関わらず、実際に意図されているのはイスラーム集団をいかなる政治民主化運動をも破壊することに仕向けることだった。彼らによるベン・アリー元大統領やその他左派勢力(の方向性)に向けた促進・支援活動にもかか 全文をよむ
■チュニジアに対して陰謀を企てているのは誰だ? 【ロンドン:本紙】 チュニジアは多面的な政治的危機に足を踏み入れている。中でも重要なのは、放逐されたザイン・アブディーン・ベン・アリー前大統領の支持者らや複数の政治団体による立憲自由党への追従によりイリヤース・ファハファーハ首相がサイード大統領に辞表を提出したことである。こうした「内戦」はアン=ナフダ運動に対抗する運動であり、石油などの天然資源に富むタタウイヌ州カームール地域の住民は、2017年に(当時座り込みの解消に失敗した) 全文をよむ
■チュニジアに対して陰謀を企てているのは誰だ? 【ロンドン:本紙】 . チュニジアのカイス・サイード大統領は昨日水曜日、「外国と共に陰謀を企てる者は法の裁きを受ける」と威迫した。この「陰謀者ら」に対する非難は、同氏がチュニジア軍の特別軍部隊司令部と首都チュニスの内務省を訪問した際になされたものである。同氏はまた、国家を侵犯するいかなる者、あるいは法に反するような思想の者に対しては軍隊が力によって立ち向かうとの考えを示し、チュニジア軍は「勝利か殉死以外は甘受しない」と述べた。 全文をよむ
■『シリア獄中獄外』の著者が語るシリア問題の困難さ 【本紙:ヤシーン・ハージュ・サーレハ】 社会革命はいまや起きていない。もはや社会がないからだ(「国民」の90%の貧困はもはや貧困とはみなされない。これは飢餓であり、国家的な死を意味するからだ)。民主的変革の空想は現実にそぐわない。なぜならシリアでは、民主主義的過半数や政治ブロックを構成する基礎が公的な民主主義の中に見出していた私的な利益が、国家の愛国主義が完全に崩れ、社会における愛国主義の崩壊が進んだことによって壊れてしまっ 全文をよむ
■『シリア獄中獄外』の著者が語るシリア問題の困難さ 【本紙:ヤシーン・ハージュ・サーレハ】 これを示しているのが、拡大、成熟し、重要になった新たな政治組織が存在しないことだ。(そういった状況にさせる)取り決めがあるわけでない。未来からやってきた惑星シリアが主張しているのは、もはやこの国には未来がないということのようだ。 未来に通じる道はない。未来というのは、他でもなくその道自体のことを言うのだから。進歩は役に立たず、革命は自らを食い潰すことになる。あるいは、この国で 全文をよむ
■『シリア獄中獄外』の著者が語るシリア問題の困難さ 【本紙:ヤシーン・ハージュ・サーレハ】 愛国主義やシリア市民の危機の正常化によって、ある程度この世界的危機の現状は取り戻される。これは同時に、オルタナティブな思想の機会でもある。この思想は五つの占領国の競合によって縮小された世界であるところのシリアから生まれてくるのである。そして、この5カ国に加えて、グローバル化との双子であるアル=カーイダは別にしても、隣国(レバノン、トルコ、そしてイラク)での内戦の危機の中で生まれてきた国 全文をよむ
■『シリア獄中獄外』の著者が語るシリア問題の困難さ 【本紙:ヤシーン・ハージュ・サーレハ】 これら全ては、外国の侵略を前にした敗走というよりも、自壊によるものである。模範というものは、魚のように頭から腐っていく。影響ある二つの信条、すなわちイスラーム主義と世俗主義を、我々の社会における活動家や知識人の思想の中に加えた場合であっても、これは同じことである。イスラーム主義それ自体が自身に与えたほどの損害をイスラーム主義にもたらしたものは一つもない。その破壊はあまりにひどく、人々が 全文をよむ
■『シリア獄中獄外』の著者が語るシリア問題の困難さ 【本紙:ヤシーン・ハージュ・サーレハ】 また西洋式の資本主義が、(自国の)技術的・科学的優越性や旧植民地諸国からの資源の略奪を原因とし、直接的にであれ不平等な貿易を通じてであれ、あらゆる社会主義的試みを困難にしたというのが真実だとすれば、社会主義が失敗した根本的原因は共産主義・社会主義政党にあるということになる。というのも、それらの政党は社会主義の思想にはそぐわない権力闘争に陥り、自らの能力と釣り合わなくなったからだ。それら 全文をよむ
■『シリア獄中獄外』の著者が語るシリア問題の困難さ 【本紙:ヤシーン・ハージュ・サーレハ】 そして、植民地主義や帝国主義、それに伴うブルジョワ主義(彼らは公共資源を独占し、自分たちが一国を支配し、統治している貴族であるかのように振る舞っている)、あるいはこの国の独裁や国家専制に抵抗するための言説を打ち壊してしまったのは一体誰なのだろうか?旧宗主国(彼ら自身、今日でも強大な国際的支配勢力である)は、たとえ衰退したとしても、健全な祖国解放に向けてより不適切な国際的環境を旧植民地国 全文をよむ
■『シリア獄中獄外』の著者が語るシリア問題の困難さ 【本紙:ヤシーン・ハージュ・サーレハ】 2011年春の革命以前、シリア国民が半世紀にわたって政治的に沈没していたように、この国の分析が沈没している原因はここにある。しかし考えてみれば、実際これは、他の諸国あるいはすべての国に共通した状況であるかのように思えてくる。 祖国解放、社会・民主化革命という大義は、固定的かつ安定的な特定の政治的・社会的意義もなく漂う、まるで言葉の水車のようだ。シリアは、様々な政治組織が活動す 全文をよむ
【本紙:ヤシーン・ハージュ・サーレハ】 困難なシリア問題 シリア問題は祖国解放の問題ではない。シリアにある種の植民地主義的次元の勢力が存在し、5カ国(イスラエル、イラン、アメリカ、ロシア、トルコ)が次々とシリアを占領し、そのうち少なくとも3カ国、おそらくは5カ国全てが占領を続けようとしているにもかかわらず、である。またこれは、貧困に関連する側面の強さや、祖国革命の源を国有化し、アサド王政の略奪者らとその支援者の財産を没収する必要性があるにもかかわらず、社会革命の問題のように 全文をよむ
■イラク:宗派が怪物を創り出すとき 【ヤヒヤー・カビ―スィー】 この怪物は、もはや宗派の都合のいい道具としての役割に耐えられなくなった。それどころか、怪物を作り上げた宗派だけでなく、国家全体に対しても暴力で復讐するようになった。 女性作家マリー・シェリーの小説『フランケンシュタイン』の作中、怪物はフランケンシュタイン教授に難題を投げかける。「どうしてあなたはこんな忌まわしい怪物を作ったのですか?自分で作って置きながらどうしてそれを見捨て、忌み嫌ったのですか?」そして 全文をよむ
■イラク:宗派が怪物を創り出すとき 【ヤヒヤー・カビ―スィー】 2016年6月、宗派の怪物の製作に関わる主たる組織、バドル戦線のメンバー、フワーリー・ブームディーン・ダーウードという名の「個人」がアンバール県のサジャル地域から逃れてきた民間人17名を殺害し、集団墓地に埋めた!この犯罪が明らかになっても、一体どうやって戦闘員の一人である「個人」がたった一人でこれほど多くの罪のない市民を殺害して埋めることが出来たというのかということについて、疑問を呈する者は誰もいなかった!そして 全文をよむ
■イラク:宗派が怪物を創り出すとき 【ヤヒヤー・カビ―スィー】 怪物ISISとの闘いで、宗派の怪物は最も凶悪な罪を犯した。そして犯罪のいくつかを記録し、宗派内に熱意を広め、仮想の宗派の敵たちの心に恐怖の種をまくことに熱心だった!行われた戦争犯罪や非人道的な罪は、確実に政治的に、そして社会的にはより確実に保護された。さらに、犯罪を個人的な行為とすることで、正当化・合法化されることになる。そもそも加害者の身元が知れていればの話だが、こうしてイラクでは犯罪はその加害行為ではなく、加 全文をよむ
■イラク:宗派が怪物を創り出すとき 【ヤヒヤー・カビ―スィー】 ほとんどの人は、怪物が正式に、形式的に公示される前に、この怪物の主な部分が出来上がっていたことを十分に了知していた。そしていわゆる宗派の利益を守るために、怪物を完成しなければならないという明確な決定がなされたことも承知していた。そして2010年から2014年までの間、だれもが、この危険なプロジェクトや、シリア国内とバグダード近郊でこの怪物に行われたさまざまな実験を目の当たりにし、耳にし、読むことになる。しかし彼ら 全文をよむ
■イラク:宗派が怪物を創り出すとき 【ヤヒヤー・カビ―スィー】 ヴィクター・フランケンシュタインが怪物(被造物)を創造したとき、彼は、この怪物が将来彼に反逆し、足かせとなり、それどころか彼を次々と犯罪に引きずり込むことになることなどと思いもしなかった。そして創造者であるフランケンシュタインは、最後は創造物の人質となり下がってしまった。実際、フランケンシュタインは彼の怪物から投げかけられたこの質問に答えることができなかった。「どうしてあなたはこんな忌まわしい怪物を作ったのですか 全文をよむ
■西洋はどのようにしてアラブから民主主義を奪ったか(シリアを例に) 【N.P:本紙】 トムソン氏は「シリアに関する常識」という自身の以前のプロジェクトについて言及しつつ、著書を締めくくっている。このプロジェクトの中で彼女は、1946年にフランスからの独立を実現したシリアの歴史、社会についての議論を提示しており、ジョシュア・ランディス氏とピーター・フォード氏もこれに参加した。 彼女は20世紀のシリアの歴史について、より詳しいイメージを提供できることを願っている。またこ 全文をよむ
■西洋はどのようにしてアラブから民主主義を奪ったか(シリアを例に) 【N.P:本紙】 ビデオ対談の中で、トムソン氏はクワント氏と1920年の憲法を起草したグループの主要メンバーの1人がたどった軌跡について詳しく議論した。彼はレバノンのリベラル・イスラミスト作家・思想家のシャイフ・ラシード・リダーである。彼はエジプトで、西欧の政府が憲法統治の中でいかに彼の期待を裏切ったかに対して怒り、これはのちにハサン・バンナーがムスリム同胞団を創設するにあたっての主要な着想の源となった。 全文をよむ
■西洋はどのようにしてアラブから民主主義を奪ったか(シリアを例に) 【N.P:本紙】 トムソン氏によると、イギリス人やフランス人は、どのアラブ人も自治政府に対する「準備ができていない」と述べつつ、委任統治体制を採用するよう当時の国際連盟を説得した。またこれは隠れた植民地支配の形態の一つであり、その後これらの管轄権は国々の間で互いに分割されたのだという。 パレスチナでは、イギリス人がシオニストによる植民地化プロジェクトに関連する多額の支出のために管轄権を行使した。そし 全文をよむ
■西洋はどのようにしてアラブから民主主義を奪ったか(シリアを例に) 【N.P:本紙】 ドイツとオスマン帝国の敗北の後、ファイサル王子は当時のシリア全土の指導者層幅広い同盟と共に活動を続けた。これは同国に立憲君主制による統治制度を樹立するためであり、そこにおいて彼は王となるが公憲法による制限に従うことになる。 多くの西欧人がもっとも良く覚えているのは、アレック・ギネスが映画「アラビアのロレンス」で演じたキャラクターであるが、彼は実在の人物だった。ロレンス中佐は1919 全文をよむ
■西洋はどのようにしてアラブから民主主義を奪ったか(シリアを例に) 【N.P:本紙】 対談の中でトムソン氏は、エジプト軍が選挙された大統領ムハンマド・ムルスィー氏を「野蛮に」追放し、彼が属するムスリム同胞団が指導する民衆運動を鎮圧した2013年の夏にまず着目し、同テーマについての研究を始めることに熱心だったと述べている。また同氏は、1920年3月にダマスカスで活動を開始し、結果長くは続かなかったシリア・アラブ民族会議のいくつかの記録が、民主主義を支持しシリアやアラブ世界全てに 全文をよむ
■西洋はどのようにしてアラブから民主主義を奪ったか(シリアを例に) 【N.P:本紙】 イギリスとフランスは第一次世界大戦の直後、アラブ世界の大部分に対する委任統治権を得ることに関し、どのようにして他の政府を納得させたのか。シリアとレバノンに対する管轄権を与えられたフランスは、シリア人がシリア人の国家において立憲体制を樹立するための政治的・先駆的・発展的な計画を排除するために、どのように自国の力を用いたのか。その後フランスは、どのようにこの憲法制定の努力の全ての歴史を抹消し、こ 全文をよむ
■コロナと体制との間で…ラマダーンにおける貧しい人々の空腹 【ロンドン:本紙】 国際連合世界食糧計画(WFP)によると、現在世界中で約3億2000万人もの子供たちが学校給食を失った。貧困の激しい国々では、何百万もの人々がラマダーンで飢えに苦しむものの、彼らの空腹は日が沈んでイフタールを告げる声が聞こえても終わらない。 一方で、外出禁止や自宅待機、礼拝所などの公共施設の閉鎖を義務付ける試みを一層強化した政府や宗教的権威もある。中には、礼拝のみならず断食をしないように人 全文をよむ
■コロナと体制との間で…ラマダーンにおける貧しい人々の空腹 【ロンドン:本紙】 ラマダーンの間、何百万もの人々が飢えに苦しむだろうが、ある英国紙が伝えるように、断食ではなく他の要因によってである。コロナ禍が課した現状の封鎖は、富裕層の家庭にとっては家族と共に時を過ごしたり、手料理のバラエティーを増やしたり、ダンスやSNSに興じて過ごす機会になるのかもしれない。だが、そうでない人々にとって、この自宅待機は生活の基盤を失うこと、飢餓に陥る危険を意味する。 しかしそれは、 全文をよむ
■コロナと体制との間で…ラマダーンにおける貧しい人々の空腹 【ロンドン:本紙】 世界中の人々が新型コロナウイルスの感染拡大に苦しむ中、今年も聖なるラマダーン月がやってきた。多くのイスラームの国々において、伝染病とラマダーン月の(同時)到来は専断的な諸体制による苦しみに追い打ちをかける。だが、より苦しむことになるのは、おそらく貧しい人々であろう。彼らは感染の拡大により生活の糧を断ち切られ、当局が外出制限を課したことで糧を求めに出ることも禁じられた。こうした人々の多くは、その日毎 全文をよむ
■アメリカのWHOへの資金提供停止は何を意味するか?2人のアラブ人医師が説明する(4) 【パリ:本紙】 この記事は、全世界がグローバリゼーションや国際協力に対抗する国家主義的な政策に向かっている時期において、アメリカが国際舞台から身を引き、財政責任を放棄し続けるであろうことは明らかだと結論づけている。また、この熱狂的な右派の方向性は世界の発展途上国、とりわけ最貧困国や、戦争または貧困の圧力や干ばつ、感染症に屈している国々に悪影響を与えるだろう。世界では、第二次世界大戦後の体制 全文をよむ
■アメリカのWHOへの資金拠出停止は何を意味するか?2人のアラブ人医師が説明する(3) 【パリ:本紙】 特筆すべきは、WHOがまず財政危機について現地のパートナーにまず伝え始めており、そしてそれに伴い一部のプロジェクトが停止するかもしれないということだ。結局、WHOへの拠出金がアメリカの年間予算から消されるのか、あるいは異なる方法と、おそらく異なる政治ビジョンによってプロジェクトを実行するパートナーに直接分配されるのかは分からない。 さらに、その二人の医師は以下のよ 全文をよむ
■アメリカのWHOへの資金拠出停止は何を意味するか?2人のアラブ人医師が説明する(2) 【パリ:本紙】 また、アブドゥッラー・シャーヒーン医師とタイスィール・カリーム医師は以下のように述べた。「この危機に対応することは長期的なWHOの未来を描くことになるだろう。つまり、この危機への対応が世界の保健活動の場におけるWHOの存在感を確立する一助となるか、あるいはWHOに終止符を打つのを早めるかということだ。」国連機関が透明性、優れたリソース管理、対応方法、危機管理に関する深刻な問 全文をよむ
■アメリカのWHOへの資金拠出停止は何を意味するか?2人のアラブ人医師が説明する(1) 【パリ:本紙】 アメリカのブラウン大学感染症科の助教授であるアブドゥッラー・シャーヒーン医師と、フランス在住で世界中の紛争地帯や災害地域における救援活動の専門家であるタイスィール・カリーム医師は以下のように語った。「世界保健機関(以下、WHO)への資金拠出の停止がWHOの活動や一部のプロジェクトの進展に悪影響を与えるのは明らかだ。なぜならアメリカが毎年WHOに行っている約4億ドルの拠出が停 全文をよむ
■新たなヨルダンの「国益をめぐる問い」の諸相:コロナ、エストニア、キッシンジャー、イスラエル産ガス、ネゲヴのオイルシェール 【アンマン:本紙】 ≪政府は代替エネルギー計画を「開始」するも、イスラエルとの関係正常化への問いはのこされたまま≫ 改めて、これは解くことが難しいヨルダンの政治的な「等比数列」である。コロナウイルスによって国際関係の枠組みにめまぐるしい変化が起きているにも関わらず、現在のところヨルダン政府はオイルシェール問題や太陽光から風力に至る国のエネルギー 全文をよむ
■新たなヨルダンの「国益をめぐる問い」の諸相:コロナ、エストニア、キッシンジャー、イスラエル産ガス、ネゲヴのオイルシェール 【アンマン:本紙】 エネルギー安全保障といえば、エストニアで最も有名な世界的専門家と共にイスラエルが「シェールオイル」生産協定に署名したというニュースは、具体的に何を意味するのだろうか? この質問は、特にコロナウイルスが流行しているタイミングにおいて、政治的なもの、殊にヨルダン的なものとなる。ヨルダンは2年前から同国への同様の投資が直面している 全文をよむ
◾︎ポリティコ:イスラーム国はコロナウイルスを利用しイラクにおける再編成を画策する 【ロンドン: 本紙】 2011年とは異なり、アメリカ軍はイラクを去るべきではなく、存在を見せるべきではない。アメリカの非軍事部隊は、特にイラク脱出の口実としてウイルスを用いたため、今後大勢でイラクに戻ってくることはないだろう。またイラク軍はイスラーム国の活動を抑制する準備ができていない。おそらく、イラク内のアメリカ軍の数は減少するだろう。イランの支援を受けた民兵は、イラクで米国人顧問に対する長 全文をよむ
◾︎ポリティコ:イスラーム国はコロナウイルスを利用しイラクにおける再編成を画策する 【ロンドン: 本紙】 イスラーム国はもはや弾圧されることがなくなったため、地域レベルにおいて野心を見せ始めた。組織はイラク・イラン間の国境に近いハーナキーン県において、イラク治安部隊に対する武力攻撃や地上作戦に用いる弾道ミサイルや迫撃砲弾を倍増させている。 3月17日からの5日間で、武装部隊が15発の迫撃砲弾をトゥーズ・フルマートゥーとアミルリーの密集した居住地域に向けて発射した。同 全文をよむ
◾︎ポリティコ:イスラーム国はコロナウイルスを利用しイラクにおける再編成を画策する 【ロンドン: 本紙】 イスラーム国はウイルス流行の中、様々な方法で活動に順応する優れた能力を持っている。各支部は孤立しており、長期にわたって社会的距離(ソーシャル・ディスタンス)を保ってきた。社会的距離の実践が、各国が目下取り組む政策となる前からである。 組織の指導部は早々にメンバーに向けて声明を発表し、ウイルスに近づかず接触を避けること、手を洗うこと、咳とくしゃみをする際は口を覆う 全文をよむ
◾︎ポリティコ:イスラーム国はコロナウイルスを利用しイラクにおける再編成を画策する 【ロンドン: 本紙】 同時期、イラク軍はコロナショックを受けた緊急支援活動、移動規制の強化、また彼ら自身とその家族をウイルス感染から守ることに忙殺されていた。公式の統計によると1100人がコロナウイルスに感染し、65人のイラク人が死亡した。検査が不足している中、その実数はさらに増加する可能性がある。本来特別作戦部隊が行っている農村地域での捜索および掃滅作戦も減少しており、これは治安情報の共有や 全文をよむ
◾︎ポリティコ:イスラーム国はコロナウイルスを利用しイラクにおける再編成を画策する 【ロンドン: 本紙】 3月19日、有志連合とNATOはウイルス感染拡大を理由に訓練と軍事行動を二ヶ月間停止することを決定した。また3月29日、フランス、オーストラリア、スペイン、イギリス、ポルトガル、ニュージーランド、オランダは自国の訓練官のほとんどをイラクから撤退させた。これに平行し、アメリカは3月の最終週のうちにモースル、カーイム、カヤーラ、キルクーク、タカッドゥムにある前哨基地から自国の 全文をよむ
◾︎ポリティコ:イスラーム国はコロナウイルスを利用しイラクにおける再編成を画策する 【ロンドン: 本紙】 イスラーム国はコロナウイルスによってどのように給餌されているのだろうか?ワシントン近東政策研究所のマイケル・ナイツ研究員は、雑誌「ポリティコ」に掲載された記事の中で「世界は閉ざされ、増加している死者数や経済的損失ばかりを数えているが、イラクから遠く離れた地域ではイスラーム国が新たな生活を享受している」と述べている。 COVID-19が同地域に拡散する前まで、イス 全文をよむ
◾️熟考の呼びかけ⑷ 【オマーン:アーン・ビント・サイード・キンディー】 今回教訓からきちんと学んだ人は、間違いなく環境保護と地球温暖化防止への取り組みの大切さを理解したはずだ。環境保全を国の開発計画の前提条件にする人は、グローバルな役割を果たすだけでなく、高水準の生活を実現することになる。今回教訓から学んだ人は、自然と調和した、決して自然を破壊しない都市計画の大切さを知るだろう、それは私たちの祖先がやってきたことに他ならない。教訓から学んだ人は、様々な(分野での)優先順位 全文をよむ
◾️熟考の呼びかけ⑶ 【オマーン:アーン・ビント・サイード・キンディー】 教訓をよく学び、露呈した弱点を強化する人もいるに違いない。同様に、事実を美化して、過去に戻り、起こったことは例外で、二度と起こらないと自分に言い聞かせる人もいるはずだ。また、欠陥の状態を注意深く観察して道を修復する人もいるだろうし、利益や職位のために過ちを観察する人もいるに違いない。さて、国民の関心とリーダーの知恵が、無力さを認め、たとえ苦悩を伴っても変革に努める能力をもたらした。あらゆる国、あらゆる 全文をよむ
◾️熟考の呼びかけ⑵ 【オマーン:アーン・ビント・サイード・キンディー】 湾岸諸国は、自国の医師たちの可能性は保健システムの水準より優れていると考えている。どうしてそうなのか?それは、湾岸諸国の中には自国の医師を世界最高レベルの大学で研修させることに投資する国があるからである。しかしそれだけでは、十分な保健水準を作り上げることはできない。つまり、医師育成への投資が、保健システムへの投資より大きかったのだ。そのことが、これら(研修を受けた)医師たちが、医療レベルであろうと実験 全文をよむ
◾️熟考の呼びかけ⑴ 【オマーン:アーン・ビント・サイード・キンディー】 これまで世界は、一人一人が洞察してこなかったことに目を向け考え直すことで、強制的な停滞を乗り越えてきた。絶え間のない活動が引き起こす混乱が突然停止してしまった。さて、私たちはこの機会に、じっくりと考え直しただろうか? この停滞が、私にとって、またあなたにとって、あるいは湾岸諸国、中東、そして世界全体にとって、どういう意味を持つのか? 私たちが、発展の優先順位を見直すことを意味す 全文をよむ
■「コロナ帝国」:イスラエル…そしてジョイント・リスト 【パレスチナ:イマード・シャクール】 私が思うに、人類の有史の中で、2020年ほど1492年によく似た年はない。 我々は今日、悲しむことではないが、アメリカの覇権の雲が散開し始めたのを目撃している。おそらくこれによって最も被害を被るのはイスラエルである。イスラエルはパレスチナを「盗賊の洞窟」にしてきた。 イスラエルを悩ませていること、それは一年以内に訪れる総議会選挙の三つの「戦い」である。終わることが 全文をよむ
■「コロナ帝国」:イスラエル…そしてジョイント・リスト 【パレスチナ:イマード・シャクール】 今日、全ての人類は有史の中で前例のない新段階に向けての敷居のもとに立っている。プロテスタント福音主義によって樹立され、強制され、主導された世界秩序の崩壊の始まりである。これは、福音派に代表されるこの潮流において最も後進的かつ熱狂的で陰険な者たちへの移行とともに始まった。そのうち最も顕著な政治的指導者はアメリカのマイク・ペンス副大統領とマイク・ポンペイオ国務長官だ。そしてこの崩壊は、( 全文をよむ
■「コロナ帝国」:イスラエル…そしてジョイント・リスト 【パレスチナ:イマード・シャクール】 彼らは近代的な意味での「ナショナリズム」を採用し、宗派主義的スペクトルによって、他の国民・民族に対する植民地主義と搾取を始動させた。例えば、コンゴはベルギーによる植民地主義によってカトリックになり、ケニアはイギリスの植民地主義によって英国国教会になった(ケニア革命の指導者で初代大統領であるジョモ・ケニヤッタは、このことについて以下のように言及したと伝えられている。「彼らは我々に空を与 全文をよむ
■「コロナ帝国」:イスラエル...そしてジョイント・リスト 【パレスチナ:イマード・シャクール】 これは、この世界秩序によって不正、差別主義、後進性、そして科学と進歩に対する闘争が強化されるまで続いた。しかし実際には、(驚くべきことに)二つの大きな勝利の実現を除いて、歴史的な意味において世界のピラミッドの頂上からの破滅の段階は始まらなかったのである。第一は、1492年にアラブ人とイスラーム教(そしてユダヤ教)をイベリア半島(アンダルシア)から追放したことによる勝利だ。そして第 全文をよむ
■「コロナ帝国」:イスラエル…そしてジョイント・リスト 【パレスチナ:イマード・シャクール】 このコロナウイルスはまさにそのような(比類なき)ものである。なぜなら、政治、経済、社会学、報道の専門家も、作家、思想家、哲学者も、あらゆる人間が何よりも先んじてコロナウイルスや、これが地球上での生活に関連するあらゆるものに対して及ぼす影響について話しているからである。それはあらゆるレベルにおいて例外がない。コロナは、水平・垂直のあらゆる方向に包括性および深みにおいてかつてない政治的、 全文をよむ
■「コロナ帝国」:イスラエル…そしてジョイント・リスト 【パレスチナ:イマード・シャクール】 「コロナ帝国」のトピックは多くの記事や本、書物で取り扱われるに値するが、この記事における話題はそれに限定されるものではない。すなわち、イスラエルにおける政党レベルの発展、新たな連立形成、選挙連立の分裂、ここ数日間に起きた驚くべき事態、これから数日の間に起こるであろう驚くべき事態を無視する余地はないということであり、こうした動きに関しては、その内容を研究し、これらがもたらす即時的および 全文をよむ
■The sixth day 国の試練か女性の試練か 【本紙:ヒヤム・ウライエル教授】 1986年にユニークな映画(The sixday)を作ったとき、ユーセフ・シャヒーン監督は世界的な監督では無かった。 彼はただエジプトの学生たちが反英運動を行っていた時代のある時期を歴史に残したかっただけで、1947年にエジプトを揺るがした伝染病(コレラ)流行の悲劇や、コレラに対処できないエジプト政府の脆さを露呈した(負の)連鎖、つまりコレラで数千人のエジプト人が亡くなり、と 全文をよむ
■アラブの大統領の国際刑事裁判所への身柄引渡は歓迎すべきことなのか 【本紙】 こうした事実は、バシール前大統領の弁護人が引渡の決定を「政治的敵対行為であり、復讐だ」とみなす理由を明らかにしている。また、同弁護人は、この決定は「スーダンに多大な影響を及ぼす」ような治安・政治的影響があるだろうとの認識を示している。実際、権威的で象徴的なこの決定によりスーダン国外にも政治的影響を与えることが想定されている。というのも、今回の発表が実行され、バシール前大統領と指名手配中の高官らの引渡 全文をよむ
■アラブの大統領の国際刑事裁判所への身柄引渡は歓迎すべきことなのか 【本紙】 スーダン当局は、当局交渉代表団が、国際刑事裁判所(ICC)から指名手配されている者らの引渡を行うことでダルフール地方の複数の武装闘争運動と合意したと発表した。ICCから指名手配されているのは、解任されたオマル・バシール前大統領を始めとする、ダルフール地方での戦争犯罪に問われている政党指導者4名である。スーダン主権評議会のメンバー、ムハンマド・ハサン・タアーイシー氏が明らかにした。 同発表に 全文をよむ
■シリア:内戦の軍事的終結は可能なのか? 【本紙:社説】 途切れ途切れではあるが、特に2017年以降、飢えに喘ぐ包囲下諸地域からの反体制派シリア人の移住が顕著になった。彼らはダラーヤ、グータなどのダマスカス近郊から、アレッポ内あるいはヒムス、ハマー郊外を通過し、いわゆる緊張緩和合意の影響下に置かれたイドリブ県に皆で集結した。緊張緩和合意とは、アスタナ・プロセスの一環であり、国際的に組織された手段や以前のジュネーブ会合からシリア情勢を取り出すものであった。そしてこれは、シリア政 全文をよむ
■誰が強いイラクを望んでいるのか? 【ハイファ・ザンカナ】 イラク大統領と国民議会は、首相の罷免と政府の解散の後、抗議者の要求と犠牲者の血に見合った臨時的な後任の指名に向けて何をためらっているのだろうか?有権者中18%の得票率を得て選任された国民議会は何をするつもりなのか?一方で有権者の82%はこれに対立していたことになるが、彼らは現在、複数の県や都市の広場で宗派主義や腐敗、雇用問題についての抗議運動を行っている。これら問題については特にここ16年間の大卒者を中心に、若者を悩 全文をよむ
■イスラエルがアラブ諸国をゆすっている…訴訟の準備か 【本紙】 イスラエル政体がユダヤ人を集める以前に、彼らが元々属していた社会で排斥、追放および攻撃をうけたという仮説を流布し始めた。これは、アラブ諸国に対する措置を伴うプロパガンダ・キャンペーンを開始するために政治的な土壌を整える一環だ。 1948年に出現し建国を宣言したイスラエル政体は世界のユダヤ人を集めたという厳然たる事実から70年の時を経て、イスラエルはその事実の捏造を開始した。というのも、集まったユダヤ人た 全文をよむ
■エジプトでパレスチナの旗を掲げることは犯罪である(2) 【本紙】 ある活動家はこの事件に対して、「その(逮捕された)人物は、イスラエル国旗を燃やすことでスィースィー大統領に近い人物を侮辱した容疑で起訴されることを恐れていた(から代わりにパレスチナ国旗を掲げた)」とコメントした。実際のところ、このウィットに富んだコメントは、図らずも一族の名誉を傷つけられた者や、狼のように国旗を掲げる者を攻撃する者たちを突き動かすロジックに近いものだ。そして、エジプト人だけではなく、アラブ人が 全文をよむ
■エジプトでパレスチナ国旗を掲げることは犯罪である(1) 【本紙】 U-23の(サッカー)エジプト代表対南アフリカ代表の試合中に、世界は鮮烈な「国民投票」を目撃した。この数日前、観客と一部の選手がガザに隔離されイスラエルが新たに行った凄惨な敵対行為に晒されているパレスチナ人に深く心を痛めていた。なお、この敵対行為はイスラエル政府によって指導者の1人を暗殺されたパレスチナ小隊の対抗措置に復讐するかたちで行われた。 試合の最中に、エジプト人選手ウサーマ・ギラール氏とムス 全文をよむ
□賢い犬が29の単語を使って飼い主とコミュニケーションを取っている(動画) 【ロンドン: 本紙】 賢いメス犬が、キーを押すことを覚え、それを使って飼い主と話し、餌や散歩などいろいろなことをおねだりしている。 アメリカ人の言語療法士クリスティーナ・ハンガー女史(26歳)は、特別なキーボードを使って愛犬ステラを教育した。ステラは脚でキーを叩いて、したいことを表すのだ。 ハンガー女史は自分でキーボードを考案し、驚くべき結果が確認された。 ビデオには、生後18 全文をよむ
■トリポリはその奪われた称号「レバノン第二の首都」を取り戻す 【ジャナー・ドゥハイビー】 ・歴史的な光景 トリポリの(デモの)4日目、アブドゥルハミード・カラーミー広場(光の広場)には推定10万人以上のデモ参加者が集まり、広場の中心から隅々に至るで、歴史的な光景の中でレバノンの国旗だけがはためいていた。光の広場はレバノンの代表的な広場であり、真の街の広場であり、様々なバックグラウンドや宗派、勢力のトリポリの市民らを受け入れた。そして、皆が喜び、怒り、そして革命の下 全文をよむ
■トリポリはその奪われた称号「レバノン第二の首都」を取り戻す 【ジャナー・ドゥハイビー】 この輝かしい10月20日日曜日に、トリポリは称号とレバノンの地図上の真の役割を取り戻し、名実ともに「レバノン第二の首都」の称号に値することを証明したと言えるだろう。トリポリは遠く離れて孤立した保守的でイスラーム主義的な村というだけでなく、紛争や一連の戦闘の地というイメージがあった。しかし、今回のこの変革の機会がレバノンに訪れ、あっという間に到来した歴史的な瞬間の中で、有り余るほどの素晴 全文をよむ
■アビー・アハメド首相にノーベル平和賞…シーシー大統領は? 【本紙】 両首脳の相違点の中でも最悪なのは、エジプトの水源事情に影響を及ぼす巨大ダムをエチオピアが建設した後の2015年にシーシー大統領がエチオピアと原則合意を締結した際のことである。なおアフマド・ムフティー博士(エジプト灌漑省の法律顧問)によると、この合意は「エジプトの唯一の水源」を保証するものではなかった。なぜなら「船長さん(訳注:シーシー大統領を指す)」は合意締結の際、彼の全ての政治決定と同様に独断でその決定を 全文をよむ
■アビー・アハメド首相にノーベル平和賞…シーシー大統領は? 【本紙】 この流れの中で注目に値するのが、今回のニュースが数多くのエジプト人の政治家、作家、活動家がアビー・アハメド首相とエジプトのアブドゥルファターフ・シーシー大統領を比較するきっかけになったことである。両氏ともが大国を統治する(エチオピアの人口は推計1億人)首脳であり、アビー・アハメド首相はシーシー大統領と同じく諜報機関出身のためであり、加えて両国は独裁的な軍事支配の深刻化に悩まされている。また二国間では「グラン 全文をよむ
■アビー・アハメド首相にノーベル平和賞…シーシー大統領は? 【本紙】 平和・安全保障研究の博士号を持つアビー・アハメド首相は、国内の安定と諸外国との和解への取り組みを並行して進めた。具体的には、1998~2000年に国境戦争を行うなど歴史的に長く敵対関係にあったエリトリアとの和平を実現したほか、今年4月に抗議活動を受けてスーダンのウマル・バシール大統領が放逐された際には、スーダンの紛争両当事者の意見のすり合わせに成功し、市民政府の成立に寄与している。 こうした大きな 全文をよむ
■アビー・アハメド首相にノーベル平和賞…シーシー大統領は? 【本紙】 エチオピアのアビー・アハメド首相は、昨日金曜日(10月11日)に発表された自身が受賞したノーベル平和賞は「アフリカの勝利」であると語った。種々の政治的・軍事的紛争や内戦、貧困や専制が蔓延る、人権が抑圧された大陸である。この意味において、今回の賞は、2018年4月にアハメド氏が政権を樹立して以来の短期間に行われた、前述の危機の複合からエチオピアを脱せしめるための同氏の取り組みに対して贈られたのだ。同氏の首相就 全文をよむ
■立憲主義と民主主義の狭間のシリア人 【ムーフィク・ニーリビーヤ】 おそらく、政権の支持者たちが――自由に――デモを起こしに出かけたならば、「憲法委員会は革命の正当化であり、政権への裏切りである」という風に、スローガンは全く逆のものとなるだろう(もちろん彼らの「アラビア語ではない」言語で)。しかしながら、いくつか矛盾する事実もある。すなわち実際のところ、政権による承認は常に、そしてあらゆる時点において、反体制派によってなされるそれよりも多かったのである。 このように 全文をよむ
■立憲主義と民主主義の狭間のシリア人 【ムーフィク・ニーリビーヤ】 憲法委員会は2018年初頭、アサド政権がシリアの勢力図において優勢に立つための変化に固執する中、シリアの政治的未来に打撃を与えていた膠着状態を打開するため、ソチで合意を結んだ。またアサド政権が国際的合法性や安保理決議を遵守する義務を熱心に回避しようと試みることによって、憲法委員会は結果的に、ジュネーブ宣言からウィーン合意、さらには彼ら自身の基本的土台であり(存在意義の)拠り所でもあった安保理決議2254に至る 全文をよむ
■立憲主義と民主主義の狭間のシリア人 【ムーフィク・ニーリビーヤ】 一方で立憲主義者たちは、選挙において(憲法によって無制限の権力を与えられた)「多数派」という形で現れた際、多数派に予想される専制政治の悪を防ぐ手立てとしての規制や制度をわざわざ制定することによって、自分たちの権利を放棄する理由はどこにもない。また、シリア人自身とは異なる巨大な「株主」が存在し、彼らの大半は既にシリア問題の将来的解決策が憲法によってなされることに合意しているのだ。 仮にロシアが、確固た 全文をよむ
■立憲主義と民主主義の狭間のシリア人 【ムーフィク・ニーリビーヤ】 その一方、あくまで法に則った懸念事項や恐れをもつ構成要員は、憲法を通じて自身の立場を保証することに固執する。前者の場合、人々は「市民の集合体」にすぎず、後者では別の特徴が追加され、すなわちそれは「構成要素の集合体」となるのだ。 以上のように多くの国で2つの潮流が形成されていった。すなわち一方が立憲的な流れ、もう一方が民主的な流れである。また米国の第一党には「共和党」というまた異なった名前がある。同国 全文をよむ
■立憲主義と民主主義の狭間のシリア人 【ムーフィク・ニーリビーヤ】 国連の過去の事例は、(ある国で)憲法に関する対話が始動した時、もし同時に紛争がいまだ激しく継続中であったのなら、彼らが政治プロセスに到達するのを支援することは不可能であることを示した。すなわち、憲法議論が開始される前にまずもって達成すべき最低条件というものがあり、それは戦闘や軍事・治安作戦の最終的な停止を説得力をもって保障することである。 シリアでは、しばしば過剰なセンシティブさが他の偽りの話題の背 全文をよむ
■立憲主義と民主主義の狭間のシリア人 【ムーフィク・ニーリビーヤ】 この問題には別の側面もあり、過去30年間、国連アーカイブは多くの地点における紛争解決に寄与してきたが、ほとんどの場合憲法起草は紛争解決と国家和解における不可欠の要素と見なされてきた。これら過去の経験から明らかなのは、例えばエチオピアやカンボジアの例(2003年にある国連報告書で言及された)のように、明白・明瞭な形での立憲プロセスが妨げかねないような安全保障上の問題に目を向けることの重要性だ。また、ボスニア・ヘ 全文をよむ
■立憲主義と民主主義の狭間のシリア人 【ムーフィク・ニーリビーヤ】 シリアのイドリブ地方では先週金曜日(9月27日)、デモ参加者たちが「憲法委員会は政権の正当化であり、革命への裏切りである」とのスローガンを掲げ、国連事務総長およびゲイル・ペデルセン国連シリア担当特使によってなされた憲法委員会設置の合意に関する公式発表に対する、激しい怒りを表明した。これが意味するところは、2012年ジュネーブ宣言によって他のあらゆる政治プロセスよりも優先度を高くおかれた暫定統治機構の形成が実現 全文をよむ
アラブの一体性は失われたのか? 【ヤースミーン・ジャマル:ベイルート】 歴史的に、中東における多国間協調主義の強化という使命は次の2つの組織に課されていた。それは、政治・経済・文化の問題に関する幅広い同盟を体現するアラブ連盟と、第一に経済問題を扱う湾岸協力会議(GCC)だ。両組織の歴史、や注力するポイント、加盟国の性質には違いがあるもかかわらず、両組織の設立目的はイスラエルへの対抗のような重要かつ決定的な問題に関してアラブの一体性を保証し、加盟国間での紛争を回避するための機関 全文をよむ
■聖テクラ祝祭日に度重なる苦難:「私は自分の村であるクファラスィルワーンに帰りたい」 【ベイルート:本紙】 人々は呆然としながら私に尋ねてきます。「自分の町のことを知らない人がいるなんているのか」と。はい!私リーン・ローニー・ハーリス・ブームーサーは自分の村のことを知りません。1日たりとも破壊された自宅に入ったことない上、隣人が誰なのかさえ知りません。そして1日たりとも村の中心を訪れたことも、果樹園からリンゴを盗んだことも、ミサに参加したこともありません。何にもありません。こ 全文をよむ
■聖テクラ祝祭日に度重なる苦難:「私は自分の村であるクファルスィルワーンに帰りたい」 【ベイルート:本紙】 今日は聖テクラの祝祭日。今日は私自身と家族、そして私の村クファルスィルワーンの守護聖人の祝祭日です。しかし、戦争の苦しみにより私はその村を1日たりとも訪れたことはありません。ええ、私は村の1日たりとも知りません。28年間ずっと、そして今日もまた、私はクファルスィルワーンにある聖テクラ教会を訪問できることを願っています。そして、翌年の祝祭日は違うものになるだろうと、毎回自 全文をよむ
■「小さな恐怖」 エジプト人のネズミとの奮闘記は死によってその幕が下ろされることも 【カイロ:El Watan紙:ムハンマド・ラマダーン】 “クドゥリーさん”にはネズミとの悲劇的な話がある。ネズミが彼のペットの小鳥たちを貪り食べてしまったのだ。ネズミが小鳥を攻撃しているのを止めるすべは見つけられなかったという。 一方、“サハルさん”の話はいくらか奇妙なものである。「キッチンでネズミを見つけたの。笑っちゃったのが、私が飼ってる猫が2匹ともネズミを恐れていたことよ」。 全文をよむ
■「小さな恐怖」 エジプト人のネズミとの奮闘記は死によってその幕が下ろされることも 【カイロ:El Watan紙:ムハンマド・ラマダーン】 その事件は驚きと悲しみを同時にもたらした。バサーティーン地区に住む22歳の青年が階段の吹き抜けの近くでタバコを吸っていると、突然一匹のネズミが現れた。青年は「巨大な猛獣」に追い立てられているかのようにネズミを恐れ、急いで離れようとした。すると彼はバランスを崩し、7階の階段の吹き抜けから落下し、ネズミが原因で命を落としてしまったのだ。 全文をよむ
■トルコの経済危機の背後にあるエルドアン大統領の政策 【アンカラ:本紙】 アメリカの制裁はトルコの経済的損失の最大の要因であったが、ヨーロッパの制裁も発動されていた。EUが「包括的航空協定」を一時停止したことで、トルコは年約50億ユーロの利益に加えて加えて少なくとも4万8000人の雇用を失った。 トルコは未だにアメリカの制裁を克服しておらず、苦しんでいる。それに加え、追加制裁が予期されている。いわゆる「対敵対者制裁措置」法に則ったもので、イランと北朝鮮の経済を破壊し 全文をよむ
■トルコの経済危機の背後にあるエルドアン大統領の政策 【アンカラ:本紙】 世界のあらゆる国家の政府にとって、経済は国内政策および外交政策と密接に関係する。そしてこのことは、国内政策と外交政策において最も均衡の取れた国々の経済成長からも明らかだ。例を挙げれば、日本やドイツ、アメリカ、そして強靭な経済力を有する他の国々である。 トルコはかつて比較的均衡のとれた対外政策を行っていた時期があり、それはトルコ経済に現れていた。目覚ましい成長を遂げ、産業は賑わい、成長率は高水準 全文をよむ
■ヒジュラ暦おめでとう 【ズィヤード・ダリース:本紙】 去る土曜日(8月31日)の朝はいつもとは違っていた。ヒジュラ暦1441年ムハッラム月1日だったからではなく、人々が、軽い調子の祝福の挨拶や、喜びを表した絵(インフォグラフィア)を交わしたからだ。それはまるで、ムハッラム月1日ではなく、(西暦の)1月1日のようだった。 否定できないのは、我々がヒジュラ暦をおろそかにし過ぎ、完全に隅へと追いやりすぎたということだ。おろそかにし始めた当初にこういう風に言っていただけで 全文をよむ
■サウジアラビアのためのフィリピン人による讃美歌と宣伝 【アクル・アルアクル】 思い出せば「アラムコ」は以前、サウジアラビアで働き、長年を過ごした人びととの交流・訪問計画を実行してきた。しかし、このフィリピン人女性アーティストついてはどうだろうか?例えば彼女と連絡を取り、サウジアラビアでの愛国的、芸術的、文化的機会への彼女の招待を担うべきメディア省の役割や、対外広報活動の任務はどこに行ってしまったのだろう?少なくとも、外務省と連携して在フィリピン大使館の代表者に彼女へのコンタ 全文をよむ
■サウジアラビアのためのフィリピン人による讃美歌と宣伝 【アクル・アルアクル】 サウジアラビア程の規模の国で、外国のメディア活動における危機が存在するこの時期に、力強く、影響力があるような意見がいまだ出ていないことは認識されているのだろうか!?奇妙なことに、サウジアラビアには、例えば英語によるラジオ放送やテレビチャンネルが存在しない。実際には、かつて英語の第二チャンネルが存在していたが、一年前に閉鎖された。結果、英語で世界に向けて発信する手段がサウジアラビアに存在しないという 全文をよむ
■サウジアラビアのためのフィリピン人による讃美歌と宣伝 【アクル・アルアクル】 昨今、フィリピン人女性の美しく悲しい歌がSNS上で拡散されている。その中で彼女は、自らがサウジアラビアで過ごした20年の歳月に関する悲哀や渇望、憧憬を歌っている。そして歌詞には、彼女がもう一つの祖国を離れることが書かれている。 我々はメディアや外交機関において、外国に向けた広報や、(サウジアラビアの)ステレオタイプ的なイメージを強化・改善するために行わなければならないこと、この分野におけ 全文をよむ
■イドリブのジハーディストの地が革命最後の地に変わる時(3) 【本紙コラム:ワーイル・アッサーム】 トルキスタン・イスラーム党やアンサール・ディーン戦線、ムハージリーン・アンサール軍などのジハーディスト諸勢力が伸長している。その一方で、シャーム解放機構がそれら諸勢力を取り込み、彼らとの調整に成功した。現状、これら諸勢力はシリア政府による最も激しい攻撃の一部に耐えると同時に、活発な戦闘行為の大部分を担っている。また、テロリストのレッテルを張られたこれら諸勢力は、穏健な反体制派が 全文をよむ
■イドリブのジハーディストの地が革命最後の地に変わる時(2) 【本紙コラム:ワーイル・アッサーム】 同地には、アフリーンとユーフラテスの盾のように、革命派の反体制派諸勢力のいる地域が二つあるが、両地域をその字義どおりに反体制派地域と見なすのは極めて困難である。両地域は、ロシアの傘の下でトルコが獲得した地域であり、トルコは、シリアに領土回復と主権の尊重を可能とさせる条項を含むアスタナ合意を通じて両地域を獲得した。 アスタナ合意はアサド政権による領土回復を支援するロシアとトル 全文をよむ
■イドリブのジハーディストの地が革命最後の地に変わる時(1) 【本紙コラム:ワーイル・アッサーム】 シリア革命の勃発から8年が経ち、イドリブはシリア政府にとって厄介事でしかなく、シリアの反体制派の手中にある地域の中で最も反乱が起きている場所の一つである。軍事作戦を開始したのはシリア政府の方だ。この作戦は長期化するかもしれないが、その結果がなんであるにしろ、最終的にはそうそう違わないだろう。残酷な破壊と卑劣な虐殺を経て、焦土と化したこの地が制圧されるのだ。 今日(5月 全文をよむ
■石油不足でどの写真にも長蛇の列が写し出される…ロシアとイランはシリアからの問いに捕らわれる 【ダマスカス:本紙】 この問いはシンプルだが、誰がこれに答えることができようか。その理由は金銭的なものなのか、もしくは技術的なものなのか、それとも政治的なものなのだろうか。 この問いに関連する形で、2015年9月にシリア軍への軍事的支援のため即座の介入を決定したロシアは、なぜ今、燃料不足に悲鳴を上げているシリア政府の支援のため、緊急介入を行う決定をしなかったのか、というシリ 全文をよむ
■石油不足でどの写真にも長蛇の列が写し出される…ロシアとイランはシリアからの問いに捕らわれる 【ダマスカス:本紙】 あなたがシリアで周りをどれほど見回しても、燃料タンクに残っているガソリンの最後の数滴でエンジンを動かしている車の列よりも広く、長く伸びた行列を見つけることはできないだろう。この車の列の先頭は見えても最後尾は見えないだろうし、人工衛星や敵味方(双方の)偵察機でさえシリア全土の街ではどこを撮影しても(車が列をなして給油を)待っている光景が写し出されているだろう。空や 全文をよむ
ブーテフリカ大統領以降は何が起こる?(2) 【リンダ・タキッディーン:本紙】 今恐れられていることは、国民会議の設置と6か月に移行猶予を延長する決定が、新しい政治階層の形成の可能性を伴い、そしてイスラーム主義者がそれらを利用することにつながるかもしれないことだ。彼らの構造は現状のデモ参加者よりよく組織され、権限を与えられている。たとえこうした可能性が今アルジェリアにないとしても、6か月の間、もしくは延長されるかもしれない移行期間の間に、政治的イスラーム集団の一つが台頭する機会 全文をよむ
ブーテフリカ大統領以降は何が起こる?(1) 【リンダ・タキッディーン:本紙】 アルジェリア政府がアブドゥルアズィーズ・ブーテフリカ大統領を5期目の大統領職に執拗に推薦することの撤回は、今や政府が自国民を嘲笑し「愚か」とみなすことや、ポスターや声明と化した大統領の幻影に投票しブーテフリカ大統領が真の国家の指導者となるよう国民を説得することなど、もはやできなくなったことを証明した。 アルジェリアのデモは、軍人や軍人および大統領の弟であるサイード氏と近しい関係にあるビジネ 全文をよむ
■モーリタニア大統領と、「イスラエルはイスラーム主義者より人道的である」という論理(1) 【本紙:社説】 複数の活動家やメディアは、モーリタニアのムハンマド・ウルド・アブドゥルアズィーズ大統領の表明に関心を寄せている。同大統領の表明から、彼が新しくて古い論理をもって、逸脱していることが伺える。その論理とは、様々な潮流があるにせよ、イスラーム主義者は「イスラエルよりも危険である」というものだ。これに関する同大統領の論理は、以下の言辞から徐々に展開される。「アラブ世界で起きている 全文をよむ
■モーリタニア大統領と、「イスラエルはイスラーム主義者より人道的である」という論理(3) 【本紙:社説】 第2の詭弁は、「同胞団」(あるいはイスラーム主義者全般)こそが、民衆革命を引き起こした者たちであるとの視覚に潜む。アラブの諸政権自体は、民衆革命の原因ではないというのだ。しかし、アラブの諸政権は、進歩、発展、公正、人間の尊厳の裾野を閉ざし、地上を不義、不正、圧政で満たしたのだ。だからこそ、人々はアラブの諸政権に対し蜂起したのだ。 第3の詭弁は、変化を拒んだ残忍な 全文をよむ
■モーリタニア大統領と、「イスラエルはイスラーム主義者より人道的である」という論理(2) 【本紙:社説】 モーリタニア大統領(とアラブのカウンターパート)が、「イスラーム主義者」を個別ではなく全体で捉えて対応する目的は、「ムスリム同胞団」の潮流に代表される真の反体制派からなる政治集団を打倒することである。ウルド・アブドゥルアズィーズ大統領は、武装するサラフィー・ジハード主義潮流のイスラーム主義者に対する敵意を無視している。そうした中で彼は、意識的であれ無意識であれ、「イスラー 全文をよむ
■どのようにして近代において焚書は起こるのか(2) 【ハーリド・ガザール : 本紙】 ナチズムに対し、共産主義体制は自己のイデオロギー的体系と矛盾、相対する全ての思想と抵抗する中で、ナチズムと同様の道筋を辿った。おそらく最も明確で重みのある例は、1960年代の文化大革命期における中国の経験だろう。驚くべきことに、中国自身が1930年代から40年代にかけて、日本人による図書や図書館の破壊に苦しんでいたのだ。その当時、日本では急進的な民族主義、人種主義、拡張主義の気運が圧巻してお 全文をよむ
■どのようにして近代において焚書は起こるのか(1) 【ハーリド・ガザール : 本紙】 古代、近代の歴史では二種類の焚書がある。一つは人知を超えた自然環境や自然災害に起因する。例えば、1966年にフィレンツェを襲い、貴重で高価な書物を含む約200万冊を破壊した氾濫や、1988年にサンクトペテルブルクの科学アカデミー図書館で起こった、約350万冊の図書を焼き尽くした火災のことだ。こうした災害は、積み重ねられてきた文化的遺産を台無しにすることから、人々を悲しませ、そして悔やませる。 全文をよむ
■私にはイランと戦争をする理由が見つからない(4) トランプ大統領はイランに関しては同じような狂気に取りつかれているため、現在イランが特定の利点と引き換えに核兵器開発を自制すると誓約した国際条約からアメリカが離脱すると脅している。イランに異を唱えるネタニヤフの忠告は、トランプとネタニヤフの関係を強化している。 最近イランはシリアとレバノンに基地を建設した。イスラエル国境からそう遠くない場所だ。イスラエル空軍は時折爆撃を行い、破壊の様子を示す写真を発表している。アラブ人の見方で 全文をよむ
■私にはイランと戦争をする理由が見つからない(3) そう、この事柄がイランにとって不可欠な権益に触れたとき、アーヤトッラーたちはイスラエルの助けを拒否しなかった。イラン・イラク戦争の間、イスラエルは彼らに武器を供給した。武器供与は「アメリカ人人質」事件の渦中において、半ば公然に行われた。つまりアメリカがイスラエルに武器を供給し、イスラエルがそれをイランに横流ししたのである。それに対し、アーヤトッラーたちはアメリカ人の人質を解放した。そして、当時イラン政府への特使だった私の同僚のアメイラ 全文をよむ
■私にはイランと戦争をする理由が見つからない(2) イスラエルとパレスチナの人々の間に和平が存在しない限り、イスラエルは、自国の承認や国交樹立を拒否するアラブ世界と争い続ける。イスラエルはシリアとヒズブッラーとほぼ戦争状態にある。イランはこの権力の空白地帯において指導的な大国になろうとし、それが故に、同国はサウジアラビアとその同盟国ともほぼ戦争状態にある。サウジと同盟国もまたアラブ世界での覇権を狙っているのだ。こうしたことは、イランとイスラエルの共通の利益にとっての強固な基盤になってい 全文をよむ
■私にはイランと戦争をする理由が見つからない(1) 【ヘブライ語諸紙】 1941年末、日本はアメリカを攻撃し宣戦布告をした。これに続いてナチスドイツも同じ行動をとり、当時ドイツの支配下にあったすべての国にも同じ行動を強要した。ハンガリー大使が宣戦布告するために米国務長官コーデル・ハルのところに来たという笑い話がある。国務長官は彼を皮肉ることにした。 「ハンガリー、君たちは共和国か?」 大使は言った。「いいえ、我々は王国です。」 国務長官は尋ねた。「君たちの王は誰だ 全文をよむ
■「BBC」はアフリンに戦いに参加した…「フランス24」に写る文化の現状…「ダーイシュ」は「アル=アラビーヤ」の魅力的なタイトルである。(3) 【本紙:ラーシド・イーサー】 ・代替医療としての「ダーイシュ」 「アル=アラビーヤ」チャンネルの番組「サバーフ・アル=アラビーヤ」は、内科専門医をゲストに迎え、医師は代替医療について議論した。ゲストは代替医療を扱うことに嫌悪感を示し、「代替」という概念が医療分野に限定されることに疑問を呈した。彼は、なぜこの概念が司法や料理等 全文をよむ
■「BBC」はアフリーンに戦いに参加した…「フランス24」に写る文化の現状…「ダーイシュ」は「アル=アラビーヤ」の魅力的なタイトルである。(2) 【本紙:ラーシド・イーサー】 メディアにおけるアフリーンの戦い 命名や表記をめぐる争いは交戦者の間では一般的で、よくあることだ。名前は戦争の本質を要約するものでしかない。例えば、「アラビア湾」と「ペルシア湾」や、「シリア体制」と「シリア政府」の間の名称をめぐる戦いを見てみよう。「シリア体制」はシリアの反体制派が用いている呼 全文をよむ
「BBC」はアフリンの戦いに参加している…「フランス24」に写る文化の現状…「ダーイシュ」は『アル=アラビーヤ」の魅力的なタイトルである。 【本紙:ラーシド・イーサー】 「France 24」チャンネルの「文化」番組のある回 で、シリア人彫刻家ウラー・アブー・シャーヒンとのインタビューがあった。番組の司会者リヤーナ・サーレフは、シリアの詩人ジューラン・ハージーが、パリの作品展覧会で書いた詩の一節を読み上げた。その一節は「想像の記憶」という作品集に収録されている。この作品集で詩 全文をよむ