ザリーフ外相「もし4年前に戻ったとしても再び核合意に署名する」
2019年07月14日付 Hamshahri 紙
【ハムシャフリー電子版】ムハンマドジャヴァード・ザリーフ外相は、米国がJCPOA[訳注:包括的共同作業計画、いわゆる「イラン核合意」]を含む数多くの国際的な合意を破棄していることについて指摘し、「米国によるJCPOA離脱は米国の体制の違法性を示しているのであって、JCPOAの失敗ではない。」と述べた。
イラン学生通信によると、ザリーフ外相は国連経済社会理事会(ECOSOC)で開かれる年次の閣僚級会合に参加するためニューヨークに向けて出発しているが、この外遊と経済社会理事会に出席する間の自身の予定に関し、「この会議において、米国のイラン国民に対する経済的テロリズムは持続可能な開発目標(SDGs)を達成するための障害の一つであり、このことを世界中から集まった参加者に対して伝える。」と語った。
ザリーフ外相はまた、この外遊の中で国連事務総長と自身のカウンターパートの一部とも会談を行う予定であるとしたうえで、米国議会の議員とも会談を行うのかという記者からの質問に対し、「今のところ、両者の会談は国連の予定の枠組みの中で定められている」と述べた。
またザリーフ外相は、「今日はJCPOAが合意された記念日であるが、もし4年前に戻ったとしても再びJCPOAに署名するのか」という記者の問いかけに対し、「もちろん署名する。この国際合意の主要な目標の一つは、シオニストたちが反イランの関係性において画策してきた安全保障上のコンセンサス[イラン脅威論]と[イラン封じ込めの]構造からの脱却であった。JCPOAはこの計画を破壊した。だからこそシオニストたちは、常に最も重要なJCPOAに対する反対者であり続け、この方針に米国の強硬派も従っている」と答えた。
外相は続けて「もちろん、国際的合意に関して米国人たちが約束を破ることはJCPOAに限った話ではない。彼らは凡そ存在する如何なる国際的合意についても、たとえそれらが議会の承認に達したものであっても蹂躙してきているし、この米国人たちがJCPOAを破棄したことが示しているのは米国の体制の違法性であって、JCPOAの失敗ではない」と述べた。
ザリーフ外相はまた、欧州諸国のJCPOAを維持しようという意志に関して、「欧州諸国はJCPOAを守っていきたいと主張しているが、未だ我々はJCPOAを維持するための追加支援の用意を確認できていない」と語った。
ザリーフ外相は、「あなた方が一つの国際合意を維持するために関心を示して意志を表明することと、その合意を維持するために必要な追加支援を実行するための準備をするのとでは全く異なる」と述べた。
翻訳者:KM
記事ID:47212